#嘘

「大丈夫」って魔法の言葉は

一生分の効力は無いらしい

君だけ、なんて

縛り付けておきながら

甘い蜜に目移りばかり

貴方だけだなんて

温い愛に浸され

いつまでも籠に囚われたまま

先輩に嘘がつけますように。

それで微笑んでくれますように。

好きじゃないとか愛してないとか

嘘を並べては見透かされ嫌になる

愛し哀されては温もり抱きしめて

プレイヤーの上で回り続けるのね

仮面を被ったら嘘つき呼ばわりされるなら

本音を被ったら嘘を本音にしてしまおうか

あなたが練ったのは、

ねるねるねるね的な、現実だろうか。

それとも、

現実的な、ねるねるねるねだろうか。

どうでもいい。

たぶん、

どちらも本当で、

どちらも嘘なのだ。

心配する私に大丈夫と一言

君がついた優しく哀しい嘘

言葉は

重ねれば重ねるほど

嘘になる。

あたかも

練れば練るほど

色が変わる

あのお菓子のように。

愛が無限であると仮定すると

愛を言葉で表現しようとしたとき

そこには必ず嘘が含まれる。

言葉は有限だからだ。

―　つまり

　　ねるねるねるねを練ることでしか

　　愛は表現できないのだ。

ねるねるねるねを練らないことは
自分の色に嘘をつくことだ。
そして人間は、
自分に嘘をつき続けられるほど
強い生き物ではない。

子供はどうやってできるのか。

子供からの問い。

こともあろうに僕は

2人でねるねるねるねを練るとできるのだ、

と

嘘をついてしまった。

こういう一見無害で牧歌的な嘘こそ、

未熟な子供の心を傷つけるのだと

知りながら…

愛言葉を伝えずに吐いた心は嘘だったね

君の嘘は苦しい程の優しさで溢れていた

すべてのねるねるねるねは本当で、

すべてのねるねるねるねは、嘘なのだ。

ねるねるねるねを

練らないで

色に嘘を

つき続けるがいい。