はじめる

#兎赤

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全5作品・

⑤月の朝は肌寒い*°
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

これは俺…赤葦京治が1年の頃の話_。

5月の朝…
暖かくなった気はしたけど、
5月後半とはいえ、少し肌寒かったな。

前の冬服はサイズが小さくなって
新しいのを買おうと出してしまったし…
まぁいいか…と夏服できてしまったの失敗だったな。
仕方ない。ジャージを着ていいか聞いてみるか、

「あの、先生。
夏服で来てしまったのですが少し肌寒いので
ジャージを着てもいいですか?」

「んー、ジャージは部活の時間だけにして欲しいな…
ってか、赤葦。お前なんでもう夏服?
まだ冬服でもいいくらいじゃないか…?」

「あ、はい。まぁいいかなって思って…わかりました、」

困ったな…どうするか。





その時_ふと、
木兎さんの教室に目がいった。
たまたま通りかかっただけ。
木兎さんは学年も違う、ただ部活が同じだけ。
でも…

自然と木兎さんのいる教室へと…
俺は足を踏み入れた。



「うー、今日ちょっと肌寒いよなー…」

「そーお?俺はむしろ暑いくらいだけど?」

「木兎はいつもそうじゃん…つか、
木兎が風邪引くってあんの?」

「失礼なっ!俺だって風邪の一つや二つある!!」
「そんなんで自慢すんなよ…(苦笑)」


「おっはよーっス!!」

「おー、木兎おはよう。相変わらず元気だよなー」

「って、なんでカーデなんか着てる!?
あ、暑くないのか…??」

「いや、今日肌寒い方だと思うぜ?」



そうなのかー…

でもまだ5月だから暖かいと思うけどなー
俺は夏服でも全然良かったな、
冬服で来るのは失敗だったぁ!!
…!!

「…赤葦?」

今、ほんの一瞬ッ、
赤葦の気配がしたような…!
もしかして近くにいたりして…

チラッ

「あ、」 「……あ」
「…赤葦?」 「ぼ、木兎さん…」


本当に赤葦がいた。
やっぱり気配でわかっちゃうんだな!
俺、すっげぇー!!

「…で、赤葦。ここで何してんの?あ、俺に用?」

「はい、お願いがありまして。
先輩、カーディガン貸して貰えませんか?」

「ん、カーディガン?
ってか、赤葦もう夏服なんだな」

「あ、いえ。本当はまだ衣替えの季節では無いので
冬服でもいいのですが。
今、新しいのを一式買おうと思って
冬服が無い状態で…」

「あー、そういう事か!
まぁ俺は夏服でも全然良いくらいなんだけどな!!」

それは流石にダメでしょ木兎さん…
それに木兎さんはエースなんだし…
風邪ひかれたら困る。

「まぁ、取り敢えず…俺のブレザー赤葦が着る?」

「ありがとうございます。」

あ、全然ダボダボだ…
袖のところは萌え袖みたいになってるし、
このまま木兎さんのブレザー着るとなるとな…

「…ダボダボだな笑」

「…ですね、」

「あー…ちょいまち!」

やっぱり、
隣のクラスとかに借りた方が良かったかな。


あれ、なんで
木兎さんのクラスに行ってたんだろう。
……無自覚?

「赤葦ぃー!ちょっと教室入って入って!」

「え、いいんですか?」

「いーからいーから!!」


「そういえば、ジャージは着たらダメなのか?」

「部活時間以外は着ない方がと言われてて、」

「あーまじか…あ、
俺カーデは気ないからこれでいい?
って言うか赤葦。一式買い直したって、
赤葦そんなに身長伸びた!?
まだちっちゃく思えるなー…」

「僕…クラスでは大きい方なんですけど?」

「まぁ、そっか笑
赤葦…入学した時は滅茶苦茶小さかったからなー
俺の肩より全然下くらいに!」

「そんなに小さくないですよ。」


というか、木兎さんが大きすぎるってのもあるし。
…憧れだからそう見えるってのもあるのかな、
…それともいつも見てるから? って違うか、


「ほれ、カーデ。腕上げて、」

「じ、自分で着れますよ」

「いいから、いいからー」

「だから1人でやれま…」


「あれ、あの男の子誰?木兎の後輩?」
「えーなんか可愛いね!」
「あの子もバレー部なんでしょ?凄いねー」

ザワザワ…

「…っ、」

教室入るのは緊張したけど…
やっぱり見られてるな。

「んー、やっぱ少しデカいか。」

「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。
では後で返しに来ますね、」

「ん、ってかもう授業始まるぞ?
早く帰った方がいいぞ」

「はい、それじゃあ。」


……なーんか、
赤葦が俺の服着てるのレアじゃね?
また借りに来るかなーなんて♪

「えー、そしてここは
(A-B)を使って公式を組みたてて…」

…木兎さんにカーデを借りてしまった。
やっぱりブカブカだし、
萌え袖になるからめくらないとなんだよな。
でも、なんだかいつもより…

あったかい… 木兎さんの匂いがする。

「……し」
「…かあし」
「…赤葦!!」

…!!

