はじめる

#『きっとまだ咲いている』

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全5作品・

"諦めた"なんて言いながら

きっとまだ心の片隅で

君を一途に想ってるの_

春乃 梨杏・1日前
『きっとまだ咲いている』
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なぎくんセンスよすぎね?笑
片想い
叶わない恋
諦め
一途
好き
好きな人
大好き
桜と君
多分、好き
独り言
ポエム

※この物語はフィクションです
※長編小説
※読まないで好き押すのNG

























 
 
 
 
 
 
 
 


 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

#嫌いだったドーナツ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
お祝い事に、
 
 
ご褒美に、
 
 
何かある度
 
 
お母さんがいつも
 
 
買ってきてくれたドーナツ
 
 
甘いものが嫌いな俺には
 
 
ただの迷惑でしかなかったんだ
 
 
 
 
Episode 1,
 
 
 
 
「妹ばっかり」
 
 
【こら】
 
 
事の発端はお母さんが
 
 
妹にお菓子を買ってきたことだった
 
 
『だってお兄ちゃん、
 
 甘いものとか嫌いでしょ』
 
 
確かにそうだ
 
 
けどだからって、
 
 
1人だけ依怙贔屓するのは違うだろう
 
 
「それなら甘くないの買って来いよ」
 
 
【…じゃあ、
 
 ドーナツ買いに行ってくるわ】
 
 
「要らねえよ、甘ったるいし」
 
 
『私も行く!』
 
 
【外は雪が凄いから、
 
 お留守番してなさい】
 
 
『えー…』
 
 
今思えば、くだらない
 
 
それでも当時の俺には
 
 
親に少しでも
 
 
反抗したい気持ちが大きかった
 
 
 
 
Episode 2,
 
 
 
 
“後悔する頃には時すでに遅し”
 
 
本当にその通りだと強く感じたのは
 
 
19:00頃の
 
 
お母さんが出かけてから約1時間後に
 
 
家に入った電話でだった
 
 
「もしもし」
 
 
〈もしもし、〇〇様の
 
 ご自宅でよろしいでしょうか?〉
 
 
「はい、そうですが…」
 
 
〈私は△△警察署の□□と申します
 
 いきなりですが、
 
 そちらに御住まいの女性が、先ほど
 
 お亡くなりになられました〉
 
 
「…え、?」
 
 
〈吹雪で視界が悪かったため
 
 運転を誤った車に
 
 追突されたとのことです
 
 犯人は逃走したもようで
 
 現在行方を追っています
 
 近隣の住民から通報を受けたのですが
 
 救急車が駆けつけた時には
 
 もう…〉
 
 
「それは、本当なんですか…」
 
 
〈白いロングコート、
 
 青色の傘、
 
 ベージュのブーツ、
 
 これらに見覚えは?〉
 
 
「…全て、母が
 
 愛用しているものです」
 
 
〈お母様の所持物のスマホに
 
 ご自宅の電話番号が
 
 登録されていたので、
 
 掛けさせていただきました
 
 一応確認のため
 
 △△警察署までお越しください〉
 
 
受話器を置いた後
 
 
体の震えが止まらなかった
 
 
つい1時間前まで目の前にいたのに
 
 
笑っていたのに
 
 
「嘘だろ…」
 
 
『お兄ちゃん?』
 
 
「っ…!」
 
 
『誰から?』
 
 
「あ…えっと、」
 
 
『どうしたn_』
 
 
「ごめん!」
 
 
『?』
 
 
「お母さんが死んだ」
 
 
『冗談、きついよ』
 
 
「俺が…俺のせいだ…」
 
 
『嘘だよね?
 
 ねぇ、嘘って言ってよ
 
 いやだ、ねえ、兄ちゃん!』
 
 
「…ごめんな…」
 
 
俺がそう呟いた途端
 
 
妹は何かの糸が、プチッと
 
 
切れたように泣き出した
 
 
 
 
Episode 3,
 
 
 
 
[もしもし]
 
 
「もしもし、父さん
 
 あのね__」
 
 
父親に連絡を入れた後
 
 
雪がだいぶ止んだ
 
 
道を2人で歩いて向かった警察署
 
 
そこで警察官に案内されたのは
 
 
ドラマでよく見る小さめの部屋だった
 
 
真ん中にベッドが置いてあって
 
 
その上に寝かされている人の
 
 
顔と身体には白い布がかけられている
 
 
〈顔のご確認をお願い致します〉
 
 
妹の手を引いて、そっと近づく
 
 
感覚のない手で顔元の布をめくる
 
 
綺麗な白い肌
 
 
整った鼻筋
 
 
ふっくらとした唇
 
 
「…母で間違いありません…」
 
 
警察官は頷くと
 
 
そっと部屋を出ていった
 
 
『…本当に死んでるように見える?
 
