ずー・2021-11-21
鳥のように
ずーの詩集
自由だからじゃない
飛ばなきゃいけないから
飛んでいるんだ
いつだったか
テレビで動物学者か誰かが
鳥が飛ぶのには
ものすごい力が必要で
だから鳥は
飛ばなくていいのなら
出来れば飛びたくないんだって…
夢のない話をしてるんじゃないんです
飛びたくなくても それでも鳥は飛ぶ
その勇ましさに
憧れているのです
今週のタグ「伝えたい想い」
この画像6枚もあって
この画像を見る度に
何か象徴的な想いに駈られて
大勢の中の異端
異端であることに
胸を張れ
そんなワードが出て来るけれど
上手く纏まらなくて
切れ切れの言葉を並べてみる
私って ちょっと違ってて
面白いでしょ?
そんな想いを
自分の個性だと思って
自分の守り刀のように
後生大事に胸に抱えて来たけれど
そんな人沢山いて
今ではもう守り刀も錆び付いて
抜けない伝家の宝刀
こんなの
個性でもなんでもなくて
ただ たまたまそうだっただけ
つらい言葉に触れたとき
痛々しい想いに触れたとき
「好き」の意味が
絆創膏のようだったらいいのに
湿布のようだったらいいのに
“頑張って”でも“負けないで”でもなく
今週のタグ「空を見上げて」
教室の窓から見た空は
夢と希望と諦めが
ない交ぜになって
青く優しく
そしてさみしく
冷たく広がっていた
そんな16の春
自分に似た人を探してた
自分に似た人がいると思ってた
何を期待してたの?
誰もが1人1人違う
そんな当たり前のことに
気づかなくて
無愛想な自分を引摺りながら
それでも鼓舞しながら
柄にもなく
普通の人間みたいな顔をして
そして
疲弊してしまった
自分を演出するのはいいけれど
自分に酔ってはいけない
どこまでも続く
一本の道に佇んで
ただ空を凝視している
何も重ならない
青空と私
自分の本当の色に染まりたい
色水で染められた自分じゃなくて
きっと見る人みんな
それぞれ見たい色を
見てるんだろうな
私の中に
平和なんて
水溜まりに映った空みたいな
ものだったのかも知れない
水しぶきをあげながら
独裁者が通り過ぎてゆくよ
朝 洗濯物を干してたら
電線に1羽
小さな雀
まだ子供かな?
心細げに鳴いている
どこからか応えるように
仲間の声
雀にもやっぱり耳は2つあって
どこで呼んでるのか
判るのかな?
ほら 飛んで行きな
そんなに
キョロキョロしてないで
3月って不思議な季節
さみしくてうれしい
切なくて温かい
冬と春とが
過去と未来が
さみしさと喜びが
カクテルのように
混ざり合って
甘いお酒になる
じんわりと飲み干したら
さあ明日の夢を見よう
どんな時も
心にポエムを
そう思いながら
生きて来た
悲しい現実に
虚しい現実に
ほんの少し
言の葉を添えて
古い日記は捨てよう
ノートの上に枯れ葉が落ちたから
古い記憶も
古い言の葉も
いつか色褪せる
負けないように
負けないように
綴った言葉も
今は静かに舞い落ちるだけ
だけど
積もった言の葉が
柔らかい土になって
私の森を豊かにする
今はそう思えるから
足跡を
ひとつだけ残して
去って行くあなたが
さみしい
見てほしいのは
そこじゃない
他にもっといい詩(うた)が
あったのに
見てほしいのは
それだったのに
やさしい嘘と
冷たい真実なら
どっちが好きですか?
お雛様を出さなくなって
もう何年?
家が狭くて出す場所がないし
娘らも もう喜ばないし
物置きの中のお雛様は
怒ってる?
泣いてる?
泣いてるのは私の心
もう子離れしないとね
いつか
お雛様に
「ありがとう」と言うために
誰が名付けたの?
吾亦紅
昔 神様が地上に降りて
赤い花を探したけれど
見つからないから帰ろうとしたら
“私も赤い花なのです”とささやいたとか
誰が名付けたの?
吾亦紅
歌の歌詞にもあるように
小さな町の片隅で生きて
きっと彼女も1人ごちた
“私もまた赤い花なのです”
夕暮れの月を見上げながら
自分らしく咲いている
吾亦紅
私もまた赤い花なのです