はじめる

#長編小説

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全271作品・

うちの命はもう長くない。

神様の通達が来てしまったから。



“次の春は迎えられないでしょう。”



幼い頃からの決定事項。うちは病気で死ぬ。

死ぬ日が決まった。

後は死神に命をあげるだけ。

小さく空っぽな命を捧げるだけや。



特に悲しくも悔しくもないのに意味のない涙が出た。



人間はほんまにめんどい生き物や。



まーそんなことどうでもいい。

うちがいつ死のうが、それが悲しかろうが、問題はそこじゃない。



このお告げをあいつが知らないようにすることや。

あいつにだけは知られへんことや。



窓の外を眺める。

病室の小さな窓からはもう葉がほとんど落ちた木が見える。

残った葉が最後の気力をふりしきるかのように、必死に木にしがみついている。



まるでうちのようだった。



あーあ。惨めやな。

こんな弱っちい体で、たった16年の命で。



それでもこの世界にしがみついてこれたのはあいつのおかげやろう。

だからこそあいつには幸せになって欲しい。

うちのおらん世界で。












冬桜に願い事
~うちのおらん世界で~












あいつこと章太郎と付き合ってもう10ヶ月。


中学の卒業前にダメ元で告白し、章太郎が応えてくれた。

茹でだこのようになったあいつをうちは一生忘れへんやろう。



しかし、少女漫画のような甘いだけの恋ではなかった。

章太郎は人混みが嫌いでユニバとか定番のデートスポットには連れて行ってくれへん。

そのくせ、野球の試合にはさっさと行ってしまう野球バカ。

高校も甲子園常連の高校に推薦入学し、朝から晩まで毎日毎日練習に励んでる。

それにプラス、うちの病気のせいで、デートなんて2回しか行ったことない。



それでも救いはあった。

同じ高校じゃないからこそ、病気のことはバレずに済んだ。

章太郎も忙しいからこそ、入院してることもバレずに済んだ。

章太郎は寮生活やし、他県の高校やから、もともと帰って来ない。



ほんまに救いやった。寂しいけど…



でも、章太郎からの愛は死ぬほどわかる。

毎日、ライン、電話。

うざなるほど、好きと言ってくれる。



正直、うちのどこを好きでいてくれるのか全くわからない。

章太郎は野球バカやけどかっこいい。

ほんまにあほやけど優しい。

やからすごくモテる。

やのに彼女を今までに作ったことがなかった。

うちが初めて。うちで良かったんやろうか…



考えれば考えるほど、卑屈になってしまう。



コンコン。


病室の白い扉を叩く音で我にかえる。



“美琴”



声のする方に振り返る。



“っ…お父さん…”



違うとわかっているのに反応してしまう。

どうしても章太郎を求めてしまう。


お父さんも私の表情から読み取ったようで、悲しそうに微笑んだ。



“美琴。ほんまに章太郎君に言わんでええんか?”




“…ええんよ。

章太郎あほやから、絶対自分のことのように気にするし、いつまでも泣くし。

そんな章太郎が好きなんちゃうもん。

ずっと笑っててほしいやん。

大切な人失う辛さはわかってるつもりやもん。

章太郎にあんな思いさせられへんよ。”





10年前。

お母さんが自分と同じ病気で死んだ。

何度呼びかけても揺さぶってもお母さんがもう一度名前を呼ぶことはなかった。


お父さんがうちを抱き締めて声をあげて泣いた時、初めてお母さんは死んだのだと理解した。

喪失感、絶望感、悲しみ、憎しみ、悔しさ、やるせなさ、全部が混じって、ぶつかり合って、急に体に重りを付けられたかのように重くなった。

ときが止まったような気がした。

なのに、じかんは恐ろしいスピードでうちを置いていった。



こんな気持ちになんて章太郎にさせらんない。

この気持ちだけは譲らない。

うちが死ぬまでにしないといけへんこと。



章太郎と別れる。




章太郎は年末に帰ってくる。

うちも最後の一時帰宅。

これがラストチャンス。


電話の着信音。

震える手で電話に出る。



“美琴か?俺ー。”




“わかっとるよ。章太郎以外やったら怖いわ。”



いい意味で力の抜ける声。



“そらそうか。あ、そやそや!

俺さー、29日に帰るんやけどさー。

その日、美琴空いてる?”



語尾を伸ばして喋るのは照れ隠しの癖。

章太郎の好きなとこの1つ。



“29日?空いてるよ。”




“ほんまか!?じゃあ、デートしようやー。

先輩にいいデートスポット聞いてん!

行こーや!”




“どこ行くん?”




“それはないしょや!今言うたらおもろないやろ?楽しみにしといてーや!”



妙に張り切った声。

声から嬉しさが滲んでいる。



“わかった。楽しみやね。”



“おう!楽しみやな!

あ、呼ばれたからもう切るわ。

…美琴、大好きやで。”



ツーツー。

電話が切れた後もしばらく携帯を耳から離せなかった。


あんなん…反則やんか。


うちは今きっと章太郎を馬鹿に出来ひんくらい顔が真っ赤やろう。

ほんまに電話で良かった。


さっそく手帳に予定を書き込む。



“あ…”



思わず声が出てしまった。

29日まであと3日。

つまり章太郎の彼女でいられるのもあと3日。



涙が出た。これは意味のある涙。

でも、急いで拭う。


泣いたあかん。

自分で決めたことやねんから。


それから3日間。

章太郎との思い出をなぞった。

思い出して抱き締めて泣いた。

そしたらあっという間に時は流れた。




待ち合わせは私達が通った中学校前、夜の5:00。

待ち合わせ時間の30分前。


はよ着きすぎた。


と思ったのに、章太郎はもうおった。

寒そうに手を擦りながら顔は笑顔で。

そんな横顔にまでドキドキして、切なくなる。


あぁ、うちはこんなに愛されてるんやな。


嬉しくて切なくて泣きそうになるのを振り払う。



“お待たせ、待った?”



章太郎の顔を覗き込んだ。



“わあ!なんやびっくりするやんか!”



章太郎は顔を真っ赤にして、大袈裟なほど驚いた。

うちのいたずら心をくすぐる顔。



“章太郎?顔真っ赤やで?

ごめん、うちが遅かったから。”



そう言って章太郎の頬に手を伸ばした。

章太郎は更に顔を赤くして手を振り払う。



“やめぃ!顔が赤いんは寒いからちゃう!”



“えーじゃあなんで赤いん?”



“…っ!そんなん言わせんな!アホ!”



このやり取りめっちゃ好き。

てか、章太郎との思い出は全部好き。宝物。

なんて、章太郎には死んでも言ってやんないけど。



こうして、私達の最後のデートが始まった。




“で、結局、どこ行くん?”



“ええから、ついてこい!”



章太郎のドヤ顔。

ここでのドヤ顔は全く意味がわからない。


そんなにうちを喜ばせる自身があるんやろうか。

うちは…章太郎とおれるだけで幸せやのに。


張り切ってる章太郎の見ながら思った。



電車をいくつか乗り継ぎ、ついたのはどこ?



“章太郎どこ?桜ノ宮って?”



“もうすぐ着くねん。あ、ほら!見えた!”



街灯の光だけが頼りの真っ暗な中、突然現れた眩しすぎるほどの光。

その光が照らしているのは…桜?



“章太郎!桜!?桜咲いとる!なんで?なんでや!?”



興奮のあまり、章太郎の服にしがみついた。

章太郎はしてやったりのドヤ顔をかましている。



“凄いやろ!冬桜って言うてな、冬に咲く桜があんねん。

美琴、桜好きやったやろ?

やから、連れてきたら絶対喜ぶ思ってん!”



章太郎の笑顔が心に染みる。



“ありがとう。”



章太郎は驚くようにこっちを見た。


あーもー!恥ずい!


うちはお礼1つもちゃんと言えない。

自分、可愛げなさすぎやわ…


しょげてるうちを見て、章太郎は手を繋いだ。

顔をあげる。



“…結構、人多いからな…。”



そう言って照れてる章太郎はやっぱり可愛い。

うちより可愛くてむかつくわ。


冬桜のトンネルを2人で手を繋いで歩いた。

ライトアップされた冬桜は春に咲く桜より風情があって、なんだか泣きたくなった。

うちが美しさに見惚れてる横で章太郎は繋いだ手と反対の手を上に掲げ出した。



“…何してんの?”



たぶん章太郎には風情も何もないんやと思う。

章太郎は上を向いたまま答えた。



“美琴、言うてたやんか。

桜の花びら取れたら願い叶うって。”



章太郎はそう言いながら必死に花びらを取ろうと奮闘している。


これを章太郎に言ったのは卒業式の何日か後。

告白する前、落ちてくる桜の花びらを取れたら告ろうって決めていた。

そしたら取れて、とっさに


付き合えますように


とお願いした。今思えばこのお願いが駄目やったんやろうなと思う。

その後、告白し、今に至る。

その事を章太郎に話した時の事を覚えてくれていたんだろう。

たったそれだけなのに、胸が苦しくなる。


ほんまにやな男やな…

今更こんなに好きにさせんなよ…


今日何度目かの泣きそうになる気持ちをかき消して、かわりに1つの決意をした。



花びらが章太郎より先に取れたらちゃんと別れる。



自分でもあほなやり方なんはわかってる。

やけど、こうでもしないと別れ話を切り出せない。



“章太郎、勝負やで…?”



章太郎にも聞こえない声で呟いた。


花びらを目で追いかける。

不規則に見えるけど意外と規則性があり、落ちてくる場所がだいたいよめる。

ここが章太郎との違いやな…



“…取った。”



章太郎よりも先に花びらを取った。

章太郎は悔しそうにしてる。


章太郎とちゃんと別れられますように。


願い事もすんだ。覚悟も決まった。

あとは切り出すだけ。



“章太郎…”



声が震える。頭が真っ白になる。

章太郎は優しく微笑む。



“ごめん…別れたい…”



やっとの思いで言った。

章太郎の顔からみるみるうちに笑みが消え、しまいにポロポロと泣き出した。



“な…なんでや!?なんでそんなこと言うねん!”



章太郎は泣きながら怒った。悲しそうに。

こんな章太郎をうちは知らん。



“…章太郎と付き合ってても、全然、会われへんし…”



泣き出しそうになるのを堪える。

泣いたらあかん。うちが1番泣いたらあかん。


 
“なんか…付き合ってんのかな?ってなっちゃって…ごめんな…うち、なんかもっとさ…少女漫画みたいな恋…したかってん…”



何言ってんねやろうと思う。

章太郎のこんな傷ついた顔見たかったわけちゃうのに。

でも、言い出したら止まらない。



“章太郎もさ…正直大変やろ?こんな可愛くない彼女もったら…やから…もっとさ…可愛い彼女作りなよ…”



言葉の途中で突然きつく抱き締められた。

どのくらい抱き締められていたかはわからない。

長いような気もするしそうでもない気もする。

少し力が抜けたあと、章太郎は小刻みに震えだした。



“なんやそれ…ふざけんなよ…

嫌や…嫌や嫌や!”



章太郎は駄々をこねる少年のように首を左右に振った。



“嫌や…俺…美琴がおらな生きていかれへん…

美琴以外誰も…好きになんてなられへん…”



章太郎は弱々しい本音でうちを必要としてくれた。


うちは最低な彼女やわ。喜んじゃった。


自分の最低さに腹が立つ。



“俺…もっと…美琴の側にいるから…もっと…帰ってくるから…”



苦しい。悲しい。悔しい。

自分から章太郎をふったくせに今の章太郎を見てると抱き締めて、大好きだよ、嘘だよって言いたくなる。



“もっと…側にいるから…部活もやめる……お願い…いかないで…”



章太郎の言葉にカッとくる。

気づいたら章太郎の頬を叩いていた。



“ふざけんな!

うちの側におるために部活やめる?

みくびらんといて!

そんなん嬉しない!

そんなことされても章太郎と付き合いたいなんて思わん!”



“じゃあどおしたらええねん!”



初めて聞く章太郎の怒鳴り声に身構える。

章太郎も気づいたのかまた縮こまった。



“もう…どうしたらええねん…俺…美琴と別れたないよ…”




やめてや…うちは…引き止められるほどいい彼女じゃないねん…




“ごめんな…章太郎のせいちゃうねん…

うちのせい…全部うちが悪いねん…

やから…こんな性格悪い女さっさと忘れて…はよ新しい彼女作りや?

章太郎…あほやけど…ええ男やから…もっと可愛い彼女できるよ…

あと…野球死んでも辞めたあかんで…?

章太郎から野球とったら…ただのあほ男になってまうやん…

甲子園行くんやろ…?

