ずー・2024-01-14
花が散る
ずーの詩集
憧れは
凍った花のように
バラバラと
散ってゆきました
なんだか
一方通行の想いに
疲れてしまって
私の気持ちの問題なんです
あなたはきっと
悪くないんだろう
私が一方通行の想いに
疲れてしまっただけ
そういう人間なんです
人は
間違うものなんです
こうすることが
正しいとわかっていても
なぜだか
それをしたくないと
思ってしまうものなんです
正論で塗り固められた正義に
風穴を開けたくて
うずうずして
ロックなんだろうな
生き方が
どんな言葉も追いつかない
追いつけると思ってしまったら
それは傲りの始まり
何か出来るなんて
いかにも"してあげる”みたいな言葉
私には紡げなくて
私もまた
いつ被災者になるか
わからなくて
その時
たまたま運がよかった人々を
妬まずにいられる自信なんかなくて
だから
「可哀そう」とか「気の毒に」とか
そんな安易な言葉は
紡げなくて
ただ その悲しみの一端でも
心に滲んだなら
そこから
始めようと思う
物語は
とっくに
終わってたの
あとには
長い長い
エピローグ
この春は
白い木蓮の花も
見ない内に
過ぎて行こうとしています
大きな白木蓮の木があった
あの公園も
去年の秋に
取り壊されて
今は駐車場になりました
公園のあった場所の前を通る度
白い花の幻影を見ています
夜空を見上げることもなくなった
夜空を見上げなくてもよくなった
もう泣いてないから
(続き)
愛したことが
愛せたことが
思い出の花を
咲かせるように
咲かせるために
歩いて行こうと思う
バラバラに堕ちて来た虹
拾い集めて
涙の形に閉じ込めた
まだ希望はあると
思いたくて
お守りのように
握りしめた
物語の終わりは
扉を閉めること
そこから
卒業すること
でも ほら
扉を開ければ
いつでも…
花かと思えば雪
現(うつつ)かと思えば夢
手にすれば儚く消える
希望
いくつもの季節を巡って
ほら
私に降るよ
花びらが
泣くように
それでも
今日の空は美しい
誰にも知られたくないけど
誰かには知ってほしい
この気持ちを吐き出したら
楽になれるの?
今週のタグ「思い出の欠片」
欠片だけならいくつもある
掻き集めれば
手のひらで
今もキラキラしてる
けれど
繋がらないの
パズルのピースのように
ひとつの絵にならない
星屑のように
心に積もるだけ
それが美しいかどうかは
わからないけれど
わかり合えたら
それはもうロックじゃない
盗んだバイクで走ってない
称賛を得たら
それはもうロックじゃない
深い夜の帳の向こうで
安らかな朝の光に
包まれて
眠ればいい
そんな自分を
許せなくて
もう1度
夜の闇に紛れて
でも もう
何者でもない自分に
気がついた時
暗い夜の帳の向こうから
十五の夜の歌が聞こえる
黙って一緒にお茶を
飲んでくれませんか?
お酒だったら
尚いいな
そして
どうでもいい話を
してくれませんか?
ポツリ ポツリ と
優しさなんて
なんの特にもならない
みんな
優しさを
掠め取っていく
もう優しさは
底をついたよ
昔 「フランダースの犬」っていうアニメ
あったやん?
最終回で主人公の男の子死んでしまうやん?
あの男の子は優し過ぎた
お金持ちの友達の女の子のお父さんが
落としたお金を届けて
そのまま立ち去って行ったけど
そのお金と引き換えに
家の立ち退きを
もう少し待ってくださいと
言うことも出来たろうに
そんな駆け引きをしないのが
芸術を愛する少年の心の美しさなんだろうけれど
それで死んでしまった
優しいと死んでしまうんだ
そんなのは嫌だ
「パトラッシュ
疲れたろう?
ボクも疲れたよ…
なんだかとても眠いんだ…」