#まどろみ

ずっと、なんてないがなんで
人はずっとなんて言うんだろう。

君の横顔を照らす 月明かり

まどろみの幕が降りるまで

伝えきれない言葉を紡ぐ 夜更け

君の香りに包まれて目覚めた
夢のような朝
満たされた気持ちと
裏腹に
上を見上げた欲望
君の寝顔を楽しむ目が
唇に止まる
深い眠りから
あのお口で目覚めたい
なんて願望から
欲しい時はまず与えよ
君の秘密にそっと口をつけた
さて
どんな顔で目覚めるかな

安堵できる
ほっとしたひと時

仄かな灯りが
揺らいで
辺りは静まり返って
遠くからフクロウの
鳴く声だけが

ゆっくりと
夜が更けてゆく

眠りよりも
まどろみを

まどろみのなか
朝を迎えた

曖昧な記憶
言いしれぬ不安

ぬくもりが残る
シーツに体を包み

鏡に映る顔
少し他人に見えて

何かが壊れた
守るべきものが
　　　　　かほ

あなたは　誰

ほのかな　月明かりに

佇む　足跡は

やさしい　懐かしさも

霞んで今宵　月夜おぼろ気に

まどろんで　見せた

白く光る

あなたの腕まくらに
私の重さを委ねる

辛くないかと
少し気にしつつも
向かい合った
寝顔に見とれる

鼻先をあなたの顎に
ぴたりとつけて
心地の好い温もりに
まどろみ始める

幸せな二度寝の瞬間

夢と現の狭間の
まどろみに
無意識に連呼する
貴方の名前。

まどろみ
夢の中