プロ野球選手なるんやろ…?

大変やで…我儘な彼女構ってる場合ちゃうな…”




“嫌や…嫌や…”



章太郎は何度も別れることを拒んだ。

はよしないとうちの覚悟も揺らいでしまう。



“…っ、しっかせえ!

そういうのが嫌やってん!

ずっとなんて、永遠なんてないねんから、別れだってくるに決まってるやろ?!

それが今日やった!それだけや!

…ごめんな。

章太郎、こんなうちを好きでいてくれてありがとう。

さよなら。”




覚悟が揺らぐ前に一方的に別れた。

章太郎の手を離す。

章太郎はそのままその場に崩れた。

そんな章太郎を背に歩き出した。


あとを追ってくる気配はない。

きっと章太郎はその場で泣いとるか魂が抜けてるかのどっちかや。

想像するだけで胸が苦しかった。



ごめん。ごめんな。章太郎。

ほんまにごめん。大好きやよ。



ひらひらと花びらが落ちてくる。

両手で包み込むように握った。


また取れた…



これからの章太郎が幸せでありますように。



2つ目のお願い。そして最後のお願い。


もし、うちが病気じゃなくて普通の女の子やったらずっと付き合えたんかな…?


なんて、あほなこと考える。


冷たい風がふいた。

涙で濡れた頬に、傷ついた胸に、鋭く刺さる。

ふと見上げると雪が降っていた。



“どおりで寒いはずやわ。”



大阪で滅多に降らない雪と冬桜を見つめ、泣いた。



人間は意味もないのに涙が出る。

ほんまにめんどい生き物やで。





それから彼女がもう一度、桜を見ることはなかった。

まな・2021-01-14
まなの小説
長編小説
暇人の暇人による暇人のための物語
冬桜に願い事
関西弁
うちのおらん世界で

冬桜に願い事
~君の幸せを誰よりも願ってる~






“なあ、真司。”



いつもよりワントーン高い声。



“なんや。気持ち悪い。”



急に珍しいことして甘えてくる。

優奈が甘えるときは決まって何か隠しているときだ。

この素直やない、可愛げもない、口も悪い女は俺の初恋だ。

親の再婚で小学校低学年の頃に義兄妹になった。



第一印象はヘラヘラ笑ううざいやつ。

辛くても悲しくてもヘラヘラ笑う優奈が腹立つくらい愛おしかった。

失恋やって笑う優奈はほんまにうざかった。





ていう、過去の話。今はもう…どうでもいい。





“あたし、桜見に行きたい。行こうや。”



“はあ?あほか。桜が咲くんは4月や。あほ。”



“そんなにあほあほ言わんでええやんか…”



見た目に反して体調を崩しやすい優奈の様子を見に来たところ、座るよう促され、しゃあなしに座った。

親は共働きで朝からさっさと働きに行ってしまったので、優奈が体調を崩した日は俺が看病している。



“なあ。めんどかったら無理せんでええねんで?”



そんな不安そうな顔で言うなや。



胸に針を刺されたような痛みに襲われる。



やめろや…そんな顔で見られても俺はなんにも与えられんねんから。



“別に…無理なんてしてへんわ。どーせ、学校行ってもおもんないし。”



“ぶはっ。そーやった!真司友達おらんもんなー!”



すこぶる腹立つ。おっさんみたいな笑い方も馬鹿にするような言い方も、それにときめく俺も。



“んで、愛しの彼氏様から返事きたんか?”



さっきまでの元気はどこへやら、黙り込んだ。



優奈は黙ってりゃそこそこ可愛い。

長い髪は唯一、女らしいとこだ。

やから、優奈も人並みの恋愛経験はある。

馬鹿みたいに片思いしてる俺よりかは。



“…バイト。忙しんじゃね?”



乱暴に優奈の頭を撫で回した。



“わー!やめてや真司!頭ハゲるわ!”



空元気に声を上げた優奈に腹立ち、撫で続けた。

一通り騒いだ後、手を離した。

ちょっとした沈黙が流れる。

窓の外の木の葉は随分と落ちている。



“…別れた。また…失恋や…”



そう言って優奈は笑った。



“…そうか。まーあいつは優奈には合ってへんかったし、二股するような奴やし、別にええんちゃう。”



“やろー。あたしもそう思う。”



そう言って優奈は窓の外を眺めた。

優奈の横顔にまた胸が痛む。

でも、さっきのような痛みではない。

罪悪感による痛み。自分を正当化しようとしてる痛み。



あーあ。俺は最低やな。優奈が別れて喜んどる。ごめんな。



優奈の横顔を見つめながら心の中で謝った。



“なーやっぱ、桜見に行こうや!”



優奈が気を取り直したかのように明るく言った。



“やから、桜なんて今の季節は…”



“冬桜!冬に咲く桜があんねんて!行こうや!”



俺の話を遮って、優奈が言った。



“そんなん聞いたことないで?自分、どこで聞いたん?”



正直、優奈が知っていたとは思わない。



“かいじぃに聞いてん!”



なるほど。かいじぃから聞いたなら納得できる。

かいじぃは俺らが幼い頃に知り合った物知りじいちゃんだ。

喫茶店のマスターで優奈のバイト先でもある。



“青森に冬に咲く桜があるって!雪と桜が同時に見れるなんて凄いやん!”



知っている情報を全て説明している。この癖は興奮していることを表す。

そして、ここまでくると誰にも止められない。

俺がうんと頷くまで話し続けるだろう。



“わかった。行こう。”



次は根負けした俺が優奈の話を遮るように返事した。

優奈の顔に笑顔が溢れる。



“ほんまに?約束やで!”



“わかったから、はよ元気になれよ。”



年末の家族旅行の行き先が決まった。







あっという間に年末。俺らは恒例の家族旅行のため、青森に向かった。

青森は大雪で気を抜くとすっ転びそうになる。

優奈はもう、2回転けている。

それでも、大阪では滅多に見れない雪景色に恥ずかしいくらい興奮している。

柄もなく優奈と雪合戦をしてしまうほどに。



“真司!お母ちゃん!お父ちゃん!はよ!はよ行こう!”



前で楽しそうにはしゃぐ優奈を俺らは笑って追いかけた。

きっとあいつの精神年齢は5歳だと思う。

冗談抜きで。真面目に。

まーでも、ようやく優奈のほんまの笑顔が見れて、良かったと思う。
      
…俺だって、兄としてちょっとは心配してたのだ。




そして、優奈の本題。

冬桜を見に来た。

わざわざ、名所の近くの旅館に泊まり、ライトアップされた時間帯に見に行く予定やった。

でも、お母ちゃんとお父ちゃんが酒で潰れて、結局俺と優奈で見に行くこととなった。

弘前公園の入り口からちょっと行ったところ。

ふざけ合ってケラケラと入ったことを後悔した。



息を呑む。言葉にならなかった。

圧倒的な迫力、なのにどこか儚い。

ライトアップされ輝く満開の桜。

花びらと雪とが俺らに降り注ぎ、包み込んだ。



““きれい…””



言葉にならなかったのは優奈も同じようでこの一言しかお互い言えなかった。
 
数分桜を見つめた後、優奈が思い出すように言った。



“桜の花びら…!そや!真司!桜の花びら取らな!”



そう言うと優奈は上を向き、降ってくる花びらを取ろうと暴れだした。



“なんや急に。優奈やめえ。空気読め。”



周りにも見に来ている人はいて、こっちを見てクスクス笑うカップルとか家族がいっぱいおる。



“ちゃうねん!降ってくる花びら取れたら、願いが叶うねん!真司知らんの?!”



優奈が周りの人お構いなしに叫んだ。



何がちゃうねん…



小さな溜息をひとつ。

優奈は言い出したら誰にも止められへん。

となれば、さっさと取ってここを退散するしかない。

目線を上にあげる。

ギリギリまで落ちてこないと、花びらか雪か区別がつかない。

思ったより難しそうや。



“そんなに叶えたい願いでもあったんか?!”



優奈に問う。



“お願いはいっぱいある!全部叶えてもらう!”



優奈らしい返事に力がぬける。



“花びら何枚取る気やねん?!”



今のところ1枚も取れていない。



“1枚でええ!冬桜は普通の桜と違って、いっぱい叶えてくれそうやん!”



まさかと思う。



“まさか…そのために冬桜見に行きたいって言ったんちゃうやろな?!”



流石にそれやとあほすぎる。



“やったら何?!”



…ほんまのあほやった。

そんなこと言いながら2人で花びらを追いかけ回した。

ふと、目の前に1枚の花びらが落ちてきた。

手を伸ばす。

指先に何か温かいものが触れる感覚がした。



““取った!””



ほぼ同時。顔を見合わせた。



“真司!取れた!お願いせな!”



大興奮の優奈は花びらに向かってぶつぶつとお願いしていた。

俺は…俺の願いはただ一つだ。



“優奈を幸せに出来ますように。”



誰にも聞こえないような小さな声で言った。

我ながら情けない願いだ。

しかし、これしか見当たらない。

優奈はお願いを終えたのか笑顔でこっちを向いた。



“帰ろっか。”



来た道を戻っていく。



“真司は何お願いしたん?”



“俺は…”



出しかけた言葉を飲み込む。

何言おうとしてんねん。

優奈があまりにも綺麗な顔で問うから、こんな映画みたいなシチュエーションで聞くから、うっかり口を滑らしそうになる。



“優奈は何お願いしてん?”



誤魔化すように聞き返した。



“あたしはねー。まず、お小遣いアップやろ?で、成績アップやろ?

あとね!次こそは運命の人に出会えますように!”




満面の笑みで残酷な事を言う。




運命の人…俺やろ…?

俺以上に優奈をわかる奴なんていない。

俺以上に優奈の事で頭がいっぱいの奴なんていない。

俺が誰よりも優奈を守れる。幸せに出来る。

そんな自信がある。

優奈の悪気のない残酷さに腹が立つ。

もう…言ってしまおうか。

ここまで必死に築き上げてきた優奈にとっての理想の家族。

優しい俺のお父ちゃんがいて、明るい優奈のお母ちゃんがいて、仲の良い兄の俺がいる。

でも、そんなの俺の1言で全部終わる。

少なくとも仲の良い兄妹では無くなる。

優奈を泣かせるかもしれへん。

嫌、きっと泣かせるだろう。

それでも、俺がそれ以上に笑わすから。

優奈を幸せにするから。

やから…




冬桜のジンクス信じてみようか。




“優奈…!”


“あー!”



俺が決意して名前を呼んだのと、優奈が叫んだのはほぼ同時。

神様は随分と意地悪だ。



“1番大切なお願い忘れてた!”



優奈がハッとしたように声を上げた。

そして、ポケットから小さな花びらを取り出し、胸の前で握り締めた。



“家族みんなが健康で笑顔で過ごせますように!真司とも仲良う出来ますように!”



ぶはっ。っと照れ隠しのように大爆笑している。



“はずー!やけど、1番大事やもんね!”



優奈のお願いはまともなんやろう。

子供は親の健康を願うし、親は子供の笑顔を願う。

きっと家族は家族の幸せを願うのだろう。

やから、優奈のお願いに顔をしかめた俺は親不孝で、優奈を幸せにするなんて無理なんやろうな。

正直優奈を好きになってから、こんな紙切れ1枚で繋がられた家族に嫌気がさしていた。

これは誰のせいでもない。俺のせい。
          
どうしても、優奈を妹に見れんかった。

やけど、優奈は俺を兄としか見たことないんやろうな。

優奈は優奈なりに必死に家族を作ってきたんやろうな。



“…んじ!真司!”




考え込んでた俺を不思議そうに見つめる。



あぁ。やっぱ俺は最低な奴や。

こんなにも優奈が愛おしいなんて。抱きしめたいなんて。



“なー。真司は何お願いしたん?”



“俺は…”



俺は、やっぱり優奈が好きで、

幸せになってほしくて、

優奈が泣いていたら1番側にいてあげたい。

優奈が悲しいなら頭を撫でてあげたい。

優奈が悩んでいたら一緒に悩みたい。

優奈が辛いなら半分の苦しみを背負いたい。

逆に、優奈が嬉しい日は俺も嬉しい。

優奈が笑った瞬間は俺も幸せになれる。

やから…俺の願いは…



“家族が…優奈が…幸せでありますように。”



“えー!真司も同じこと思ってたん?!めっちゃ意外やわー!やけど、嬉しいで!ありがとう!”



そんな…いい笑顔で言われたら諦めるしかないやんか。



冷たい風が胸を刺す。



なあ、冬桜。

1回くらいの願い変更は許してな。

この願いはもう一生変更せえへんから。

やから…ちゃんと叶えてや?

