べに・2025-04-28
吹奏楽
皆からの応援があるから
明日も頑張ろうって思える
部活だけだよね
こんな本音言い合って笑えるの
なんでも1番がいい
1番上手くて
1番努力できる
努力してきてくれた
私の大好きな先生と、同じがいい
強豪校との合同練習
1年後は私も
あの吹奏楽部の部員として
同じ場所に立ちたい
中高一貫の強豪校に
弱小中学出身の私が
高校から1人で入っていくこと
怖くないって言ったら嘘になる
本当は怖くて仕方ない
それでも
誰にも負けないくらい強くなれるのなら
私はここを選ぶ
今日だけで
たった3時間であんなに変われたんだ
私はもっとやれる
それで夢を叶えられるなら
選ばない理由なんてない
人生かけてでもこの夢を叶える
そう強く誓ったあの日の自分のことは
絶対に裏切らないって
心に決めてるから
好きであり続けるには
苦しいを乗り越えなきゃなんないの
うちらの形がない音楽は
今年の夏
先生の耳に届くのかな
皆うち見に来てくれるんだって
DMでたのしみだよーって報告めちゃ来た
司会がんばっちゃお
仲間を思う優しさが
うちにとって唯一の救い
こんなレベルの吹奏楽部で
誰にも負けたくない
学校生活、人間関係
難しいことはたくさんあるけど
それを言い訳にするのだけは
絶対に嫌だ
私は誰にも負けない
そう誓ったあの日から1年半
リズムも読めない1年生だって私も
仮引退まで残り5ヶ月の3年生になった
この1年半でやっと
打楽器レッスンの先生にも
認められるようになった
コンクールのソロだって
審査員に褒めて貰えた
校内ソロコン優勝も掴んだ
きっともう
この部でなら誰にも負けない
私はそう思ってる
でもここで終わったら私じゃない
ゴールなんかない
そう言って突き進んで行くのが私
最後まで私らしく
強豪校に進学しても埋もれないように
一生音楽で生きていけるように
私は私の限界を超える
中高一貫校の強豪吹奏楽部
その中学校の現部長は
私の小学校の頃からの大親友で
私と同じパーカッション
全国レベルの強豪校で演奏してて
小さい頃からピアノをやってる分
私より上手いのは分かってた
そんなの嫌でも想像できた
それでも負けたくなかった
親友は元々トランペットだった
でも、すぐに楽器が変わって
6月の吹奏楽祭の時は
トロンボーンだったのに
7月から10月のコンクールの時は
ユーフォニアムを吹いていた
最後の異動で
パーカッションになったのは
1年生の冬頃だった
初めて親友の打楽器を聴いたのは
クリスマスコンサート
出場順が前後だったから
ステージ裏の隙間から
親友のティンパニを聴いていた
7ヶ月以上
打楽器に触れていたはずの私より
打楽器を始めて1ヶ月の親友の方が
圧倒的に上だった
あの瞬間に感じた
どこにもやれない悔しさは
今も私の中にある
相手が大好きな親友でも
負けたくないって気持ちはある
学校が違っても
レベルが違っても
同じ県大会予選のステージで
同じ課題曲のスネアドラムを叩くんだ
私も来年合格したら
その強豪の高校に進学する
親友は中学で吹奏楽を辞める
だから今年が
親友と競える最後のチャンス
絶対負けたくない
私は相手が親友でも先輩でも
あのステージに立つ打楽器奏者の中で
1番だって胸を張って言えるくらい
強くなるんだから
卒部する時に
低音の先輩に、ソロ頑張れって
言われたのになあ
手紙ももらったのに
先輩ごめんなさい
ソロじゃなかったです
聞かれもしてないけど、うちの実力もあるのかなって思います
早く先輩に追いつきたい
大好きな先生がいないと
やっぱ無理だよ
職員室に音楽室の鍵取りに行って
入る前に
「失礼します3年吹奏楽部の紅(苗字)です。部活動のため鍵を取りに来ました」って言わなきゃなのに
2年って言っちゃって
「あ、違います3年の、」って言ってくそ恥ずかった
まだ2年ってのが抜けてない
明日は1ヶ月半ぶりに先輩に会う
先輩の引退式で
初めてスネアをやった時よりも
もっと上手くなったの
1番尊敬する先輩に見て欲しい
金賞を取れる夏休みが
うちらに訪れますように