#Twilight_cafe_time

　〔 画面の向こう 〕　

悲しい出来事が身を包んでも
涙に溢れないように
本当はもっと強くなりたかった

“泣かないで”

あなたが私に願ってくれるから

精一杯の気持ちは
画面の向こうの文字でさえも
届く気がしていたよ

あと少しだけ涙に濡れていいよね
あなたも一緒に悲しんでくれるから

明日の風が
希望を連れてくるように

流した雫の数だけ
今度は力強く生きてみよう

画面の向こうの君に

“ありがとう”

〔メッセージ〕

貴方が届けてくれたメッセージは
貴方らしさが溢れていた

いつもありがとう
本当にありがとう

何だかいろいろなことがあって
落ち込んだり 悩んだり
分からなかったり迷ったり

嬉しかったり 感謝したり
励まされたり 感動したり

繰り返して 時を過ごしている

貴方が変わらずに言葉くれて
貴方らしさに微笑んだ

いつもいつもありがとう
変わらずありがとう

これから また過ぎ行く年月を
見守ってくれますか

本当にありがとう

　〔雨模様〕
　
雨の季節は苦手な貴方
泣きだしそうな曇り空を見上げ
梅雨の晴れ間を待ちわびて

嫌いな理由を知りたかったけど
水たまりのできた道を
見ているかのように俯いたまま

今はこんなにも
雨の似合う花は きらきらと輝いていて

土砂降りの雨の後には
艶やかな七色の虹を 期待できそう

そんな素敵を 貴方へ伝えて

雨が嫌いな訳は
聞きだすことはできそうになく

希望の明日を連れてくる
架け橋を待ちわびて
明日も また雨模様を告げる天気予報

「雨も素敵だね…」

貴方が呟いた

〔紫陽花色〕　　

貴方はあの日
二人でひとつの傘の中で
私に言ってくれた

「君と紫陽花を見たかった」

パステルカラーの花

綺麗な"薄水色"は
あの時の"海"の色

優しい"ピンク色"は
染めた"頬"の色

美しい"紫色"は
懐かしい"夕暮れ"の色

今日の雨の日も
貴方との想い出の
一滴一滴が落ちて

柔らかな花になって
寄り添っている

今でも元気ですか？

あの日のように傘を貸してね

体の大きな貴方が
私が濡れないように
傾けてくれるせいで

「貴方の肩が濡れているよ」

って、二人で笑いあった

季節は巡り巡って

想い出すから…
微笑むから…



*春色のお題
「パステルカラー」(3月12日投稿)の
続編の詩です。

〔家まで、あと少し…〕

あっという間の時間が
時計の早回しみたいに過ぎた後は
切なさが心を埋めていくけれど

貴方の言葉 思い返す
貴方の笑顔 思い出す

少し暗くなりかけた
いつもの道を歩いていると
携帯の着信音

”幸せをいっぱいありがとう”

そんなひとことで
私の笑顔を増やしてくれる

貴方だから“ダイスキ"なんだ…
思いはどんどん溢れて

家まで、あと少し…

この気持ちに
ちょっとだけ浸っていよう

　〔 雨色滲む 〕

雨露 濡れる君の髪が
あの日 きらきら輝いていた

雨音 気配を染めながら
あの日 涙の意味を知った

君と寄り添って同じ傘の下
心を感じていたかった

君と語りあって雨の日に
思い伝えていたかった

届かない思いが雨に消されて
言い尽くせない言葉が風に流れて

君と歩きたかった 雨の舗道で
雨に滲む 風景のひとこまに
濡れている小さな枯葉を 見つけて

あの頃は 冷たい雨の中
温もりを感じていたかった

〔太陽が一番長く空にいる時〕　

淋しい夜が明けて

太陽が一番長く空にいる

この日を待ちわびて

君のそばにいたくて

君の笑顔に会うために

　〔 藍と紺の夕涼み 〕

時は過ぎ行きて
遠き日が想い出の欠片を
連れて来る

あの懐かしき日に
汗ばむ昼時が過ぎて

夕暮れの気配が身を包めば
浴衣に袖をとおして

夕陽に染まる横顔に
何もいえずにただ
俯いていた

胸に思いが溢れても
貴方と過ごせても

言葉にならないままで
時間は悪戯に過ぎていった

今日の夕刻を迎える頃に
貴方からの手紙が届く

懐かしい筆跡のまま
優しさもそのまま変わらぬまま

"元気にしてる?
夏に逢えないかな…"