やないと、ここまで来て、こんなことした意味あらへんやろ?

よろしく頼むで。



ポケットの中の花びらを握った。

まな・2021-01-07
まなの小説
長編小説
冬桜に願い事
初恋
下手くそでごめんなさい
関西弁
良ければ感想ください
人の幸せ
君の幸せを誰よりも願ってる










『愛があったら。』上












※大人要素あり




















生きてればそれでいい



誰かがそんな事を嘆いた



分厚い本と、大量の言葉で



誰かがそれに



普通と名をつけた



多分、そこから



生きたいと思わない人が



異常と言われた



本当、多分だけど



「璃愛ちゃん!今日は良かったよ。



有意義な金と時間を使えた。」



「私こそ、有意義な時間でした。



また、よろしくお願いします!」



クルリと背を向けて



夜の街を去って行く男



金があって、家庭もあって



私ならきっと、それ以上



何も求むものなんてないのに



さっきの男も



今までの男も



みんな、私を求めた



私は求める真似をして



心から終わる事を願った



家に帰って



Twitterを開く



「二万でどう?」



DMを開けば



必ずこの文字が飛び込んでくる



私は一つ一つに



「是非、よろしくお願いします🙇⋱♀️」



と、返す



早ければ一分



遅ければ翌日に返ってくる



メッセージのやり取りを続け



今の男みたいな人達に



私を、売る



メンタルも身体もぼろっぼろ



それでも家に帰った時



癒してくれる人も動物も



何も、居ない



あるのは



ホコリだらけの



狭い狭いこの家だけ



親二人が私を捨てても



たった一人



優しさと愛と幸せと



この家をくれた



ばぁちゃんも



去年、死んで



焼いてあげることも出来ず



ダムに捨てた



自分も捨てようとしたけど



死にたいが足りなかった



五個98円のコロッケの一つを



半分に切って



それを水でふやかして



よーく噛んで食べる



一日のご飯、それで終わり



どうしてもお腹が減ったら



男達に奢ってもらう



こんな生活、生きてるって言うのか



そんな疑問は消えないまま



今日も眠りにつく



朝起きて、Twitterを第一に開く



普通の16歳の人は



今頃、学校なんだろうけど



私は違う



男達に買って貰った



露出度の高い服と



少ないメイク道具を使って



男の気持ちを高ぶらせるような



メイクをして



男からの連絡を待つ



「いつものカフェで待ってて。」



そんな連絡を見て



溜息を零さないように息を止め



男との約束場所のカフェに向かった



フリーWiFiがあるから



連絡を取るのにはもってこいだ



カランカラン



古びれた鈴が鳴る



「いらっしゃい。」



若マスターのその言葉に



軽く会釈をして



カフェの片隅



男からの連絡を待つ



まだかな



約束の時間よりも



30分遅れている



少しイライラした気持ちを



表さないように



「今日は厳しいですかね?」



と、文字を打つ前に



男から連絡が来た



「ごめん、子供が家居る。」



はぁ、と深く溜息を吐き



「大丈夫ですよ!また今度。」



と、返した



ドタキャンは良くあるけど



ここまで用意してのドタキャンは



初めてだった



せっかく用意したのに



そんな気持ちが涙に変わる



「…死にた。」



軽く呟いただけでも



涙が止まらなくなる



ずっと触れなかった所に



触れてしまったようだ



迷惑をかける前に



店を出なきゃ



と、思っても



立ち上がる気力すら湧かない



そんな時だった



コトン



目の前に、一つのグラスが置かれた



「頼んで無いですよ。」



そう言ってその場を去ろうとした私に



そのグラスを置いた張本人が言った



「プレゼント。」



その言葉に驚いて顔を上げると



若マスターだった



「…プレゼント?」



そう聞き返すと



「疲れてるようだから、プレゼント。」



まるで、当たり前な事をした



とでも言うような顔で



マスターは笑っていた



グラスを取って



若マスターは私にそれを差し出した



断れる訳もなく



「ありがとうございます。」



と返して



私はそれに口をつけた



「あ、毒入ってないからね?」



ふふ、と笑って



冗談を言った若マスターに



私も本当に自然と



笑ってしまっていた



口に含んだグラスの中身のものは



栄養ドリンクだった



あまりにも予想外だったそれに



また、少し笑ってしまった



「美味し?」



優しく微笑んで尋ねてきた若マスターに



「美味しいです!」と



元気よく返した



栄養ドリンクを飲み終えた後



お客さんが来て



若マスターはカウンターに戻った



私は、お礼を言いたくて



カフェが終わるまで



ずっとそこに居た



若マスターはそれを責めるでもなく



たまにちらっと見て



微笑んでくれるという



神対応をしてくれた



営業時間終了後



何かお礼をさせて欲しくて



店の掃除をした



それから、少し



若マスターと話をした



「俺は新庄 蒼雅やから



好きに呼んでいいよ。」



「新庄さん。」



「却下。」



「えっ、じゃあ、蒼雅さん。」



「んー、嫌。」



「何ならいんですか!」



「蒼ちゃん。蒼ちゃんがいい。」



「…さんはダメですか。」



「ダメです。」



とまぁ、こんな流れで



蒼ちゃん、と呼ばせて貰う事になり



私は、璃愛だから



りーちゃんと呼んで貰う事になった



敬語も、禁止された



気付けば辺りが暗くなり



一人で帰るのは危ないからと



蒼ちゃんが送ってくれた



「また来いよ!飯くらいやるから。」



「ありがと。また、行くね!」



ブーンと車の音が聞こえなくなるまで



私は蒼ちゃんに手を振った



また一人になった気がして



涙が零れた



10月、肌寒い家に帰っても



暖房も何もつけないまま



布団に潜って、眠りについた



朝起きて



昨日ドタキャンしてきた男の垢を



ブロックした



それから、今日会う予定の男に



メッセージを返す



その後、流れで交換した



蒼ちゃんのLINEに



「おはよう。」と送った



男と会うのは、夜



営業時間終了後だから



私はいつもの服を着て



少し気合いの入ったメイクをして



蒼ちゃんの待つ、カフェへ向かった



「いらっしゃい。」



蒼ちゃんは、昨日と変わらない



笑顔で迎えてくれた



流石に何も頼まないのは



申し訳なくて



一番安いココアを頼んだ



私が頼んだのはココアだけなのに



蒼ちゃんはケーキもつけてくれた



その優しさが暖かくて



そのケーキを食べてる途中に



泣きかけた



私はまた、営業が終わるまでいた



地獄に向かう為に



なるべく今を楽しまないのに



必死だった



「りーちゃんのおかげで



綺麗なった。本当ありがとうね。」



掃除しか出来なくて



申し訳ないなんて思っていたら



蒼ちゃんがそう言って



頭を撫でてくれた



私はその暖かさに甘えそうで



一歩離れてしまった



そして、時間を確認する



「…もう、行かなきゃ。」



ここから15分程で着く



ホテルの前で待ち合わせだ



流石にそろそろ行かなきゃ



間に合わない



「どこ行くん?」



急いで準備をする私に



蒼ちゃんが聞いた



パパ活だよ、とは答えられなくて



「ちょっと、ね。」と返した



引き止める声を無視して



私は早足でホテルへ向かった



着くと、もうそこに男が居た



「行こっか。」



地獄の始まりを知らすその声に



私は頷いて



脂っこい手に自分の手を重ねて



ホテルの中に入った



チェックインを済ませた後



部屋に入ると



すぐに男が重なってきた



何故か蒼ちゃんの事を考えると



また、涙が溢れた



「泣いてるの?」



心配そうなその声に



「嬉しくって!」と



真逆な事を返した自分を恨んだ



男はその言葉をそのまま受け入れ



更に私を求めてきた



蒼ちゃん



名を呼べば苦しくなるから



私は男で沢山にした



家に帰った頃には



日が昇っていた



身体が臭い、嫌だ



お風呂は入れないから



バケツに水をくんで



お風呂場で思い切り被った



「…だっさ。」



何故か、笑えた



だっさくて惨めで



愚か過ぎて笑えた



床に落ちた水に



写った私の身体は



酷く汚かった



その日は、泣きながら寝た



蒼ちゃんが夢に出て来て



おいでと手を広げられて



ハグ、された



夢であった事が辛かった



コロッケを食べて



服を着て、メイクをして



男に会いに行く途中



蒼ちゃんと出会ってしまった



「どこ行くん?」



前にも言われたその言葉に



今度は、なんて返そうか



迷っていた時



「あれ、璃愛ちゃーん?」



後ろから、男がやってきた



最悪だ、と思った



もうどうにでもなれとも思った



男から誰?と蒼ちゃんの事を聞かれ



「知らない人ですよ!」なんて



答えてしまった



蒼ちゃんの顔を見てられなくて



初めて、私から



ホテルへと腕を引こうとした



そんな時だった



「りーちゃん、行くよ。」



あの声と、あの暖かさと



男らしい、強さ



蒼ちゃんだ



その蒼ちゃんが、私の腕を掴んだ



そして、走り出した



私の有無を聞かず



走り出した蒼ちゃんに釣られ



私も走った



もちろん男も追いかけて来たけど



直ぐに見えなくなった



行先は、ホテルじゃなくて



カフェだった



今は開店時間なのに



看板は閉店中のままだった



「どうして。」



ありがとうより



怖かったより



その言葉が先に出た



「りーちゃんが来なかったから。」



その言葉を聞いた時



また、泣きそうになった



でも、グッと堪えて



「邪魔、しないでよ。」



そう、言ってしまった



ーContinueー

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幼い頃に両親をなくし親族に引き取られた僕。
高校に入ってできた初めての彼女もまた幼い頃に両親をなくし、施設で過ごしていた。
僕らは優等生に囚われ、演じてきた。
偽りの中で生きる昼も、孤独の涙を流す夜も、僕らは嫌いだった。
そんな時間に疲れていた。
それでも僕らは愛してやまない時間があった。
今日も僕らはそんな時間を共有する。














昼は偽り、夜は孤独、朝の光に美しい涙を。












太陽が隠れるか隠れないかそんな中途半端な時間。

まだ残る昼の香りとオレンジ色の夕焼け、そしてうっすらと漂う夜の気配。

僕らはそんな1日にほんの少ししかない時間を愛していた。

そして共有していた。












“ねぇ。君は昼派?それとも夜派?”











まるで犬派?猫派?と問うように彼女は聞いた。

あまりにも自然だったから少し驚いた。

しかし、迷うことはない。

こんな質問なくとも僕の答えは決まっている。












“夜派。”











ただこれだけ。

これで彼女には十分伝わる。












“そう言うと思った。”













そう言って彼女は口角を不自然にあげた。

それが彼女の自然な笑顔だということを僕は知っている。

僕も自然な笑顔を返してみる。

彼女に笑うときは不思議と自然だ。

笑うときだけではない。

怒るも泣くも喜ぶも喜怒哀楽全てが彼女の前だと自然体な気がする。

そして彼女も僕の前では自然体な気がする。

僕が君は?と聞こうと思ったよりも先に彼女が口を開いた。












“ちなみに私は昼派。”











一瞬呼吸することを忘れていた。

頭を陶器で殴られたかのような激しい痛みが僕を襲った。

彼女はまた不自然に口角をあげる。

そこには今まで見えなかった溝がはっきりと出来ていた。

言葉を失っている僕なんてお構い無しに彼女は続けた。













“理由は3つあります。

1つ目は、昼は孤独じゃないから。

学校に行けば誰かがいて、君もいて、孤独を望まない限りひとりにはならないから。

2つ目は、昼はたくさんのものに追われているから。

勉強、生徒会、部活動…

やることなんて探せばいくらでもあるでしょ?

何かしてれば何も考えずにすむから。

3つ目はね、夜は昼にあったものが全部なくなるから。

学校終わったら、みんな帰って独りぼっち。

することだってなくなる。勉強するには暗すぎるしね。

人はね、何もないと何か考えちゃうんだよ。

私はありもしない妄想話をできるほど器用な人間じゃないから、思い出すのは今まであったことばかり。

思い出したくもない過去の話ばっかり。


以上の理由から私は昼派です。”













彼女は僕を説得するように、生徒会で培ったプレゼン力を惜しみなく発揮した。

僕はただ呆然と聞いていた。

彼女は抜け殻のようになった僕の顔を覗き込んで聞いた。











“で、君の意見は変わった?”