「あ、す…すみませんっ!
少しぼーっとしてしまってました。」

「ぼーっとするなんてお前らしくないなー
はぁ…教科書、問6の問題の答えは?
やってあるだろ?」

「あ、はい。答えは…」


…ぼーっとしてた。
木兎さんのことばかり考えてたからか、
全然授業に集中してなかった。

やっぱり木兎さんに借りるのはダメだったか、
…でも、凄く落ち着くんだよな。

「ただいま、」

「おかえり京治、
カーデ新しいの貰ってきたよ。
他のはまだだけど…
今日朝冷えて寒かったでしょ?
明日からはカーデあるから着てきな。」

カーデ…もう来たのか、

「まさかこんなに身長が伸びるとはね
ワンサイズ大きめの…
最初に買っとけばよかったわー」

「…別に、いいよ。」

おかげで…いい事あったし。



チュン チュン

今日は…もうカーデも届いたし、
木兎さんに借りることは無くなった。

…なんだか少し寂しいな、







"今日の朝の気温はかなり低く
まだ長袖を着ていた方がいいと思います
5月になって暖かくなると思われていたのですが…
暫くは長袖の方が宜しいかと思われます。
以上…天気予報でした。"
…まだ肌寒いもんな。
やっぱり今日はカーデは着てくべきだな。

でも…やっぱり、
「………」

「母さん、行ってきます。」

「行ってらっしゃ…って京治?
カーデ着なくていいの?朝寒いんじゃ…」

「大丈夫、それじゃ。」

前よりもキツくない、
ピッタリのサイズの新しい服は
しばらく…
部屋にそのままかけっぱなしにしようと思った。

「…お、赤葦。今日もまたカーデ要る?」

「はい、お願いします。」

「待ってて、すぐ持ってくるわ!」

「……」
木兎さんは何も聞いてこなかった。
新しい制服はいつなのか…
何故毎日木兎さんに借りに来るのか…
何故あえて、
サイズの合わない自分の上着を借りに来るのか…

でも…多分聞かれても答えは出ないけど、

「腕上げてみ? 袖めくった方がよさそう」

「あ、はい。」

…うん、
なんでだか木兎さんの服を着ると落ち着く。

「いつもありがとうございます。それじゃまた、」

「おー、じゃあな赤葦。」


…あれ? なんか俺ニヤついてね?

「木兎ー、何ニヤついてんの?
そんなに後輩ちゃんに頼られるのが好きか?」

「…いや、赤葦って表情読めないけどさ、
俺のカーデ着ると、
なんか嬉しそうに見えるんだよな。」

「ほー、それが嬉しいってか?」


「いや、赤葦可愛いなって…」

「…おう、それは後輩としての可愛さだよな?」

「…多分笑?」



「あ、木兎さん。今日もありがとうございました。」

「おぉ! で、どうよ? 俺のカーデの着心地はっ」

「着心地…ですか?……あったかいです。」

「…なら良かった!!」


言えない、木兎さんの服を着ると落ち着くなんて…
落ち着きすぎてこの頃授業に集中出来ないことも…

あったかい。だけかー…
もっと匂いがどうとか肌触りがどうとか、
赤葦言ってくれるかなーって
期待してたんだけどなー。

「そういえば…もう木兎さん、夏服なんですね。」

「まぁな、流石にちょっと暑くなってきたしな!!
赤葦はまだちょっと寒かったのか?」

「まぁ…そんな感じです。」

「…? そっか。」


「じゃぁ、また明日。」

「おぅ、気をつけて帰れよー赤葦!!」

「そういえば…明日衣替え最終日か、」
「まぁ、結構暖かくなってきたはきたし…
ちょうどいいんじゃないかな、
夏服も増えてきたし。」
「あ、でも本当に寒かった時とかは、
先生に許可貰えれば着てもいいらしいよ?」


