#独りになった

独りの部屋に朝日が差し込む。
君と過ごしたこの部屋が今は僕一人の物になって、二つ必要だったお皿が一つで済むようになって、狭かったベッドが広く感じるようになって、歯磨き粉の減り具合も遅くなったから、

君がいなくなってくれてありがとう。


君がいなくても平気だよ。

だから、僕の未来で君と同じ指輪は絶対につけないよ。



もうやめてよ。今でも好きな君が夢の中で僕に優しく微笑んでくる。


どうか忘れさせてください。じゃないと君をまた追いかけて、追い詰めてしまうから。






でも、この椅子だけは捨てられない。君の体重がかかった一番温かい記憶だから。

嫌いなら
わざわざ
近ずく
必要無くない？