氷花・12時間前
移り香
相合傘
恋
雨の日
コンビニビニール傘
1番大きな傘
貴方が用意してくれたもの
雨に濡れないように
ふたりくっついて
さよならした後も
貴方の香水の匂いに包まれる幸せ
クッションに残る移り香に
顔をうずめて
夢の続きを追いかける
口では言えぬもどかしさを
見つめ合った額で
噛みしめながら
眠りにつくほんの少し前
枕から香るそれは私がよく
知ってる大好きな匂い
昨日たくさん抱き締めあったから
きっと体に髪の毛に残ってたのね
寂しがりやの私を抱きしめるように…
大好きな香りに包まれてたからか
寝付きもよくて目覚めも最高だったよ
側にはいなくてもあなたを近くに
すぐ隣に感じることが出来た
今も髪の毛にほんの少しだけ
あぁ、朝からとっても幸せだよ
服に貴方の香りが移るくらい
思いっきり抱きしめて
しばらくはその香りだけで頑張れる気がするの
呼び起こした記憶に
声を噛みころして
クッションの移り香に
顔をうずめて
なみだを温める
蜃気楼の先に
かすんだあなたの面影を
追えば追うほど
背中は逃げてゆく