僕は少し間を開けたあと答えた。













“…夜派。”


“そっか。残念。”














ちっとも残念そうな顔はしていなかった。

かわりにまた不自然に口角をあげた。

次は僕の番だと言わんばかりに顎で促した。

僕はわざとらしく溜息を吐いた。













“僕が夜派の理由は3つあります。

1つ目は、夜は自由だからです。

縛られるものは何もない。

勉強、生徒会、先生のご機嫌取りに、クラスメイトとのノリ合わせ…

夜になれば何もない。僕は僕らしくいられる。

だから夜が好き。

2つ目は、何をしてもいいからです。

君はさっき何もないと言ったけど、言い換えれば何だってできる。

嫌なことはしなくてもいいし、したいことをすればいい。

夜はそれが許される。

3つ目は、僕は太陽が嫌いだ。

容赦なく照りつけて、僕の心にズカズカ入る感じ。

真っ直ぐに正しさだけを主張する。

まるで繕ってる僕を責めるかのように。


以上の理由から僕は夜派です。”
















正直、3つも理由はなかったが、だてに生徒会長をしているわけではない。

それなりに蓄えてきた語彙力が発揮された。

それなのに、彼女は隣で珍しく爆笑していた。

なぜだろう。少し、腹が立つ。














“あははっ。あー面白い。

太陽が嫌いって。あははっ。”













何がそんなにツボだったのだろう。

大真面目に話した僕が馬鹿みたいじゃないか。

人の意見を笑っちゃいけませんと小学校のとき、習わなかったのだろうか。

流石に腹が立ちすぎて睨みつけた。

彼女は怯むこともなく軽く謝った。














“あーごめんごめん。

結局、君が言いたいことって、自由になりたいってことだよね?”














痛いところを付かれた。

誰かに指摘されると結構恥ずかしい。













“先生にも親にも友達にも、みんなが期待する生徒会長でいるのに疲れたんだよね?

努力してできる当たり前をするのに疲れたんだよね?”













彼女はまるで僕を責めるかのようにペラペラと語りだした。















“誰かに愛されるにはそれなりの出来が必要と思った。

誰かに必要とされるには何でもこなす必要があった。

褒められるための努力は惜しまなかった。

でも、周りはそれを当たり前だと言った。

その努力を才能と呼んだ。

だから君は逃れられなくなった。

優等生という枠から。完璧という檻から。

でも疲れてしまった。全てを捨てたくなった。

出来ないことはわかっていた。

そんな勇気を持ち合わせていなかった。

だから、君は自由を想像して欲しくなった。

…どう?当たり?”
















“まるで…自分の事のように話すんだなぁ。”















嫌味を目一杯込めて感心した。

彼女は不自然に口角をあげた。















“そら、まぁ…片割れだからね。”















不自然な風が僕らの頬を撫でた。













“いつから?いつから知ってたの?”













“…双子の兄がいることは知ってた。

施設の人が言ってたのうっすらと覚えてる。

怪しいと思ったのは初めて会った高1。

名字はよくあるから当てにはしてなかったけど、誕生日、血液型、それに加え、好みまで…疑わざる得なかった。”












彼女の意見に僕は頷いた。

僕も同じタイミングで彼女を疑った。

微かな希望と小さな絶望を抱いて。












“確実になったのは1枚だけあった小さな頃の写真の君にあるものが今の君にもあったから。”


“文化祭のときか。”


“うん。結構リスクのある賭けだったのよ?

まだそこまで仲良くなかった君にジュースをかけて怒らしたらどうしようって。”


“君にも怖いという感情があったんだな。”


“私を何だと思ってるのよ。”













僕らはクスクスと笑った。

夕日はもう随分と隠れてしまった。















“賭けは成功。

君の制服を脱がすことが出来たから。

そこでちゃんと確認した。君だけの証拠を。”


“あの時は積極的だなぁと少し呆れた。”


“何よ、人を変態みたいに。”













また僕らは笑った。

終わりはもう始まっている。













“僕の家…というか、伯父さんの家かな。

そこには僕らの想い出が沢山あるんだ。

初めて君にあった時、写真の中の君の面影なんて無いくらい美しくて全くわからなかった。”


“一目惚れするくらい?”


“そうだね。一目惚れするくらい美しかった。”















彼女は珍しく頬を染めた。

そんな彼女を横目に続ける。














 

“君に恋して付き合って、少しずつ君を知っていくうちに1つのことに気がついた。”










彼女は首を傾げる。













“君の横顔が僕らの母親の横顔そっくりだった。

写真にうつる母親の綺麗な横顔が君の横顔と一致したんだ。

その時かな。君と恋できないと知ったのは。”














出そうになる涙の代わりに息を吐くように笑った。

彼女はそう。と声を漏らしただけだった。

















沈黙が僕らを襲った。

夜がだんだんと濃くなり空を侵食していく。
















沈黙を先に破ったのは僕だった。

















“で、君の意見は変わった?まだ昼派?”


“んーどっちでもない。”


“どういう意味?”


“君と過ごせないなら昼である必要も夜である必要もないから。…私も太陽は嫌いなの。”


“あんなに人を笑っておいて。”


“ごめんごめん。あまりにも似てるから。”


“そうだね。似すぎだ。”















似てる















安易に使って後悔した。

僕らは似ていた。

恋人と名乗るにはあまりにも不自然な程に。

そして言葉にして初めて僕らは理解した。
















そうか。僕らは双子なんだ。


















証拠らしい証拠はない。

他人の空似だってあるし、偶然と言ってしまえば全て偶然かもしれない。

それでも僕らは自信があった。

血液検査をすれば必ず実証されるという自信があった。

悔しい程に。悲しい程に。
















もう太陽は沈み月が不気味に光っていた。

僕らも昼と一緒に終わりを迎える。


















“そろそろ…お終いだね。”

“何が?”

















彼女は縋るように僕の手を握った。

そんな彼女が愛おしくなる。

それでも僕らは終わりなんだ。
















“僕、来週から留学するんだ。”

“は?”














彼女の口から可愛げのない返事が聞こえる。














“伯父さん達ももう年だから、介護施設に入るらしい。

そのタイミングで行こうかなって。

大学もそっちで受けると思う。”

















彼女の表情は変わらなかったが、僕の手を握る右手が強くなった。

















僕らは未来の話をした。

君は僕がいない未来を。

僕は君がいない未来を。

長い夜が明けるまで話した。


















“留学はどこ?”


“秘密。”


“あ、そう。

君ならどこででも生きていけるよ。”


“だろ?僕もそう思う。”


“記者なんてむいてそう。”


“記者なら日本でいいけどなぁ。

それなら通訳とかのほうがいいな。”


“いいんじゃない。何でもこなせるよ。”


“君は探偵なんてどう?さっきの推理力。

実写版シャーロック・ホームズだよ。”


“嫌。不安定な仕事じゃ生きていけないじゃない。

絶対倒産しない刑事のほうがいい。”


“いいね。君が刑事になれば日本は安心だ。”


“そうなったら君を指名手配犯にでもしようかな。”


“そういうの職権濫用って言うんじゃないの?”


“するわけないじゃない。

美人刑事の名で一躍有名になってやるわ。”


“それを僕が報道するのかい?”


“あれ、通訳じゃなくてアナウンサーになるの?”


















そんな馬鹿げた未来を語るうちに夜が明けた。

彼女が朝日に目を細めた。

そんな彼女を見て僕はとうとう泣いてしまった。














“なんで泣いてるの?”
















そういう彼女も泣いていた。














“ごめん。君があまりにも美しくて。”
















誤魔化した。

清々しい朝に悲しい涙は必要なかった。

始まりの朝に美しい涙を流したことにした。

だから彼女も誤魔化した。















“君も思ってたよりかっこよくてびっくりしちゃった。”


“失礼なやつだなぁ。”















朝は来る。どんなに望んでいなくても。

僕らの嫌いな太陽が顔を出し、世界はまた何も変わらず進みだす。

そしてまた孤独な夜を超えるのだろう。


















僕らがこれから会うことはない。

そんな気がする。

会ってしまったらまたどうしようもなく互いを求め合ってしまう気がする。

だから僕らはこれから会うことはない。
 













“じゃあ元気で。”


“そっちこそ長生きしてよ。”


















さよならは言わない。

涙も流さない。

その代わりに最高の笑顔を。

不自然に口角をあげて笑おう。

君の中の昼が少しでも生きやすいように。

君の中の夜が少しでも怖くなくなるように。

君の中の朝が美しくなるように。


















僕らは手を離し互いに歩きだした。






















もう2度と僕がここに来ることはない。

まな・2021-01-24
まなの小説
光と影
昼は偽り
夜は孤独
朝の光に美しい涙を
長編小説
禁忌を犯す
暇人の暇人による暇人のための物語

僕の話を聞いてもらえないだろうか。
映画にするにはあまりにも面白くない。
小説にするにはあまりにも美しくない。
どこにでもある物語を。
と言っても主人公は僕じゃない。
とある少女の物語だ。
少女がnote15というアプリに出会うまでの物語。



2003年4月23日__
1組の夫婦に命が誕生した。
少し心臓の悪い女の子。
後にも先にもこの夫婦に宿った命は1つだけだったから、彼らはとてもその少女を愛した。
決して裕福ではなかったが、何不自由なく少女に過剰すぎるほどの愛を与えた。
右手には父親、左手には母親。
そんな小さな世界で生きていた少女はよく笑うよく泣く女の子に育った。
この頃の少女に幸せかと問うときっと満面の笑みが返ってくるだろう。
産まれた時こそは命も危うく沢山の機械の中で生きていた少女も歳を取るにつれ、年に1、2回検査するだけになった。

少女の小さな世界が変化し始めたのは少女がまだ3、4歳の頃。
実際はもっと早くから変化していたのかもしれないが、少女がはっきりと感じたのはその時だった。
大雨の日だった。
雷が落ちたかのような大きな音に少女は目を覚ました。
その後、大きな怒鳴り声と甲高い声。
内容は全く覚えてないし、覚えていてもその頃の少女じゃわからなかっただろうけど。 
その日はただうずくまって泣いてるうちに眠っていた。
その日からゆっくりと、でも確実に小さな世界は終わりへと向かった。
少女が小学生に上がった頃にははっきりと世界が別れていた。
少女の幼い手だけが世界を繋ぐ糸だった。
離れていく両親を繋ぎ止めようと必死に手を伸ばし続けた。
そんな少女の努力虚しく世界は終わりを迎えた。
ずっと一緒にいると約束した父親が出ていった。
その日も雨が降っていた。

両親は別れてからもなお、少女に変わらぬ愛を注ぎ続けた。
少女もその愛に応えようと少女なりに必死だった。
母親が父親を悪く言っても笑って肯定した。
父親が母親を貶してもうんと相槌を打った。
愛してるかと聞かれれば必ず1番愛してると言い続けた。

少女が父親に会いに行って帰ったとき、母親に殴られた。
帰ってくるのが遅いと。
母親はお酒を飲むと人格が変わり、沸点も低くなる。
その後何度か殴った後、母親は吐き捨てるように言った。
“産むんじゃなかった。”
少女の中で何かが切れた。
溜めてきたものが一気に吐き出るように少女は泣き叫んだ。
母親も訳がわからず殴った。
その後どうしたかはわからないが、少女が起きると母親は笑顔でおはようと言った。
だから少女も何事も無かったかのように笑顔を貼り付けた。

その日からだんだんと狂い出した。
母親はやはりお酒を飲むと人が変わった。
リモコンで殴り、足で蹴られた。
少女はただ行為が終わるのを待った。
何かが切れたその日から少女は小さな反抗をくれ返した。
ここまでの愛情も恩も忘れて。
泣き叫んだ。
母親は次の日は何も覚えていなく、真新しい痣を撫でてどうしたのと問う。
少女はあどけなくぶつけたといい、母親はどんくさいと笑った。
少女はその日、母親に頼まれていたことを何もしなかった。
少女は殴られることも蹴られることも○ねと言われることにも慣れた。
怖いと思うことも痛いと思うことも減った。
ただ母親が愛してると抱き締めると少女はいつも泣いた。
少女は嬉しくなかった。
ふざけんなと心のなかで罵った。

そんな小さな世界の変化に周りも気づいた。
警察が来たこともあった。
児童養護施設で一晩過ごしたこともあった。
担任の先生はいつも心配してくれて味方だと言った。
そんな先生もあっという間に手の平を返した。
父親は大丈夫かと聞いて大丈夫だと言うと安心した。

少女は嫌われることが怖かった。
少女はとにかく嫌われないように生きていたから、少女自身は空っぽだった。
例えば漫画の主人公のように、クラスの人気者の友達のように、沢山の人の真似をした。
父親の顔色を伺って、母親のご機嫌をとった。
少女は優しいいい子とよく言われた。
しかし僕には八方美人で優柔不断な嘘つきにしか見えない。
少女自身だってそのことをわかっていた。

