#囚われる

何をするにも過去の出来事を思い出す。

僕は過去に囚われている。

未来を考えて不安になる君

過去に囚われてばかりの僕

今を二人で生きていきたいのに

偽りの笑顔に囚われて
〝本当〟の笑顔が消え、

「偽り」の笑顔を知り
『本物』の笑顔を忘れた

行き交う景色に

戸惑い分からなくなる

さっきまであったものに

囚われて抜け出せない

わからないまま踊る

水中からでてきた人魚のように舞う

そんな自分になりたくて

そんな自分になった気がして

抜け出そうとして

出来なかった

綺麗で広大な海だと思っていたそこは、

深く汚い沼だった

答えも正解もない世界で

僕らは〝当たり前〟に囚われる

いつも凛とした 眼差しの君が

思いもなく 無邪気に笑うから

僕は一瞬で 君に囚われる

僕は誰かのために
恋をするわけじゃない。　

君を好きになるのに
許可も資格もいらない。

ここに君が好きという
揺るがない感情があるだけ。

でも、この恋は僕のモノだけで
君のモノにはいつまでもならない。

僕のモノとか君のモノとか
囚われるほどに君に溺れる。

どこが傷ついているのか

自分でもわからないの

『雨恋.36』

あの日から

一歩も

前に進めずにいる

瞳を閉じたら

今でも貴方の

愛しいその姿や

眩しすぎるその笑顔

が浮かんで

掴みたいと

伸ばした手は

届かずに

ただ蒼空をきっただけ

触れられない

貴方を前に

貴方がいないことを

実感させられる

貴方が最後

私にくれた

金に輝くネックレス

金に輝くただそれだけが

今の私の

生きる意味

貴方の小指と

私の小指を絡めて

約束した貴方

それなのに結局

貴方は

私のもとに

帰ってきてくれなかった

蒼空へと旅立った貴方

未だに

信じられない現実

いつまでも

過去に囚われ続けて

私は前に

進めずにいる

ただ

進むのが怖いだけなのかもしれない

貴方がいた

事実さえ

月日が経てば

少しずつ

確実に

薄れていく

忘れたくない

貴方のその姿を

忘れたくない

貴方のその笑顔を

それなのに

残酷な現実は

時を止めることはなくて

貴方がいなくなっても

時間は流れる

それでも

私の世界は

時間が止まったまま

そっと

金に輝くネックレスに

語りかける

ねぇ、

逢いたい…。

過去に囚われすぎていると

未来への切符を失くしそうでね、

夜に近づいて来たので、
一つのお話をどうぞお聞きください……。

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ある所に女の子がいました。

彼女は年上の男性が怖いと
思ってしまう子でした。

けれど彼女は自分が嫌い。死にたい。

そんな感情を持っていたのです。
どうしてでしょうね。

彼女の家庭は、
母、兄、父、彼女の四人。

母と兄はとても優しく、
幸せでした。

けれど父は心の小さな、
態度のわかりやすい方でした。

その父の態度と言葉により、
彼女は傷つきました。

それから、
辛い気持ちへと囚われたのです。

けれど、
その心に光をくれたある人がいました。

桃色の髪の毛が良く似合い、
キリッと細いブルーの瞳。
綺麗な特徴的な歌声の持ち主でした。

彼女より明らかに年上の男性なのに、
彼女は彼に助けられました。

彼は真っ暗な暗闇にいる彼女に、
手を差し伸べてくれたのです。

歌声と彼の優しさに助けられた彼女。

今も、いつか恩返しをしたいと
彼を探し続けているでしょう。

会ったことも無い。見たことも無い。
話したことも無い。

なのに彼に助けられた。

どうです？不思議な話ですよね。

彼女は彼に会いに行きたいと
親に伝えました。けれど親は、

｢気持ち悪い。そんな子に育てた
覚えはない。そんなのが好きなの？
本当に気持ち悪い子ね。｣

と、馬鹿にしたのです。

生きる意味をくれた彼に会いたい。
｢ありがとう｣と伝えたい。

でも会いに行けない。
辛く悲しく嫌になった彼女は、
一度彼を忘れようと
何も見なくなりました。

でもそれはそれは辛くて、
本当に嫌でした。

息が出来なくなるように苦しくて、
溺れてしまうくらい泣いて。

彼を忘れられなくて。

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この物語。
まだ終わってないんですよ。

今も続いているのです。
終わりは無いでしょう。

きっとどこかで、
辛く囚われた彼女がいるはずです。

私が伝えたいのは、
辛くても大丈夫ということ。

私は気持ちがわかります。

だってこの話は……。

いつまでも過去に囚われちゃだめ

って事は分かってるの。

でも離れてくれないの。

たまに空を見上げると

なんだか少し、胸が痛む。


過去に囚われて過ごす日々が辛くて、

過去を喰らう。


何故、彼を愛していたのかも

今となっては思い出せないし

思い出したくない気もする。


だから今は今を進み

今を生きようと思う。

"前を向こう"
そう決めたくせに、
過去の自分に囚われ続けている。

大丈夫
私を信じてくれる人がいる

それでも過去の自分が
今の自分を引き止めてくる