#夕日

「きみがすき」
そう呟くあなたの染まった頬と
照らす真っ赤な夕日が
どうか夢でありませんように

今よりも前向きになれない頃

朝も夜も来なくていいと思った

だって僕には生きる価値が無い

目を合わせた瞬間 軽蔑の闇に陥る

君の確かな輪郭を求め
届かない夕日に手を伸ばすの

電力が生産されなくなった世界で

僕は文明の遺物「灯台」を見ながら

夕日の中で

ねるねるねるねを練ったのだ。



もうすぐここも

暗くなる…

夕日に染まり佇むあなたは

時が経っても私のよすが

ねるねるねるねと

僕の心が

沈む夕日で

赤く染まった

夕日はなぜ赤いか?

高校物理で、説明できるらしい。

では、君と練ったねるねるねるねは

なぜ赤く染まったのか…

僕には説明できないし

証人もいないのだ。

陽が沈むのが遅くなった日に、

君はゆっくり翔び去った。

いちご味のねるねるねるねを練って、
さらに、窓から夕日が差し込んだので、
僕の両手は赤く染まったのだ。

ほらまたバッテリーの

残量が少なくなると

会いたくなる

茜色の君に

滲んでも変わらず包み込んでくれるから

彼女は、ねるねるねるねを買うために、夕日に向かって走り出した。それが、僕が見た、彼女の最後の姿だったのだ。

嫌いになれない君のこと

夕日に照らされて今日も見つめる

ツタの葉っぱ

紅葉

君の頬…

赤かったのは

夕日だけのせいじゃない。

夕日の色に変わる

ねるねるねるねを

君は

練ったのだ。

あの頃は
ずっと一緒だと思ってた
夕日に誓った
あの約束覚えてる？
あなたが
思い出すことの無い
私との想い出

あなたの頬が赤く染まったのは

いちご味のねるねるねるねを練ってからでも

返り血を浴びたからでも、ない。

秋の夕日は

何もかも

赤く染めてしまうのだ。