少女は父方の祖父を亡くした。
少女にとって大切な存在で大好きな人だった。
不幸なことにその日も雨だった。
夜遅くに父親から連絡があった。
最期だと。
父親は迎えに行っていいかと聞いた。
母親はだめだと言った。
父親が迎えに来ることはなく、少女は誰よりも大切な人の最期に立ち会えなかった。
ありがとうさえ言えなかった。
少女は恨んだ。
迎えに来なかった父親を、行くことを許さなかった母親を。
そして、言い訳して祖父の元へ行かなかった自身を。
母親は追い打ちをかけるように、祖父は少女を嫌っていたと言った。
少女はその時から死を具体的に描くようになり、死にたいと願うようになった。

それからこのアプリに出会ったのはすぐだった。
少女はそのアプリを通して自分は恵まれていることを知った。
それと同時に自分は弱くて空っぽだと知った。
普通の人間なら恵まれていることに感謝したりするんだろうけど、少女は絶望した。
締りは悪いけどここまでがこのアプリに出会うまでの少女の物語。

それからはきっと少女が綴った投稿とおり。

ここまで読んでくれたとして、貴方は少女の人生をどう思っただろうか。
酷く馬鹿げた人生だと思っただろうか。
その通りだと思う。
僕自身、少女は八方美人で優柔不断な自分に酔った、悲劇のヒロインぶった人間にしか見えない。
そんな少女ももうすぐ18になる。
また1つ、少女が嫌う大人に近づく。
簡単に嘘をつき、中途半端な優しさを振り撒く大人に近づく。
少女はそんな自分に怯えた。
もうとっくに大人の仲間入りを果たしていることを少女は気づいていない。

貴方は少女をどう思っただろうか。
僕はこの物語を美しく描けないが、もし少女が信じたこのアプリが少女の物語を受け入れてくれるのなら、

少女はきっと明日もこの世界に失望しながらいきるのだろう。

まな・2021-02-08
大切さんとトークしてる方は読んでほしい
愛って何だろう
まなの小説
長編小説
ノンフィクション
死にたい
疲れた
嫌わないで
そばにいて
NOTE15
私はここにいていいですか?

※この物語はフィクションです
※長編小説(かなり長め)
※読まないで好き押すのNG
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



何を犠牲にしたら、
 
 
あの日に戻る事を許されますか
 
 
僕が一生後悔することになる
 
 
選択を誤ったあの日に


















#タルギウユ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 

 
 
 


Episode 1,
 
 
 
 
土砂降りの雪の日、
 
 
仕事から帰る途中に
 
 
背後から突然話しかけられた
 
 

 
『あの、!』
 
 
振り向くと
 
 
まだあどけなさの残る顔をした
 
 
少女がびしょ濡れで立っている
 
 

 
傘はさしておらず
 
 
寒そうな格好で
 
 
肩から小さめのショルダーバッグを
 
 
さげているだけだった
 

 
 
「どうした?」
 
 
面倒な事は嫌いな主義だ
 
 
それにもう深夜の12時半
 
 
早く家に帰って疲れを癒したい
 
 
『迷子になっちゃって、
 
 道が分からないんです』
 
 
「警察に行けばいい」
 
 
『でも、もうこんな時間だし』
 
 
「夜中に出歩いている君が悪いだろ」
 
 
『今日だけ泊めて貰えませんか』
 
 
「断る」
 
 
『お願いします』
 
 
「他を当たってくれ」
 
 
少女は泣きそうな顔で俯いた
 
 
街灯が2人を照らす
 
 
沈黙が流れる
 
 

 

「…今日だけだぞ」
 
 
『いいんですか!?』
 
 
勢いよく顔を上げて此方を見る
 
 
「風邪ひかれたら
 
 罪悪感、感じるだろ」
 
 
うんざりしながら言う
 
 
『ありがとうございます』
 
 
「ほら、入れ」
 
 
傘を差し出すと
 
 
嬉しそうに隣に来る
 
 
『助かります
 
 ほんとにありがとうございます』
 
 

 
 
その時合った目は、
 
 
漂ってきた香りは、
 
 
一生忘れられない
 
 
あの日を思い出させた
 
 

 
「今日だけだからな
 
 明日の昼には
 
 出ていけよ?」
 
 
『分かってます』
 
 
冬の夜空に2人の吐く息が
 
 
白く重なって舞い上がっていった
 
 
 
 
Episode 2,
 
 
 
 
「飯作っておくから、
 
 先にお風呂であったまってこい」
 
 
タオルと服を渡す
 
 
『下着は…?』
 
 
「女物の服なんて
 
 持ってるわけないだろ
 
 洗濯して明日返すから、今日は
 
 俺の服で我慢してくれ」
 
 
『はい』
 
 
踵を返して立ち去ろうとするのを
 
 
呼び止める
 
 
「そのショルダーバッグ、
 
 リビングに
 
 置いていかないのか?」
 
 
『女子には女子の都合があるんです』
 
 
「ふーん…?」
 
 
まあ初めて会った男に
 
 
貴重品が入ったバッグを
 
 
預けるのは怖いかもな 
 

 

 
少女がお風呂に入ったあと
 
 
キッチンで昨日作ったカレーを
 
 
温め直して食べる
 
 
お皿を流しにつけて
 
 
ダイニングテーブルの椅子に
 
 
腰を掛けた
 
 
「一息入れるか」
 
 
冷蔵庫から240mlの
 
 
タルギウユを出して飲んだ
 
 
「甘いな…これの何処が
 
 美味しいってんだ、あの人は」
 
 

 
 
ドアの開く音がして少女が
 
 
リビングに入ってきた
 
 
一番小さいサイズの服を
 
 
渡したはずなのだが、
 
 
やはり大きすぎたか
 
 

 
 
『自分だけ休憩ですかー?』
 
 
嫌味のように言ってくる
 
 
「冷蔵庫に腐るほどあるから
 
 好きに飲め」
 
 
『やった』
 
 
「の前に」
 
 
俺は脱衣所に
 
 
少女を引きずり戻す
 
 
「風邪をひかねぇように
 
 お風呂に入れてやったのに
 
 なんで髪を乾かさない?」
 
 
『忘れてました』
 
 
「ったく…」
 
 
ドライヤーの熱風を少女の肩より
 
 
少し下くらいまでの長さの


綺麗な黒髪に当てて乾かす
 
 
『自分で出来ますよ』
 
 
「いや、いい」
 
 
『そうですか…笑』
 
 

 
暫くしてドライヤーを止める
 
 
「終わったぞ」
 
 
『ありがとうございます』
 
 
「あと、これ」
 
 
タルギウユを差し出す
 
 
『美味しそう』
 
 
「甘過ぎるけどな」
 
 

 
それを受け取ると
 
 
少女は眉を少し下げて
 
 
懐かしいような、悲しいような、
 
 
そんな表情で微笑んだ
 
 

 
 
「俺も風呂入ってくるから
 
 キッチンに温めておいた
 
 カレー、食べててくれ」
 
 
『了解です』
 
 
脱衣所を出て行く少女の肩には
 
 
相変わらずちゃんと
 
 
ショルダーバッグがさげられている
 
 
「よほど大事なものが
 
 入ってるんだろうな」
 
 
思わず呟いていた
 
 
 
 
Episode 3,
 
 
 
 
お風呂からあがると
 
 
歯を磨きながら
 
 
鏡で自分の身体を見てみた
 
 
あの日の傷が消えることなく
 
 
脇腹に残っている
 
 
そこから視線を離すと
 
 
分厚めのセーターを着込んだ
 
 

 

リビングでは少女が
 
 
ソファで眠りかけていた
 
 
キッチンの水切りラックには
 
 
少し水気の残っているお皿が
 
 
綺麗に並んでいる
 
 
俺がカレーを食べたお皿と
 
 
少女用に残しておいた
 
 
カレーのお皿だった
 
 
どうやら洗ってくれたらしい
 
 
ソファに近付いて
 
 
まだ寝惚けている
 
 
その華奢な肩を揺すった
 
 
「おい、ベッドで寝ろ」
 
 
『あ、すみません』
 
 

先に寝室に行って暖房をつける
 
 
布団を整えていると
 
 
少女が遠慮がちに口を開いた
 
 
『私、ソファで寝ます』
 
 
「それは悪い
 
 このベッドを使え」
 
 
『そんな、申し訳ないです』
 
 
「来客なんて滅多に来ないから
 
 布団が1組しかないんだ」
 
 
『…じゃあ、お互いが
 
 風邪ひかないために
 
 一緒に寝ましょう』
 
 
「馬鹿か」
 
 
『バカなのかもしれません』
 
 
「俺はソファでいい」
 
 
『風邪ひかれたら罪悪感
 
 感じちゃうんですけど』
 
 
「…先に奥に行け」
 
 
『はい』
 
 
少女が端に
 
 
寝転がったのを確認して
 
 
自分も反対側の端に横たわる
 
 
ベッドの真ん中に
 
 
不自然な空洞ができた
 
 
『おやすみなさい』
 
 
「おやすみ」
 
 
 


 

 

 
あれから何時間経っただろうか
 
 
少女が隣で寝てる為
 
 
緊張で目が冴えている
 
 
思わず溜息をついた時
 
 

 
頭に固いものが押し当てられた
 
 
片目だけを開ける
 
 

 
 
『動かないで』
 
 
「やっぱりあの人の娘だったか」
 
 
『気づいてたの?』
 
 
「最初からな」
 
 
『流石お父さんの相方だった
 
 プロの殺し屋』
 
 
「あの人と目が似ていたし
 
 君の香水の匂いに交じって
 
 火薬の匂いも少し感じたしな」
 
 

 
『私の目的を知ってて
 
 家にあげたの?』
 
 
「勿論
 
 深夜12時半なんて
 
 近くのコンビニでも
 
 空いてる時間だ
 
 それを無視して現れた
 
 君の目的は俺を殺す事だろう?」
 
 
『そこまでバレてたなんて…』
 
 
「ショルダーバッグにも
 
 火薬の匂いがついてた
 
 そこに銃を入れてたんだろ」
 
 

 
 
『そうよ
 
 ねぇ、最期に聞かせて
 
 なんで父を殺したの』
 
 
「俺が殺したんじゃない
 
 怪我が酷すぎて
 
 助けられなかったんだ」
 
 
『仲間だったのに

見捨てて逃げたんだから、
 
 殺したも同然よ』
 
 
「…今でも後悔しているよ」
 
 
『口だけね』
 
 

 
 
「本当だ
 
 もう何処の暗殺組織にも
 
 属さず1人で活動しているし、
 
 潜入先から逃げる途中に
 
 撃たれたあの時の銃弾も
 
 まだ手術してもらってない」
 

『うそ』
 
 
「忘れない為に、身体に残している」
 
 

 
 
『そんなの信じられる訳ない!』
 
 
頭に突きつけられていた銃口が
 
 
怒りで一瞬揺らいだ瞬間、
 

俺は寝る前に忍ばせておいた
 
 
銃を取り出し少女の頭に向けた
 
 

 
 
「まだまだだな」
 
 
『…互角ね』
 
 
「ふっ、君と戦うつもりは無いよ」
 
 
そっと銃を下ろす
 
 

 
「俺は今まで散々人を殺してきた
 
 今日君と出会ったのも
 
 人を殺した後の帰りだ
 
 当然の報いを受けるつもりだよ」
 
 
『どうして銃を下ろすの、
 
 なんでそんなに優しく出来るの』
 
 
「さあ、分からない」
 

『狡いよ…』
 
 

 
 
「…なぁ、俺を殺すの
 
 この銃でにしてくれないか?」


『え?』
 
 
さっき少女に向けていた銃を
 
 
放り投げる
 
 
「君のお父さんが使ってたものだ」
 
 
『これが…』
 
 

 
 
すると自分の頭に
 
 
向いていた銃口が下がった
 
 
『…もういいよ…』
 
 
「?」
 
 
『私にはあなたを殺せない』
 
 
「どうして」
 
 
『お父さん、私が小さい頃言ってた
 
 相方が大の
 
 甘いもの嫌いなんだ、って
 
 
 でもあなたの冷蔵庫には
 
 そのお父さんが好きだった
 
 沢山のタルギウユが入ってた
 
 ほんとに腐るほど
 
 
 甘いもの嫌いのあなたが
 
 砂糖たっぷりのタルギウユを
 
 買って飲み続ける理由、
 
 やっとわかったよ
 
 お父さんを
 
 忘れない為なんでしょ…?』
 
 
「…そうだよ
 
 でも俺には
 
 タルギウユの何処がいいのか
 
 今も分からない」
 
 

 
 
『罪があるのは私の方だった』
 
 
少女は自分の頭に銃口を向け始める
 
 
「やめろ!!」
 
 
 
バンッ!!! 
 
