Tora.・2025-03-15
NOTE15の日
勇気
憧れの人
いつか、いつかの話。
どれだけ時が進もうと
どれだけ年をとろうと
どれだけ季節が流れようと
私は私。変わらない。
そう、教えてくれた人がいるの。
だから、だからね。
いつかあの人達に。
もう一度だけ気持ちを伝えるの。
『新しい人生を教えてくれて
ありがとうございます』
ってね。
あなたのキラキラした笑顔に
あなたの輝く才能と努力に
導かれるように
私はこの場所を
この楽器を好きになった
先輩に一生追いつけなかったとしても
私は先輩の姿を一生追いかけていく
君の背中を追いかけてきた過去
君の隣に並びたいと願う未来
社会で活躍してる人ほど
責任は凄く重い。
自分の決断で
周りが変わってしまう。
でもその人も
一人の人間。
自分の意思があるから
私たちが口は出せない。
あの人たちは私の「輝」なんだ
今年、桜の花が散る頃
そこにもうあなたの姿はない
きっとこれが最後なんだろうなって
心の中で思いながら
友チョコでも本命チョコでもない
私にとって1番特別なチョコを
今年も先輩に渡した
先生と先輩がいたあの頃に戻れるなら
もう一度笑えるのに
1日でも長く
先輩と一緒にいたい
思い通りにいかない
分かってたよ
最初から上手くいくはずない
最初から先輩みたいに出来るはずない
だからずっと必死に向き合ってきた
どんな時だって逃げずにやってきた
でもいつまで経っても
先輩みたいに上手くなれない
前よりもずっと上手くなったのに
先輩には敵わない
周りにどれだけ評価されても
私は納得出来ない
先輩はもっと
私なんかよりもずっと上手だった
本当は先輩と一緒にいたい
ずっとここにいて欲しい
それでもそれが叶わないから
せめて
先輩がここからいなくなる前に
一度でもいいから先輩を追い越したい
先輩に安心してここを去って欲しい
引退式までに
私の全力で誰よりも上手くなりたい
あの人達は
私の
大好きな人
励ましてくれる人
元気をくれる人
笑わせてくれる人
私の人生を救ってくれたあの人達に
恩返しがしたいんだ。
「生きる意味を教えてくれて
ありがとうございます。」ってね。
でも、まだ早い気がする。
私が胸を張って言えるまで
その時まで待っていてくれますか?
今はまだ
『言葉に出来ないけどね』
1年前は
同じパートなのに
話すこともほとんどなかった先輩
1年経った今
お互いに背中を預け合えるくらいの
絶対的な信頼関係で
何も言わなくても
お互いのフォローまでできる
2人だけの絆ができている
そんな私と先輩だからこそできた
コンクールでのあのsolo
お互いを信じきっていなければ
あんな演奏は絶対出来なかった
私たちの築いてきた関係を
あの4小節が証明していた
もしコンクール前に時間を戻せても
あのsoloだけは
絶対に誰にも渡せない
先輩との信頼関係は
誰にも負けないくらいに
強いものだって信じてるから
先輩に出逢えた
その1つの奇跡で
私の世界が光に満ちた
半年ぶりに開いた先輩とのトーク画面
そこに映る「合格したよ」の文字が嬉して
涙が止まらなかった
打楽器にしか出来ないことがある
それを証明してみせてくれたのが
先輩の音だった