あの日のように
貴方の面影と
寄り添って夕涼み

貴方に逢えたら
告げたい言葉…

胸の奥にとどめて

〔コードブルー〕

僕は、あの時　
自分の非力さに苦しんでいた
成し遂げようと決めたことがあった

自分に自信もあって
やり遂げようと決めていた

立ちはだかった壁は
僕の無力さを浮き上がらせ

もがく姿を映し出しているようで
歯痒かった

悲しみがいつまでも身を包むなら
僕は本当に僕を見失ってしまう

必要とする人のために
必要とすることのために

僕はもう一度
羽ばたかなければいけない

見上げた空は
あの時と同じく青く

僕と共にある人々は
あの時と同じく成すべきを知っている

僕はもう一度翼を広げる

　〔 青い瞳 〕

君の瞳の中に蒼い海が遥かに映る

君の心の哀しみがどんなに深いか

その瞳を見ていても分からない

涙を流さないでと願うだけで

〔紫陽花に〕

紫陽花は　雨露の輝きで一層輝く
雨をためながら
綺麗な色合いに濡れて輝く

私は　貴方の言葉の輝きで一層潤う
彩りを与えられながら
優しい色合いに染められ潤う

雨が降らない今日の日に
水を恋しがるその花に思う

癒される一瞬に身をおきつつ
戸惑い揺れるこの思い

淋しいのは私だけですか
心から笑顔になれますか

雨に潤った紫陽花は
まっすぐに太陽を見つめてる

時折　風に揺れるその姿
私は貴方の言葉を
そっと心に響かせる

私は貴方の瞳を
ただただ見つめてる

貴方の明日に
紫陽花のような潤いを…

〔夕陽の思い出〕

遠いあの日の記憶は
もう色褪せたはずだったけど

夕陽を眺めていたら
ふと甦る優しい思い出

辛かったことも
苦しかったことも
涙を流したこともあったけど

今となってみれば
ただ懐かしさに揺れている

悲しくて
淋しくて
深く心の奥へ閉じ込めた思いが
いつの日か
優しさに色を変えていく

明日を生きていくから
今日は振り返って

過去のあの日へ戻されようとも
歩みをやめることはない

思い出は思い出のままでいい
今を見つめていたいから

〔翼広げ〕

翼を広げ　待ちわびる
思い遥か　心憂う

遠く彼方へ　飛べなくて
行き先さえも　見失い

明日の天気の　晴天を
望みし心は　儚くて

飛び立つ鳥に　目をやれば
われ自身と　重ね行く

流れるままの　身は辛く
願いはいつか　叶うのか

戸惑うままの　心だき
微かに　灯り辿りつつ

ただ刹那に　泣き濡れて
月明かりだけ　迷い行く

　〔 Fireworks of a night sky.〕
　　　（夜空の花火）

花火を見たい
願いを聞いてくれてありがとう

着慣れていない
浴衣に袖をとおして

履き慣れていない
下駄がカランコロンと

夏の一日を彩る
夜空に咲く花と

貴方の眩しい笑顔に
目を細めるばかりの私

思い出の夏
瞬く間に過ぎて

もうひとつ
わがままを言っていい？

今度は
私だけを見ていて

〔母のお洗濯 〕

私が幼い頃

まだ使えるからと
母は二層式の洗濯機を使っていた

洗ってくれた洗濯物はいつも
柔軟剤のフローラルの香りがした

たたんでくれたハンカチ
いつもいつも
アイロンをあててあった

ハンカチとはな紙
忘れたらだめだよって
忘れ物はないのって

学校へ行く朝に
持たせてくれた

洗濯物をたたむと

幼き日に見ていた
母の姿を思い出す


空の彼方の母へ

"本当にありがとう"