 
 
ギリギリで銃を掴んだものの、
 
 
奪い取れず、
 
 
弾は少女の胸を掠った
 
 
「大丈夫か!?」
 
 
そこからドロドロとした
 
 
液体が溢れ出す
 
 
急いで傷口を押えた
 
 

 
『大丈夫だよ』
 
 
「黙ってろ」
 
 
『いいってば』
 
 
「死んじまうだろ!」
 
 
『それ、血じゃないもん…苦笑』
 
 
「は…?」
 
 

 
部屋の明かりを点ける
 
 
薄ピンク色の液体
 
 
独特の甘い匂い
 
 
『脱衣所でくれたタルギウユだよ』
 
 
「飲まなかったのか?」
 
 
『なんか、お父さんが
 
 好きだったこと思い出したら
 
 勿体なくて胸ポケットに

入れておいたの』
 
 
「馬鹿野郎、それは
 
 お前の父ちゃんからの
 
 生きろっていうメッセージだよ」
 
 
『だといいな』
 
 

 
ベッドに染み込んだタルギウユが、 

 
部屋中にその甘い匂いを
 
 
撒き散らしていた
 
 
いつまでも
 
 
 
 
そう、いつまでも
 
 
 
 
 
 
 
 
 
end___

聖葡__イブ・2021-01-16
人生の模範解答
フィクション恋愛ソング。
長編小説
かなり長め
小説
駄作
0168.








【さよなら日記】


瀬在さんとコラボ_













《一日目。


今日から、日記を始めます。


君との、さよなら日記です。》









肺に、穴が開いている


その穴は、段々と大きくなり




時期に、死ぬ





私の歳じゃ、まともな治療が出来ない


延命治療も、ままならない






医者が言ってるのは


そんな事だった






咳き込む日が増えて


息もままならない日が増えて



流石におかしいと感ずいた私は


一人で病院に行った






そして、こう言われた


余命 一年






マンガやドラマである


余命宣告というものだった





私は、死ぬのは怖くない



ただ、君


惺呀を残してしまうのが




凄く、物凄く


苦しいんだ





「ちょ、そこでアイテムあり!?」


「今までのおかえしや!!」






日が暮れ始める頃


約四時間続いた



カーゲーム対決にも


決着が着いた





最終戦で勝った方が勝ち


という、謎ルールを作り



今までの対決結果を白紙に戻し


私達は本気で戦った





ゴール直前


これは勝ったと確信していた私に




惺呀がアイテムを投げつけ





結果、惺呀の勝ち


私は納得がいかなくて




少し、拗ねている



そんな私の

ご機嫌の取り方を



惺呀は完璧把握している




「慰めてやるから、おいで?」






少し上からな言葉と共に

大きく手を広げて




私の方を見る惺呀に



私は思い切り飛びついた





「よしよし。悔しかったね?」



「誰のせいじゃあほ。」




わざと可愛くない言い方をすると


俺のせい?と



可愛げのある声で返ってきた






どこまでもずるい人だな


と、改めて思った





「未来ちゃん!また来てね!」



「お母さんありがとう!


お母さんに会いに来るね!」



「え、俺じゃないの?」





少し拗ね気味な惺呀の声に


私もお母さんも



大爆笑した





「ついでに会いに行ってあげる!」





またまた可愛くない私の言葉に




「俺に会いに来る癖に?」と


少し意地悪な言葉を返された




私は、ばーか、と返して


逃げるように走って帰った




家に着いて


今日も安売りの弁当を食べる




食べれるだけで、幸せだ

そう自分に言い聞かせた




高校一年生 春


お母さんもお父さんも




交通事故で失って


私は、感情が無くなった





無免許運転の車だった




私は今でも車を見ると


怖くて、たまらないから





都会だった家から


田舎のおばあちゃんの家に引っ越した





運命が偶然か


転校先の高校で、惺呀と出会った





LINEを交換して直ぐに


意気投合して





付き合うまではそう長くなかった





幸せだった





そんなある日、おばあちゃんの


認知症が悪化した




そして、老人ホームに入れられた






おじいちゃんは、もう居なくて


私は、一人になった




親戚のおばさんが


学費を払ってくれていて



家にもたまに手伝いに来てくれるけど






流石にご飯代も病院代も


出してもらうのは申し訳なくて




私はアルバイトを始めた





惺呀に言うと


「俺もそこに行く!」と



同じバイトにしてくれたから


別に苦ではない





ただ、ただ少し


一人で食べるご飯が寂しいだけだ





私はご飯を食べ終え


簡単にシャワーを浴び




扇風機の前で寝転がった




小さいノートを開き


シャーペンで、文字を書いていく






《二日目。


幸せだった。幸せ過ぎた。


別れるのが嫌、になった。》







「…ふぅ。」




一行にも満たない


簡単な日記





この小さなノートを埋め尽くす程


生きる事が出来るだろうか




そんな馬鹿らしい事を考えながら


目を瞑る




私が死んだ世界、か







ずーっと考えていると


いつの間にか眠っていた




気付けば、朝だった





「…喉痛いな。」




これが、扇風機のせいなのか


病気のせいなのか




そんな二択を考えて


いやいやいやいや、と




どちらの二択も消した




夏休み真っ只中


朝起きてする事は勿論




”スマホ”



”ポテチ”



”ゲーム”




課題なんぞ知らん


私は、この子達が居れば



幸せだ




《未来ー。明日浴衣着る?》




何となくスマホを弄っていた時


惺呀から連絡があった




明日、明日、明日??




《ん???明日??》





私は思わず


思った事をそのまま送ってしまった




既読がついてから考えた




”夏祭りじゃん”




そして、この答えが出てきた



《夏祭り。どーする?


俺、未来に合わせようと思う。》




そんな、まさに神返答に




《着ない。着付けする人居ないw》





と、適当に返した自分を


脳内で何億発か殴った




数分後




《浴衣ある?》



そう返ってきた



《多分無い。》



そう答えると


まさかの返答が来た




《分かった。今から買い行こ!》





準備して待ってろ、との事だった


私はお小遣いをかき集めて



少しオシャレをして

惺呀を待った




「お待たせ!よし、行こ!」


「んー、うん!」




私と惺呀は


当たり前のように手を繋いで



近くのショッピングモールに来た




「これいい!安いし!」


「却下。露出度高い。」




「んじゃ、これ!」


「却下。お前にゃ似合わん。」



「なんじゃそら!!」







「んじゃぁ…これ!!」


「却下!!ブカブカすぎる!!」





私はなるべく安くしか考えてなくて


柄などは何も見てなかった



そのせいか、聞く度全て


却下と言われた




「惺呀選んでよ。」




私は等々折れて、そう言った




数分後、青薔薇の描かれた


綺麗な浴衣を持って来た




「これ、着て欲しいかな。」



惺呀は、めちゃんこ真面目な顔


だけど、私は脳内パニックだった




は、はっせ!?!


8500…!?




「ち、ちょっと…高すぎる…かなぁ。」




ははは、なんて笑って言うと



「いいじゃん。俺が出すんだし。」




と、笑って惺呀は言った


俺が出す…俺が出す!?!



「え、え、え、え、??


いいよいいよ。私出すから!」




「ん?いいよ。俺が出したい。


しかも、俺が着てって頼んだんだし!」




その後も、何回か聞いた


本当に??本当にいいの??と



その度惺呀は答えた


「気にすんな!」と




税込 9000を超えたそれを


私はめちゃんこ大切に持った



ハエ一匹、蚊一匹

触れさせてたまるかと



鉄壁のガードで守った



着付けの心配をしていると


着付けはお母さんがしてくれる



と、惺呀は言った




何て、優しい人達だろう


私は改めてそう思えた




家に帰って、浴衣を羽織ってみた


少し大人な柄だけど



やっぱり、可愛かった




相変わらずな弁当を食べ


特等席の扇風機前で



さよなら日記を書いた




《三日目。


じゃがじゃん。三日坊主の私が


何と三日目を迎えました。


相変わらず幸せです。それと


9000は高過ぎました。大好きです。》






もう時期死ぬなんて


そんな事、思えない程



元気で、幸せで、笑えてる



明日も、その先もずっと


このままならいいのに




私は、柄にもなく


声を上げて泣いた




泣いて、泣き疲れて


朝起きた時、さよなら日記は



びちゃびちゃだった




《未来!もう少しで来る?》


《あと少しで行く!》





最後の夏祭り


私は、楽しみたくて



自分なりの化粧品や

オシャレな髪飾りを



片っ端から詰めて

9000の浴衣を



めちゃ大切に持って家を出た




惺呀の家の前で

少し息をつき



チャイムを鳴らす




「お待たせっ!」


「未来!めちゃ可愛いやん!」




ドア開けて三秒

後ろにお母さんが居るにも関わらず



惺呀とハグをした




「ちょっとー、イチャイチャするのは


夏祭り行ってからにしなよねー?」



少しからかい口調な

お母さんの声に


私達は笑った



「さっ!着付けするぞー!」



お母さんは張り切って

腕まくりなんかしちゃって



本当、可愛いお母さんだと

改めて思った




着付け中、キツくない?とか

ブカブカかなぁ、とか



とにかくお母さんは

気遣ってくれた



「やー!!可愛い!!


