#スーサイドパレヱド

『あぁ、私はいつ死ぬのかな』なんて
『死んでも良い』って思ってた
けど、君に出会って
もっと一緒にいたいと思った
その願いのせいで、絶望することになってしまったけど
それでも、間違ってたとは思わない
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今日死んだって良いって

　　いつだってそう、思ってた

　君に触れて

　　　　　心が芽生えて

　　　生きていたいと願ってしまったんだ
　　　　　　　　　　　ユメ
　　　　　　あぁそれが悪夢の始まりだった

［蝶は、暁を知らない。］？話

《少年は優しすぎた。》

《少女は純粋すぎた。》

《あの子は考えすぎた。》

《あの人は憎みすぎた。》



〔いつだったかな。〕

〔いつかの私たちの昔話をしようか。〕

　start

《田舎町の更に外れた場所の孤児院》

《そこには異能と呼ばれる不思議な力を持った忌み子がいました》

《忌み子は六人、全員が危険で、隔離されていました》

《愛されなかった子供達は、次第に壊れていきました》

《リーダーのような一人の少女は、》

《施設内にある塔から周囲を確認し、逃げ出してしまいました》

《施設からは、ノイズの混じった警報が鳴り、》

《孤児達の希望は消えてゆきました》

『彼女はもういない』

〔もういいかい？〕

《異能の詠唱、施設の崩壊、人間性に劣る化け物の脱走》

〔さよならだね。〕

《共鳴する魂、希望論御託者の少女は、絶唱し》

〔神さえ呪う言葉になれ！〕

《自身の異能、"言霊"を唱えた》

〔私達はいつか幸せになる！〕

〈笑ってよ、全部夢なんでしょ？〉

《夢じゃないと少女は知り、》

《全てが黒に染まった》

《奇怪な世界で、狂い、喚き散らす化け物達》

〔通りゃんせ〕

〈どうだい？このお話は楽しんでいるかな？〉

〈過去にあった暗い暗いお話さ。〉

〈これからもっと暗くなる。〉

〈それでもこのお話を見続けるのかい？〉

《少女は仲間を救う術を見つけたのに、》

《自分の醜い姿を晒せば、》

《愛してもらえなくなると言うことに恐怖した》

〔やめてよ！私の邪魔をしないで！〕

〔私のことを見捨てるつもりなの？〕

〔もういいよ！お姉ちゃんなんて大嫌い！〕

《少女は嘆きました》

〔なんでわかってくれないの...？〕

《愚かな者達に、少女の罰が下りる》

《ただ罰し続けて、愚者のレッテルを貼られるだけ》

《抱き締められた免罪符は》

《下らなすぎる空論》

〈道化師は夢を見るのか〉

《乖離した信仰心》

《覆われる事実》

《冷え切った瞳で》

《罪悪感の消え失せた、救済の損失》

《最初で最後の幸福さえも、少女は捨てた》

《生と死の狭間で、少女は今日も息をする》

《恐れというものを知らない、少女のその目を射よう》

〔わかっていたんだよ、全部夢なんでしょ？〕

《鬼面を被った少年は、自分の顔すら忘れて、》

〔お兄ちゃん...？〕

《最愛の少女に銃を向ける》

《"悪"に満ちた怪物となり》

《半狂乱のまま叫び散らす》

《魂の共鳴、失われた希望論、最後の絶唱》

〔神さえ呪う言葉になれ！〕

〈笑ってよ、全部夢だってさ〉

　black out

《少女は今日死んだって良いって、いつだってそう思ってたんだ》

《少年に出会い、心を取り戻し、生きていたいと願ってしまった》

《それが悪夢の始まりだとも知らずに》

スーサイドパレヱド
今日死んだっていいって いつだってそう思ってた
君に触れて 心が芽生えて
生きていたいと願ってしまったんだ

──嗚呼、それが悪夢の始まりだった

こんな醜い姿を誰が愛してくれる？

神を呪う言葉になれ