オレンジのガーベラ episode1
これほど雪が降り積もっているというのに、手汗が出ていて顔も真っ赤。
“好き”
そう言ってしまえば楽になるだろう。だが言ってしまえばこの恋は終わる。
この恋が終われば、私の生きる理由がなくなるのも同然だ。
毎日クラスメートから受ける虐めに、親に期待されるプレッシャー。
耐えられない、死にたい
そう思い、自殺しようとしていた。
だけど君に助けられたんだ。
「君が死にたいと言うなら僕はなにも言えない。だけど、死んだらその顔で、その体で、その声で、君のままでもう生きることはできないよ。 少しずつでいい。だから、、だから僕と一緒に乗り越えてみない?辛いことから目を背けて楽しいことだけを見つめて良いんだよ。生きることに希望を持てるならそれでいい。愚痴も悩みも望みも全部聞くよ。だから一緒に生きよう?」
自然と私の手は、君の差し出した手に引き寄せられていた。
君の手は少し震えていて、君は一生懸命私を救おうとしてくれたのだと分かった。
嬉しかった。
この世に私を求めてくれる人がいるのが。
私に微笑んでくれる人がいることが。
それから君は虐めから私を守ってくれた。
親に本音を伝える勇気をくれた。
辛かったこと、全部君が無くしていってくれた。
そして、 笑いかけてくれた。
毎日私に笑顔で話しかけてくれた。
君という存在が私の生きる希望となった。
しかし、もし私が君に好きと伝えれば君はもう笑いかけてくれないのではないか。
そう思うと気持ちを伝えるのが怖くて逃げてしまっていた。
「飛鳥?」
そう私の名を呼ぶ世界で一番愛おしい人。
伝えたい。喉まで言いたいことは出てきてる。
深呼吸をし、呼吸を整える。
口を開いて声を出す。
「何でもないよ。呼んでみただけ。」
「なにそれ。笑」
言いたいことはこれじゃない。
早く言えよ私。
逃げるな。
「じゃーな、飛鳥。」
待って!
行かないで!
そんな気持ち届くはずがない。
はぁ今日もやってしまった。
ーepisode1endー
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登場人物紹介
主人公 飛鳥(あすか)
性別 女
年齢 17歳
翔(しょう)
性別 男
年齢 17歳
・現在登場したのはこの二人です。まだまだ出てくると思います。
・飛鳥が君と言っているのが、翔です。
・この物語は続きます。
・文章構成や、お話が下手ですいません。
・好き! や、贈り物 お願いします!