#過去のお話

"バレンタイン"

きっとこの日は私にとって

最大のチャンスの日だろう。










本命チョコを丁寧に作って

可愛くラッピングしてみたり

時々予行練習みたいなことしちゃって

1人で舞い上がってる。ｺﾜｲﾈ











髪型も服装もメイクも完璧にして

チョコレートだって準備万端。





だけどやっぱり緊張する

胸が張り裂けそうなくらいドキドキして

頭の中真っ白。




失敗の予感しかないけど



上手くいかないかもだけど







後悔はしたくないから





逃げてるだけじゃ始まらないから







私はあの人にこの想いを伝える。



















少しの勇気で変われるかもじゃん

ああ、

あの時、もう少しだけの勇気で

伝えられてたらな。

後悔しても仕方ないんだけどさ。

｢ずっと私の隣にいて欲しい｣

なんて、さ…

もう元には戻れない。


想い出の中にいる僕。


『幸せ』だったあの時。

『ただいまー』










落ち着いた声が聞こえたら

勉強してても

テレビ見てても

何をしてても

玄関まで走って行って












『はるおかえり！！』








おかえりのキスは柄じゃないけれど

強くぎゅって抱きしめる







ふわっとはるの匂いがして







『わぁ、はるの匂いがする、
はるはいい匂いだね〜』







はる、照れてるかなぁ、、なんて思って

20センチ上の君の顔を見上げるけれど

君はふいとそっぽを向いて

私を自分からはがす







『はいはい、今日も熱いお迎えありがと、
もう、制服シワになっちゃうよ、、』











制服から部屋着に着替える君は

陸上部で鍛えられた腹筋に

綺麗な白い肌、小さな顔

とても綺麗で目を逸らせない















『ちょっと、、そんなに見ないでよ、』







そう言って

顔を赤くして背を向ける君も

とてもとても愛おしい、、












『はぁ、今日も部活きつかったぁぁ、
汗かいたからシャワー浴びてくるよ、』











覗こっかなぁ、、

そう思った瞬間











『あ、覗かないでね、
次覗いたら僕もう怒るよ、』









怒った顔もなんと可愛いの、、

これだからやめらんない、←












『の、覗きなんてしないよぉ、、』













嘘っぽく微笑んだあと、





君の裸体に見とれた、なんて

今更カミングアウトできません、、


























『覗き魔彼女の午後7時』

夏の終わりとともに

貴方との恋物語も

花火が散るように終わりました。

絶えることない

貴方への気持ちを

抱え始めて

3年めの夏を過ごした。

あの夏果たせなかった約束

今年も忘れられなかった

その約束をたったひとりで抱えて

今年もまた夏が終わる…

「番号教えて。」

そう仕事中にきいてきた君。

仕事中だったし
仕事で必要な情報の番号だと思って
○○の？ってそう返したら

「なんで俺がそんなんきくねん。」

って怒ってるような、
でも少しすねてるような口調で
そんな言葉が返ってきて。

でも必要な情報きいてくることあるし
だって普通に仕事してたし
仕事中だし
自分の電話番号だなんて思いもしなくて……。


人見知りで引っ込み思案な私に
友達がたくさんいて太陽みたいな君。

そんなふたりの距離が
少しずつ、少しずつ縮まっていって。

出逢って3年目。

暑い季節を前に。

ドキドキがとまらなくて。

本格的に恋におちちゃいそうな危うさを
兼ね備えながら。

私達の物語の第２章が始まろうとしていた。

あの夏の夜。

近所のお祭りからの帰り道
ふたりで並んで歩いたよね。

そしておうちに戻って
おじいちゃんが戻ってなかったから
またお祭りの会場にひとり戻って
うちに戻ると
どこ行ってたん？ってキミ。

探しに……って言ったら
言ってくれたら一緒に行ったのに、って。

その言葉がどれだけ嬉しかったか
キミは知らないよね。

そんな中学生の頃の王子との思い出。

キミは覚えてないんだろうな。

未熟な私はまだ知らなかった。
ほんの少しの
選択肢の間違いが
後々自分に返ってくる事に

後ろのしっぽ切ってあげるよ。
え？後ろのしっぽって結んでる髪の毛のことですか？
友達と後ろ髪を長くする同盟を結んでるので無理です笑先生の髪の毛を切らせてくれるのなら
話は変わってきますよ？笑

今日はいっぱい蹴られた

今日もやり返さなかったよ

最後まで我慢した

だけど

君は俺から離れていったんだっけ

キミとのこと、
わるいのは私でもキミでもなくて
誰がわるい訳でもないなら。

それはきっと距離のせい。

悲しいことだけど
気持ちと距離は比例してた。

距離が離れるのと比例して
0cmよりも近かったふたりの気持ちは
離れてしまったの。

子どもだったふたりを隔てた距離……。

誰がわるい訳でもない。

誰もわるくない。

つい最近小さな幸せを大切にしたいね

っていうお話をした。

ご飯を食べる時、お布団に入る時

お化粧をしてる時とか

そういう当たり前の時間を

本当に何も感じないでいつもの作業だって

そうやって過ごすのか

それともその時間を小さな幸せとして

捉えて過ごすのか

2人でずっとお話してた

小さな幸せを少しでも多く
見つけられるような

そんな心の余裕と価値観でありたいねって

黄昏時。

見えるのは君のシルエットだけ。

君の表情までは見えない。

だけどね？わかるの。

君はわたしに笑いかけながら手を振ってるって。

わたしも手を振りながら君の方へ歩いてく。

君もそのまま近付いてきて。

ほらね？やっぱり。

わたしの大好きな笑顔だった。

キミと築き上げたお城には
もう誰もいない。

私もキミも当然いない。

キミが先にお城から出てって。

その後も私はそこで待ってたけど
数年後のある日、
騎士(ナイト)と出逢って
恋におちてしまってお城を後にしたから。

きっと今頃お城中、埃だらけね。

でも……。

それでもココロの中にあるあの場所は
今もキラキラしてあの頃のまま。

もうあの頃の私達じゃないことと
私とキミの気持ちが変わったこと以外は
何も変わってない。