#目を閉じて、また忘れて

憂鬱に佇む草原
歌って、見届けて 夜が明けるまで


目に月捕え 羽ばたく足枷
カナリア諭す 孤独な摂理

君のほほ笑みと安寧守って
微風訪れ子犬が寝転ぶ
足跡代わりに薔薇を落とす


籠の中から飛び出た望み
追うも留まるも運命のまま

君との奇跡 強く抱きしめ
柔風の中で子犬も夢見る
面影を辿るのだ


君を想い歌えど開ざされた薔薇
寒月照る嘘の楽園
見放された花たちは悟った
愛の際を彷徨う心を置き去りに


春に溶けるまで
愛に満ちた世界 雪が閉ざす
その時が来ても
揺るぎない願い 抱いて進む


弓張月が浮かんだ君の眸
僕の日々を蝕む 時の蔭を払う


憂鬱に広がる草原
歌えど、忘れゆく 君も同じ


＊


君が忘れた歌 醒めぬ夢の庭
欠けた月の凍てつく視線
青い花の散り際を見つめて
愛に問うた 愚かな人の成れの果て


春に溶けるまで
愛に狂う世界 雪が隠す
時が来るならば
揺るぎない願い 抱いて進む


春に溶けるまで
愛に狂う世界 雪が染める
時は来たと知って
揺るぎない願い 抱き夜明けを待つ


❆