写真!!写真撮らなきゃ!!」





着付け終了後


部屋に入って来た惺呀とお母さんの



私撮影会が始まった




連写の音が鳴り止んだのは


少し経ってからだった



何とか、お祭り会場について

初めに焼きそばを食べた



「んー。」


一人もぐもぐ食べていると

惺呀が横から口を開けて来たので




「ほいっ。」と

惺呀の嫌いなピーマンを投げてやった



すると、避けていた人参を手で取り

私の口に投げて来た



まさに子供だと思った



金魚すくいで、私はゼロ匹なのに

惺呀は19匹も救った



「19匹分名前考えなきゃな!」



なんて言っていたら


「この中から五匹選んでね。」




と、屋台のおばさんの

意地悪そうな声が聞こえて



一番元気なの五匹を選んだ




いいなぁ、なんて言っていたら


惺呀が、やる!とくれた



やっぱ、好きだな



と、改めて思った




何やかんやで


もう花火が始まる時間になった



「あっこ!あっこ行こ!」


「ちょ、走んないでよー!」



子供のようにはしゃぐ惺呀に

私は振り回されてばっかだけど



やっぱり、楽しい



「ねぇ、そのお面いつ買ったん!」


「これ?可愛いだろ!」



最新のお姫様アニメの仮面を


自慢そうにつけている惺呀に



私は笑いが止まんなかった




途中で咳き込んだ私に


惺呀は大丈夫??と






心配そうな顔をされたけど



何とか、バレずに済んだ




「あ!花火!花火上がった!!」



「うわ、うるっっさ!」



「でも綺麗じゃん!」



「未来が??」



「え??」





「ん??あ。」








あまりにも自然に出てきた言葉は



どうやら、無意識に出ていたようで






惺呀も私も、トマトのように赤くなった







「ね、チューしちゃう?」


「しちゃうって何や!」





花火後半

突然の惺呀の言葉に





プッと吹き出してしまった


でも、惺呀は真面目な顔で




「したいって事。」



と、それだけ言ってそっぽを向いた




「いいよ。」






その私の言葉に


え?と返した惺呀の唇に






甘い、口付けをした






「不意打ちずっっる。」


「へへっん。勝ったね!」




「へへっん。負けたわ。」








少し、てかかなり恥ずかしかった


でも、かなり甘かった




夏祭りからの帰り道、少し離れて歩いた


不思議とその間も苦じゃなかった





着付けの時使った物は


後日返す事にして



私は家に帰った



もちろん、惺呀は送ってくれた




別れる時にもキスをして


幸せメーターは最高潮になった




帯を緩めて




浴衣をそっと脱いで

髪飾り等を外した







ラフなTシャツ姿になって


扇風機前で寝転がる





さよなら日記を開いた


涙に濡れ、カチカチだ








《四日目。


夏祭り、楽し過ぎた。


少し死ぬの怖くなったかも。》





簡単で


でも、本音の



日記を書いた



もっと詳しく書いて思い出すと


泣いてしまいそうで



それ以上書けなかった





貰った五匹の金魚は


元気そうに水槽を泳いでいる





どうか、この子達が


私が居ない未来でも




生きて、居てくれますように




ふぅ、と息を吐きながら


その日は眠りについた





次の日、お母さんにお礼と

飾り物等を返した



その時にまた、カーゲームをした



幸せだった





そして、またさよなら日記を書き

寝て





書き、寝て

書き、寝てを繰り返した








金魚が、みんな亡くなった


名前もつけてやる事が出来ないまま






私が行く先に


行ってしまった








無性に悲しくなった


また、泣いた











ある日、咳が止まらなくなった


雪が降り出す頃だった





最悪にも、学校でそうなり


私は緊急搬送された




「未来さん。肺の穴が


2cm、広がっています。



入院も視野に、考えておいて下さい。」





等々、終わるんだ



そう、思った




その日の日記はこうだ



《157日目。


もう無理らしい。


惺呀にさよなら言わなきゃ。


ごめんね、惺呀。大好き。》





すっかり色褪せた


ノート帳





今思った


このノート、誰が渡すんだ




私、馬鹿じゃん



燃やすのもな、と考えた私は


思い切って、お母さんに打ち明けた





《分かったよ。未来ちゃん。


惺呀に渡す。ごめんね気付けなくて。


本当に悲しいよ。何で未来ちゃんが、》





お母さんは、本当に優しかった


そんなお母さんの優しさに



思わず、押さえ込んでた涙が


ぽろり、ぽろりと溢れた





私は、惺呀のLINE返信速度を


かなり遅らせた




学校でも無視した日もあった


とにかく、最低な事をした




その度、さよなら日記には




”死にたい”の文字が増えた






ある日、惺呀から


”別れよう”と言われた




嫌だ、行かないで





何て言えなくて


うん。と、それだけ返した





《200日目。


今日から入院。


思ったより長く生きてられた。


でももう、本当に終わりだ。


死にたい私、良かったね。》






入院する前の


最後の日記だ






震える手を何とか抑えて書いたから


文字が、汚かった





人工呼吸器がついた


それでも、息がしずらい





点滴が刺された


思ったより、痛くない





ただ、さよなら日記が書きにくい






《218日目。


もうすぐ終わる。


その前に、ラブレター書くから


惺呀、ちゃんと読むんだよ。》






最後は、最後だけは


ちゃんと、普通の私が書くの




だから、だから


人工呼吸器なんて、要らない





点滴なんて、要らない





病気なんて、要らない





息が苦しくたっていい


それでもいいから



惺呀に、分かって欲しい





本当に好きなんだよって



世界一好きなんだよって





分かって






分かってよ、









《惺呀へ。



お母さんから聞いたかな。


お母さんには本当に悪い事したな。



本当に、ごめんなさい。



私は、もう時期死んじゃいます。


チューも無理です。ギューも無理です。



ずっと別れなきゃって思ってたから

振ってくれた時は嬉しかった。



ありがとう。そして、ごめんね。



新しい人と上手くいく為に


治さなきゃな所、書くね。



って、無かったw



私は全てに惚れたから


あるはず無かった。



ダメだ。息が、苦しいよ。


最後の最後に、弱音書かせて。




会いたい、惺呀。会いたい。


めちゃんこ会いたい。



ギューして欲しかった。


本当は、振って欲しくなかった。



最後までこんな事ごめんね。



大好き。幸せになってね。》




矛盾しまくった手紙を書いた




ふにゃふにゃで


涙でビシャビシャの文字だ






書き終わった時



もう、私に体力は無かった


ただ死が来るのを待つだけだ






「…未来!!!!」






ほら、幻聴が聞こえる


何なら、幻覚まで見える




って、あれ、


本当に、居る











惺呀??惺呀なの??




「ごめ…本当…に…っ。


母さん…から聞いた…。



ねぇ、何で…言わなかったの、?



俺、俺…っ、頼りない??


だよな…頼りない…よな。



言えない…よな。」




「…そんな事、言わ…で。」





惺呀、惺呀


惺呀、惺呀



君は、私が愛したんだもん


誰よりも、最高なのに





「大好き…っ、別れたくなかった。


別れたくなかったよ、俺…。



でも…っ、未来の、みら…の、


幸せをとか…言って…っ!!」





惺呀は、崩れた


いつの間にか居たお母さんも



先生も




みんな、泣いていた





そっか、嫌われて、なかった、




「泣かな…で。


大好き、もっと…言って…?」





「無理だよ…俺に、言う資格…っ。」







お願い






「惺呀…、最後の、お願い…っ。」






もう少し






「…む…りだ…よ…!」






あと、少しだけ





「…おね、が…。」





生きて、いさせて





「…大好き、だ…!」




「…わた…も。」








惺呀の優しい匂いに包まれて


私は、眠りについた







惺呀が、あの日記を読んだのか


それは分からないけど




今は、これだけ言いたい









惺呀


またね






私は、遠い未来を目指して


また、歩き出した





end

Raimu・2021-01-19
小説
互いを照らせ
感想下せぇ
長編小説
コラボ小説
病気
その一言だけで
さよなら日記
カップル
別れ
日記
恋愛
恋人
死にたい




【あの夏が飽和する】












































-あれは、君と過ごした最後の夏の話。
この狭い狭い世界から逃げ出した
ダメ人間の僕と人殺しの君の物語。












「昨日人を殺したんだ。」



6月の雨にかき消されそうな
鳴咽混じりの震えた声で、
確かに君はそう言っていた。



僕の目に映ったのは肩を抱えて
目から大粒の涙を溢す君の姿-
肩まで伸ばした髪と、整った顔立ちの

僕の唯一の『友達』、「紗綾」だ。












そんな記憶から始まるあの夏の出来事。









たっぷり1分くらい経っただろうか。

続いて君はまだ震える唇から言葉を紡いだ。






「殺したのは、、、
となりの席の、いつもいじめてくるアイツ。」



「私、それにいやになって肩を突き飛ばしたんだ。そうしたらアイツ吹っ飛んで机の角にぶつけて、、、、それで、、、、」




「そしたら先生が来て、、私が一方的に殺したみたいになってちゃんと説明したのに、、、、」





「そして自分の親と相手の親が来たけど、、、、全員向こうに味方で同情もされなくて、、、少年院にいくことになって
親からも『なんでそんな事したんだ。この事が表に出たらどうなるかわかるだろうな』ってそれでここまで、、、、」


















10代の少女が人を殺した。

その事実が本来なら思考停止のものだ。










なのに何故だろう。平常心が保てているのは。無論、彼女は


"そんなこと"をするような人ではない。


それでも平常心を保てている理由には、
薄々察しはついていた。









それは、この世界は─、












「平和」と言う名の、残酷な地獄だからだ。











「もう、私には居場所はないんだ。もう、もう、いっそどこかで。どこか遠いところで…」


少しの間。君は無理矢理笑みをつくって、



「─死んでくるよ。」


と、そう口を紡がせた。


そして彼女は走りさろうとしていた。

その時なぜそうしようと思ったのかわからないけど
気づいたら僕は「それじゃ僕も連れてって」
そう言っていた。



彼女は驚いたような顔をしていたが、
すぐに淡い笑みを浮かべた。


ああ、やっぱり一人は寂しいんだな、
なんて思ってみたり。



「それなら準備をしないとね。」


涙を拭いて再び僕に背を向けた君に

「待ってろ」と、言葉を投げた。



勢いよく階段を駆け上がり、
少しして白色のフードつきのパーカーを片手に握って駆け下りてくる。


「これ、貸してやる。気付かれんなよ。」


彼女は「ありがとう」と、短い返事を返し、また背を向ける。


─その顔にはさっきの乾いた笑みとは違い、本当の笑みをこぼしていたことを僕は、彼女すらも気づかなかった。



















『そして僕らは逃げ出した
この狭い狭い世界から。』


















カバンの中には僕の全財産の入ったお財布、



僕が悪いことをしたら『躾』するようのナイフ、


携帯ゲーム、そして少しの勇気。


要らないものはすべて壊した






・笑顔だけ取り繕った上辺だけの家族写真

・親の『躾』について書き綴った日記

それに

・紗綾を虐めていたクラスのやつとそれを見て見ぬ振りをした教師


・ナイフを使って『躾』をした親



すべて捨てて『2人で』









僕たちは当てもなくただ必死に走った。










すぐ発車するバスに乗った。


僕は言った。



「遠い遠い誰もいない場所で2人で死のうよ。」


「人殺しとダメ人間にはこの世界の価値などない。」


「それに人殺しなんてそこら中湧いてるじゃん。」


『だから君は何も悪くないよ』



「うん…」


君は寂しそうな表情を浮かべ、俯いてしまった。


お互いにあまり喋ったりするタイプではなかったが、それにしても重い空気が漂っていた。



































、、、どれくらい経っただろうか。

ゲームの時計を見てみるとまだ30分も経ってない。




すると「次は終点です」というアナウンスが流れた。





僕たちはそこで降りた。


雨は止んでいて空が少し赤みがかっている。



「ぐううう」お腹が鳴った僕は恥ずかしくて笑ってしまった。


すると紗綾も笑った。少し空気が和んだ気がした。





─ぁ。僕は何かを思い出したように間抜けな声を漏らした。



「…リュックに食べ物入れたっけ」


なにも言わない君に背を向け、リュックの中を漁る。

案の定、口にできるものはなかった。



君と目を合わせると、ようやく笑いを堪えているのが分かった。



君はポケットから駄菓子をいくつか取り出した。





「…知ってたろ」





君は尚も笑いを堪えたまま首を縦に動かし、肯定。


こいつ。リアクションを楽しんでたらしい。





近くに公園のベンチがあった

そして僕たちはそのベンチで駄菓子を食べた。

よく食べている駄菓子のはずなのに今日はいつもより少し美味しくて、


いつもと違う味の気がした。




宿泊先忘れやすいものランキング上位の
歯磨きセットをリュックに入れていた
という謎現象に助けられた。



公園内の蛇口を捻り、水を出し、歯みがき粉をつけて歯を磨いた。



もう18時を回っただろうか。

夏だから分かりにくいが、日が落ちてきて、

僕らの影が細長く傾いている。



あまり外に出て遊ぶという経験がなかった僕は、


既に疲れがたまっていた。

そして何かを思い出したように僕は「あっ」と言って立ち上がった。



「夜、どうしようか。」




寝る場所について、小さな会議が始まった。



所持金は5000円、


どこかカプセルホテルに泊まったとしても2泊で終わる。


公園で泊まってもすぐ警察に見つかって終わり。


「うーん」


と考えていると優しそうなおばさんが話しかけてきた。


「あんたたち2人でどうしたん?」


「、、、」


「まさか家出か?」


そして僕たちは少し頷いた。


「そうか泊まるところがないんやな。
じゃあ安心し、
おばさんが1日だけ泊めてあげるわ」


普段ならこういう話は危ないと思うのだが


その時僕たちは疲れていたのと

そのおばさんの優しさが心に染みたから
泊めてもらうことにした。



年期の入った家で、妙な安心感があった。


6畳の和室に案内され、そこに荷物を下ろす。


2人でひとつの部屋、

ということに僕は気づかなかったが、

紗綾は気づいたらしく、少し頬を赤らめた。



「あんたら、ご飯は?」

一応食べたので、

「はi…ぐぅぅー」

「はい」と言おうとしたが
空気の読めない僕のお腹がまた鳴った。


おばさんはにっこりして晩御飯を作るため、

台所へと足を運ばせた。



1分くらいすると味噌汁のいい匂いがしてきた。



おばさんの名前は村田と言った。



紗綾が村田さんの手伝いをしようとしたら

村田さんは


「ええよ。昨日の残りものと味噌汁やし」


と言った。


10分くらいして肉じゃがと味噌汁とご飯が出てきた。



「ごめんな。おばさん1人暮らしやから少なくて」


「いいですよ。こちらこそお邪魔して」


手を合わせてご飯を食べる。

すると頬を伝う何かが机の上に落ちた


「えっ」


僕は泣いていたのだ。


慣れないことをしてとても疲れたのだろう、

すると紗綾は「クスッ」と笑って

みんな笑った。


食べ終わり、また歯を磨いた。

流石に皿洗いくらいは手伝った。



21時を時計の針が回り、
少し早いが布団に入った。


紗綾とは違う布団だったけど、

妙に心臓が高鳴ったのは
きっと知らない人の家で緊張しているのだろう。


寝巻きはおばさんが貸してくれた。

おばさんはまだ起きていた。洗濯をしていた。

するとおばさんはこう言ってきた。



「あんたら服これだけか?」

「はい」

「これ結構汚れてんな」

「おばさん洗っといてあげるわ」

「いえ、そんな」

「ええから、ええから」


そう言っておばさんは洗濯機を回し始めた。


洗濯機の音を何処か遠くに感じながら

2人で布団を並べて横になる。


するとすぐに眠気が襲ってくる。



考えなくてもわかる程、僕らは疲れていた。












嫌いだったけど殺すつもりはなかったのに

運悪く殺してしまったということに、

見たことない場所で

知らない人の家に上げてもらいご飯を頂き、

汚れた服を洗濯までして貰うということに、

これからどうするか、行く宛ても無く、

ただ死に場所を求めて歩いて行くという事に。









寝息ではない息が虫達の鳴き声と共に微かに聴こえる。


まだ紗綾も起きているようだ。


「…紗綾…」


「なに…?」


(特に言いたいことも無く、
ただ無性に君の名前が呼びたかった。)



