ほっぺ・2021-12-16
強がり
ほっぺ強がり
愛してた
せつなくなるほど
愛してた
狂おしく
あなただけしか
見えなくて
なのに
平気なふりして
遊んでるふりして
平気じゃない
心を慰めてた
あなたに愛されなきゃ
本当は嫌なのに
生まれた時から
強がりで
指をくわえて
黙って見ていることを
覚えた
自分は自分
他人は他人
そう教えてくれて
愛してくれたのは
あなたです
今も強がりだけど
あの頃よりも
強く優しく
なれてますか?
ねえ
空のあなた
高い空に向かって
泣くのは
見られるのが
苦手だから
でも
あなたになら
手の内を
見られても
平気
もう大丈夫
なんて
いつもの強がり
どこかで燻る
火種
今日は
泣いてみようかな
そんな君も好きなの
そんなに幸せそうな
君の笑顔は
その幸せをくれている
あの子がいるからだもの
あの子に嫉妬したら
いけないよ
あなたなんて
好きじゃないよ
あなたなんて
私には不釣り合いだもの
一緒になんていられないわ
あなたがくれた
一時の優しさなんて
私にしてみれば
そこらへんにいつもある
掃いて捨てるようなもの
だから
もう黙って
私の前から消えてよ
私を愛してくれる人なんて
山ほどいるの
そうとでも言わなきゃ
あなたを
諦めきれないから
夜空に開く
満開の花
最近の花火は
色とりどりだね
独りで見るのは寂しいから
二人で見れて良かった
もう夏も終わりだね
少し冷えた夜の空気が
もの悲しいね
それでもあの花が
独り身の強がりの女たちを
微笑ませる
ばかやろう
お前なんか愛してるわけ
ないだろう
いつまでも私が
お前のことを追いかけると
思ってるの
自惚れるのも
いい加減にしてよ
お前なんか…
お前なんか…
君なんか…
忘れてやる
張り詰めた糸が
何かの拍子で
切れていく
奈落の底に
堕ちていく
そんな夜は
とことん
堕ちよう
願っても
期待しない
一方通行の
微塵の想いなんか
吹いて
飛ばしてしまえば
あなたになんか
気づかれやしないから
プライドが許さないわ
私以外の女と
愛を確かめ合ったって
言うの
私のどこが
何がいけないの
軽くて
後腐れなくて
重くない女
尻の軽い女
私は
そんな女に
成り下がらない
嫉妬なんか
してないわ
そんな時は
強がりな質が
輝いてくる
振られそうな時は
こちらから
振ってやる