 顔に傷なんて
 
 ほとんど残ってなくて、
 
 ただ眠ってるだけに見える
 
 声をかけたら
 
 目を覚まして、いつもみたいに
 
 微笑んでくれそうだよ
 
 手だってまだほんのり温かい』
 
 
妹につられて母の手に触れる
 
 
いくらぎゅっと握っても
 
 
ダランとしていて重たい
 
 
けれど、
 
 
ほんの少しだけ温もりを感じた
 
 
「ほら、いつまで寝てんだよ、
 
 帰るぞ、母さん」
 
 
視界が潤む
 
 
咄嗟に唇を噛んで呼びかけた
 
 
「俺がこんなドッキリに
 
 ひっかかると思ったのかよ、」
 
 
いつも優しかった
 
 
『お母さんっ!』
 
 
ちゃんと叱ってくれた
 
 
「先に帰っちゃうぞ、いいのか」
 
 
誰からも好かれていた
 
 
『ドーナツも、食べちゃうからね、』
 
 
笑顔が素敵な人だった
 
 
「明日の夕飯、ハンバーグがいいな」
 
 
子供のようにおちゃめだった
 
 
『私は、オムライスがいい』
 
 
たくさん、たくさん愛してくれた
 
 
「まだ寝るのは早いだろ、」
 
 
大好きだった
 
 
 
 
 
ただ、あとほんの数秒
 
 
早ければ、遅ければ
 
 
死なずに済んだ
 
 
 
 
 
ただ、あとほんの数cm
 
 
怪我する場所がズレてたら
 
 
助かってたのかもしれない
 
 
 
 
 
俺があの時
 
 
つまんないことで拗ねてなかったら
 
 
お母さんはドーナツを
 
 
買いに行かなくてよかった
 
 
「ごめんなさい…」
 
 
『お兄ちゃん…』
 
 
「俺が_」
 
 
気づくと妹の胸の中にいた
 
 
『お兄ちゃんのせいじゃないよ』
 
 
「でも、」
 
 
『お母さんなら絶対そう言う』
 
 
「…」
 
 
『…家に、帰ろ…?』
 
 
妹の鼻をすする音、
 
 
震える声、
 
 
もう耐えられなかった
 
 
目の端からポロポロと雫が溢れる
 
 
「そう、だな…帰ろう…」
 
 
[遅くなってすまない]
 
 
その時、お父さんが
 
 
部屋に入ってきた
 
 
[お母さんの遺品を預かってきたよ
 
 ドーナツ、食べないか…?]
 
 
俺と妹は同時に頷いた
 
 
 
 
Episode 4,
 
 
 
 
『あれ、お父さん
 
 車のフロント凹んでるけど、
 
 どこかにぶつけたの?』
 
 
[何しろ雪で視界が悪かったもんでな]
 
 
「それに急いでたんだろうし」
 
 
『そっ、か…』
 
 

 
自宅に着くと
 
 
ダイニングテーブルに
 
 
ドーナツを広げた
 
 
『私の好きなポン・デ・リング…』
 
 
[お父さんの好きな
 
 チョコレートドーナツもある]
 
 
その中の一つ
 
 
少し大きめのそのドーナツに
 
 
なぜか気を惹かれて手に取った
 
 
商品名はコーヒードーナツ
 
 
裏の混入物一覧の最後には
 
 
大きめに“甘さ控えめ”の太字の文
 
 
気を抜くとまた涙が
 
 
溢れてきそうで、
 
 
急いでドーナツにかぶりつく


「甘っ…」


本当は少し美味しかった
 
 
 
 
Episode 5,
 
 
 
 
『お兄ちゃん』
 
 
「ん?」
 
 
部屋で寝巻きに着替えていると
 
 
妹がノックして入って来た
 
 
『お母さんの遺品なんだけど…』
 
 
「おう」
 
 
『整理してたら、
 
 白いロングコートの
 
 ボタンが一個なくて、』
 
 
「事故の衝撃で
 
 取れちゃったのかもな」
 
 
『さっき、見つけたの』
 
 
「どこで?」
 
 
『…お父さんの車の
 
 フロントグリルの網』
 
 
「え?」
 
 
『おかしいよね?
 
 だって、お父さん
 
 仕事に行ってたから
 
 お母さんに会うわけないもんね』
 
 
「そう、だな」
 
 
『雪が止んでた道で
 
 スタッドレスタイヤを
 
 履いてた車が滑ってどこかに
 
 ぶつかるのも変だよね
 
 それじゃあ何に当たったのかな、』
 
 
「…おい、それ…」
 
 
思わず視線を向けた妹の目に
 
 
光はなかった
 
 
絶望したような目で俺を見る
 
 
『ねえ、なんでお父さんの車に
 
 お母さんの
 
 ロングコートのボタンが
 
 残ってたの…?』
 
 
驚きのあまり
 
 
俺は口を半開きにしたまま
 
 
何も答えることができなかった
 
 
 
 
 
 
 
 
 
end___

聖葡__イブ・16時間前
桜と君
『きっとまだ咲いている』
春吹雪が攫ったイノチ
例えばその時
僕の中の善と悪
0168.

君への思いも
まだ咲き続いてる________。

華月・13時間前
『きっとまだ咲いている』
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琉仁・1日前
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