もう本格的に夏服か…?
もう…赤葦来なくなんのかなー。

俺はちょっと寂しいな、



6月1日 衣替え終了日…朝

"今日は清々しい朝ですね。
気温も暖かいですし、
今日は半袖でも大丈夫でしょう。
昼間頃になると夏並みの暑さになるでしょう…
関東の方は段々と…"

……今日は、もうカーデを着るには暑すぎるな
朝、木兎さんに今までのお礼を言わないとな…。


「今日でこの奇妙な関係も最後か…(ボソッ)」

ガチャ

「…行ってきます、」






あー…赤葦今日来るかな、
もう寒いなんて言う奴なんて居なくなってきたし…

…俺のカーデ着てる赤葦可愛かったんだけどな、
ダボッっとしてて可愛く見えて…
着替えさせてあげたくなったし…
もっと見たいって思いが強かったな。

「…赤葦ぃ、」

コンコン

「…木兎さん、」 「…!! あ、赤葦?」

「あ、すみません。取り込み中でしたか?」

「いや、そんな事ないけど…」


もしかしてまた…?


「冬服、ちゃんと全部揃いました。
それと、今日からは夏服でも良さそうなので…」

「…うん、そうだな!」 まぁ…そうだよな、

「だから…今日からは大丈夫です、
今までお世話になりました。」

「…おう!!」

「……」 「……」

"この関係が終われば…部活で会うだけ、"


もう少しだけ、
木兎さんの服を着てたかった…なんて、

もっと赤葦が俺の服着てる姿見たかった…なんて、



衣替え期間の最終日_
そのまま、その奇妙な関係は終わった。



゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・。

「なー赤葦!!
今年はカーデ貸してくれって言わないのか?」

「…はい?」

「だーかーらー!!
去年は毎日借りてきてたじゃん。」

「あぁ、今年はちゃんと冬服着てますからね。
寒くないので、」

「…ふーん、」


・・・

「ヤダァ!!!!」

「…!? ちょ、木兎さん!!なんスかいきなりッ」

「そのブレザー寄越せ赤葦ぃ!!!」

「あ、ちょ…木兎さん…コラ!!」


はぁ…なんなんだ木兎さん。
いきなりブレザー脱がされて…
…って、逃げたなあの人ッ

…なんかモヤモヤするっ
赤葦が普通に冬服着て、去年みたいに……
あー!!クソ赤葦いぃぃ!!


はぁ…はぁ…

「あの、いい加減ブレザー返して下さい。」
「ヤーダ! 絶対ヤダ!!」

「だからなんで…どうすればいいんスか、」

「……れ……ろ、」

「…はい?」

「………俺の着ろ!」

「……は?」
はぁ…

「そういう事なら…
早く言えばいいじゃないですか、
そんな難しい事とかじゃないですし。

気が済みました?」

「……もうダボダボじゃない、」

「はい」

「……もう萌え袖じゃない、」

「当たり前じゃないですか。
もう一年もたったんですよ、」

「なーんか、気に入らねぇ…」

「何がですか、もう…」


赤葦…背伸びてるんだな、
もう昔のあの頃みたいに
可愛げはなくなっちゃったのかよぉ…

…ムスゥー

















「あ、サイズの問題なら…
シャツの方で交換はどうですか…木兎さん?」

・・・シャ…シャツを交換って…




「…~~ッ!!
も、もう可愛げなくなっちゃったよ赤葦ぃー…」

「クスッ…いつまでも
小さい後輩じゃないんですよ、木兎さん。」

~END~


腐女子JK・2020-05-11
BL
ハイキュー
小説
兎赤
健全
B&G本屋📖

そういや今日兎赤の日だね
兎赤って最高だよね、、、
あかーしってなんであんなにかわいいんだ...
共感できる人好きください💕

恋夏・7時間前
ハイキュー
BL
兎赤

赤葦くん
お誕生日おめでとう

𝙰𝙻𝙸𝙲𝙴・2020-12-05
赤葦
赤葦京治
あかーし
赤葦たまには乗ってきて
赤葦生誕祭
兎赤
木兎光太郎
木兎
木兎さんの相棒
ハイキュー!!
ハイキュー

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

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- ̗̀ 🦉 兎 赤 の 日 💍 ̖́-


まじで好きなカプの1つ❕❕❕

兎赤大好き😖🎀

2人とも可愛すぎて死ぬ‪‪❤︎‬

‪先輩と後輩って中々ないから最高𓂃 𓈒𓏸໒꒱


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의 ´-・6時間前
兎赤
ハイキュー

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