「幸せになりなさい」
それは
母がくれた
ただひとつの願い
そして
あなたに贈る
ただひとつの言葉
千華・2022-02-25 #大切な… #愛しきものへ #千華の絵本 #🆙
雪のちらつく交差点
信号待ちの人の中に
貴方によく似た姿を見つけ
思わず目で追っていた
そんなはずないって
分かっているのに
胸の震えを押さえられない
遠くなる後ろ姿
もしも奇跡が起こるなら
何を引き換えにしてもいい
愚かな願いをかける私を
笑うように
白い月が見ていた
千華・2022-02-19 #思いは今も #千華の絵本 #もしも奇跡が起こるなら
春は幾たびめぐりきて
都度に花は咲けれども
我と共に
春を愛でしひとは
いずこに在りや
千華・2022-03-19 #あなたを想う…紫苑 #春の訪れ #めぐりゆく季節の中で #千華の絵本 #🆙 #千華✨
細切れの夜
細切れの夢
手の届かない貴方は
銀色の瞳で笑う
連れて行ってよ
暗闇の空へ
もう
置いていかれるのは
嫌だから
細切れの記憶
細切れの涙
真夜中の物語
千華・2022-06-11 #真夜中の物語 #千華の絵本
虹の橋のたもとには
懐かしいひとが住んでいるという
探しにいくよ
いつかきっと見つけるから
それまで待っていてね
あなたの笑顔に会える日を
空の向こうに数えながら
私は今日も風を見る
千華・2022-01-20 #思いは今も #懐かしい笑顔 #空に還る #千華の絵本 #空を見上げて
たとえこの世界が
どれほど残酷でも
私は歌い続けるでしょう
ささやかなこの声が
いつの日かあなたの耳に
届きますように
千華・2022-02-26 #残酷な世界 #見果てぬ夢 #天に祈る #千華の絵本
舞い落ちる雪は
夜の闇に
儚く消える
振り仰ぐ空に
白い跡だけを残して
私の心に
冷たい哀しみを
降り積もらせて
千華・2022-01-13 #冬の風景 #悲しくて #千華の絵本 #🆙
真夜中の月は
静かにほほえむ
地上で起きていることなど
何の関わりもないと
ただ優しく
私を見下ろしている
無窮の宇宙(そら)にひとり
永遠の孤独とともに
あなたはやはり美しい
白く輝く汚れなき月
千華・2022-03-08 #真夜中の物語 #千華の絵本 #空を見上げて #🆙
息をするのも
辛かった
真っ暗な海に
放り出されたようで
何も見えない
聞こえない
もがきながら
手を伸ばした先に
たったひとつの
小さな灯り
そしてボクの耳元で
キミの声が聞こえたんだ
「 ――― 」
ボクを導く最後の標が
キミだったんだよ
千華・2022-05-25 #君からのメッセージ #キミとボク #千華の絵本
今夜は少し
冷えるね
そんな時は
傍においで
ふたり
体を寄せ合えば
気持ちも
温かくなる
千華・2022-04-24 #千華の絵本 #キミとボク
ひけらかすわけじゃないけど―
と、キミは言った。
私、一度死んだことがあるの。
え?
だからね、今ここにいる私は幽霊なの。
ああ、そう。
だからキミはそんなに儚くて
今にも消えてしまいそうなんだね。
満開の桜の下で
キミはボクに笑いかける。
透き通った妖艶な笑顔で
ボクを異世界に連れ去ろうとする。
実はね―
ボクの体は、今も
この樹の下に埋まっているんだよ。
千華・2022-04-17 #桜の樹の下には #千華の絵本 #桜舞う頃 #キミとボク #🆙
あなたがこぼした涙の粒は
きっとこんなに綺麗で
こんなに儚いのでしょう
私の知らないあなたの涙
今もそこにありますか
誰かを思って凝っていますか
千華・2022-06-10 #千華の絵本
色褪せた手紙
そこに綴られた言葉が
今も私を縛り付ける
甘い恋のささやきなど
とうの昔に
消え果てたというのに
変わらぬものなど
何ひとつ無いと
知っているはずなのに
亡骸だけになった
言葉の残滓は
いつまでも消えない呪縛
千華・2022-10-26 #千華の絵本