なんて言えるはずも無く、


「ううん…何でもない」


と言った。








いつの間にか寝ていたようで朝になっていた。






するとおばさんが

「おはようさんよう寝れたか?」


と言って扉を開けた。



「はい、お陰様で」


視界と頭がぼんやりする中で、軽い嘘をつく。


いろんな事があったからか、

少しまだ疲れが残っていた。




本当に、いろいろと。





カーテンの隙間から射し込む太陽光が顔にあたり、

眼鏡も取っていたから余計に眩しかった。



まだ寝ている紗綾を起こし、

そのまま村田さんに別れを告げ、家を出た。

しばらく歩いた時、ふと




「いつか夢見た優しくて、
誰にも好かれる主人公なら汚くなった僕たちも見捨てずにちゃんと救ってくれるのかな?」




と言った。


紗綾は




「そんな夢なら、もう捨てたよ。だって現実を見てよ。『シアワセ』の4文字なんてなかった。今までの人生で、思い知ったじゃん。」





と言った。それもそうだと思った。



「自分は何も悪くないと、誰もがきっと思ってる。」




そのまま、僕たちはまた黙って歩き出した。




─ふと、紗綾の目元に薄いクマができているのに気づいた。


「あんまり寝られなかったのか?」


「うん、ちょっとね。」




嘘をつけない性格故か、

顔も少し悲しそうな─否、

哀しそうな表情になっていた。





紗綾は少し考えると、

歩く速さを少し落として話し始めた。


「私、昨日ちょっと寝付けなくってね。
トイレに行ったんだ。
そしたら1つ前の部屋に明かりがついてたんだ」



紗綾は目をつむって、1拍。また口を紡ぐ。




「案の定、村田さんはそこに座ってたよ。
─仏壇の前にね。そこにはやっぱり、
お祖父さんの写真があって、話しかけてた。
多分、毎日ああやってるんだろうね。
それを見てたら、流石に色々考えさせられたよ。布団に戻ってもモヤモヤしてさ」




彼女の瞳には遠く、空を映した。



そして君は空を眺めたままポツリと呟いた。



「…もうやめにしない?」




僕はその言葉の意味が理解できず何も言えないでいた。



すると紗綾は僕のリュックを取り上げて

ゴソゴソと漁り出した。

なんだろうと思っていたら






























彼女はナイフを手にして言った。




























「私ね、君が…蒼月くんが今まで傍にいたからここまでこれたんだ。」



すると彼女はふっと息を吸って、




「だからもういいよ。もういいよ。」




「死ぬのは私1人でいいよ。」







すると紗綾は手にしていたナイフを

自分の首につきつけ、


僕が止める間もなく自分の首を切った。



僕が彼女に貸していた白いパーカーは既に

彼女の赤い血の色で染まっていた。






1瞬何が起こったのかわからなかった。






紗綾は死に際に笑っていたのだ
まるで映画のワンシーンのようで ─




白昼夢を見ている気がした。
















僕はやっと何が起きたのか理解し

横たわっている彼女に駆け寄った。



「紗綾…なあ紗綾…?」



何度体を揺さぶっても目を覚まさない

溢れる涙が僕の頬を伝わっていった。


「起きろよ…起きろよッッ!!!」



______________________________









それから何分が経つだろうか。

気づけば僕は大人に捕まり、

周りには大勢の人だかりができていた。








君がどこにも見つからなくって、
君だけがどこにもいなくって─











警察から


「何があったの?」


やら


「どこから来たの?」


なんて色々聞かれるけど、


何があったかなんて、言ったって…

どこから来たか言ってしまえば…


僕は紗綾の居ないあの場所に戻されてしまうだろう。






なんて考えられるはずも無く、
















ただただ君の血の色が忘れられなくて、

思い出したくなくて、

でも忘れたくなくて、

矛盾した騒ぐ心を抑えるのに必死で、

何も答えられずに俯いていた。














しばらくして絞り出した言葉が






「どうして、僕らがこんな目にあわなきゃいけないんですか…?」






掌に落ちた水滴が涙とわかるまでに時間がかかった。



警察の人は何も言わなかった。

ただ、僕の頭を優しく撫でてくれた。



本当はもうあんな場所に戻りたくない

紗綾がいない世界なんて…

でもこのままここにいるわけにもいかず、

仕方なく警察にすべてを話した。






「そうか、辛かったね。」







そしてまたゆっくりと僕の頭を撫でた。




また戻ってくることになってしまったこの場所。



色々なことがあった所の為かひどく久しぶりに感じる。




─紗綾が殺したアイツの席には
花が置かれてあった。


______________________________




あの日、紗綾がいなくなった日から2ヶ月が経とうとしていた。



僕はまたあの夏の日のことを思い出して授業中もずっと上の空だった。


ここには家族もクラスの奴らもいるのに

なぜか君だけはどこにもいない。







─ねぇ、紗綾…君をずっと探してるんだ。君に言いたいことがあるんだ。













9月下旬。

花粉症の僕たちは

同じタイミングでくしゃみをしたことがあったよね。





6月は雨の湿った空気を吸いながら

紫陽花を眺めていたあの日を思い出す。






…その時間を、もう2度と君と繰り返して過ごすことが出来ないんだ。




くだらない話で笑いあったあの日。

辛くて泣いたあの夜。

ただただ走ったあの時間。




君の笑った顔は、

君のその子供みたいな無邪気さは、




僕の心を満たしてく。


頭の中を飽和している。







君の存在に僕が救われたことなんて、

君は考えてもいなかっただろう?
















愛してくれなかった家族も、

それを見て見ぬふりした周りも

誰も悪くない。

愛されなかった僕も、

君も悪いはずがないじゃないか。













そう言って欲しかったのだろ…?

なぁ、答えてくれよ…。

[END]

蕾夢。低浮 ヒトコト・2021-01-23
あの夏が飽和する
長編小説
暇つぶし
にどうぞ
オリジナル
友と合作
友、7私、3しかやってない笑
私は修正役?みたいな感じだった笑
辛い
苦しい
虐待
人殺し
殺人
小説
ボカロ
その一言だけで
1789.









四季のまち第1話『立春』Part3魚上氷




























よし

6人「『[種蒔&田植え終了!]』」

やったぁぁぁ!!!

この作業地味にめんどくさいんだぁ

これで休憩できる!!!

漆「おい、寿実麗
 この作業めんどいけど
 終われてよかったって
 今思ってるな?」

ギクリ

私が狼狽えていると漆治は笑った

漆「しょうがないやつ
 んじゃ、さっさと休も」

うん!

寿「皆必死に働いたもんね!」

漆「誰かさんは途中人の目盗んで
 年下にも気にせずストレッチなり
 なんなりしてたけどな」

ムムム
















海『ねぇ、なずにぃ』

菜『なんだい海石榴』

海『私達ってさ、
 6人年齢順になると
 なずにぃが1番上でその次
 お姉ちゃんと漆治
 その後私で
 それで沙紅羅
 一番下が福来の順番?』

菜『生まれた順的にはね』

海『絶対精神年齢とか考えると
 お姉ちゃんと沙紅羅
 同い年だと思うんだ』

菜『海石榴の方が
 年上だと?』

海『うっ…』

そう言われるとは

その時菜瑞成の大きな手が

私の頭に触れた

菜『そういうこといってるうちは
 まだまだ子供
 几帳面でも海石榴は可愛いね』

そういうことサラッと言うな
























6人『「[いただきます!]」』

仕事も終わったので

俺らの家霜天家でお昼ご飯

作るのは寿実麗が手伝ってくれたし

片付けは海石榴も手伝ってくれ

これでホントにホントに

今日の仕事は終わりだ

寿「これでやることは明日からの
 四季校の勉強の予習復習と
 用意だけだね」

お、流石真面目な優等生

みんなの為に勉強だ

海『2日行かなかっただけなのに
 明日が夏休み明けの気分』

それな

あれなんで俺と会話してくれないんだ…




漆治以外『「[漆治起きろ!]」』

どうやら俺は予知夢を見てたようだ



















次回学校生活を覗くの巻

紫月花蘭 🌈 🎈🎶🎼🌉 テストのため好き返し後回し&小説休止・2021-02-13
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四季のまち第0話『2月2日の節分』














































『鬼は山、福は町!』

『鬼は海、福は家!』

『鬼は空、福は皆!』


今年は2月2日が節分

毎年と違う日にちにまちはお祭り騒ぎ

まぁ、節分が大晦日だからお祭り騒ぎなのは毎年恒例だけど

けど、こんなに豆が弾け飛んでるのは初めて見たな

知ってた?この世界では春の始まりそう『立春』を新年の始まりとする

だからその前日の今日が大晦日に当たるって訳

これは、Earthって星のどっかの国の『旧暦』ていう暦でこのまちは動いているんだ

不思議な習慣が多くて毎日楽しいんだ

これでまた春からも頑張ろ!

『寿実麗〜そろそろ寝ないと風邪引くよ〜』

はーい!




























【春の区】







     マチ
『やっと下界の灯が消えたな』

「ああ。星が綺麗に見える。」

『星か…』

「どうした?彼女に振られて落ち込んでるのか?」

『そもそも告白した時点で振られt…
いや!鷺!墓穴を掘るな!』

「すまん。
なんか悔しくて。
後鷺苔だ。」

『ゑ?』

「いや、なんでもない。
星が綺麗だなと言っただけだ。
月も…少し満月を過ぎたくらいの形で…」

『僕の好みです。』

「だよな。
…これからも守ろうなこのまち
特に私達のテリトリー春の区と四季村。
な!野薊」

『勿論だ!』




























【夏の区】








「お、夜の始まりだぞ!やったな!」

『落ち着け、鬼百合。
俺らの仕事は今からだ。
Earthと違ってFourseasonは鬼を自然の守神にしている。
そして、お前は純度100%の鬼の血を引いてるだろ。
役目を果たすぞ。』

「なりたくて、この血に生まれた訳じゃないよ!
鵯の馬鹿ー!!
後Fourseasonって四季をどっかの国の言語にしただけじゃんかァァ
センス悪すぎだよ!」

『それじゃ、鳥だ!
俺は花の名前から名付けられた鬼だぁぁぁ
後センス悪くて悪かったなぁぁ』

「知ってるよぉぉぉぉぉぉ」

『オイ
まぁ、仕事始めるぞ。』

「うん!」




















【秋の区】










「臥待月だな」

『嗚呼。綺麗だ。』

「秋明菊、丑の三つ時は空いてるか?」

『空いてる。と言うか空けてた。』

「良い子だ、ヨシヨシ。」

『は、ちょ、姫紫鮮!僕に触んないで!』

「うんうん、今年の春は一緒に過ごそ。」

『(˘^˘ )ハーイ
あれけど、僕らの担当あk』

「ニッコリ担当と時間と季節は関係ない」

『はい…』























【冬の区】







「今年も終わりか。
明日から春か。
1人で仕事、か。」

[頑張れよ、エリカ。]

「兄さん…………
また、会いたいよ。
一緒にこのまち守ろうよ」



























「早く戻って来て」





























【予告を終えて】
いやー、1番展開が気になりそうな季節が1番最後に連載されるというね。
何としても1年続けなくては。
続きの需要ある、よ、ね?
考察とか感想とか読み方の質問とか!
理由とかその辺のことは、
贈り物かトークにて!

紫月花蘭 🌈 🎈🎶🎼🌉 テストのため好き返し後回し&小説休止・2021-02-02
四季のまち
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四季のまち第1話『立春』Part1東風解凍



























ふぁぁぁ〜

「いい朝だな。少し冷たくてけどもう朝日が見えてる」

今日から春なんだ

そう感じれる朝だった

私の名前は雪代寿実麗

四季のまち春の区の由緒正しい家の三人姉妹の長女

あ、春の区に住んでるのになんで苗字に雪があるかわかる?

それはね、雪代水っていう雪どけの水があるんだ

それは、春になったから雪が溶け始めた水だって御先祖様は考えたんだって

だから、私達の苗字は雪代なの

ふふ

朝から一人語りなんて変なの

『お姉ちゃん!一緒に朝御飯作ろ!豆も沢山残ってるし!今日から大忙しだよ!』

お、海石榴もやる気満々。

流石活発で運動神経抜群の次女娘だなぁ

『お姉ちゃん、1人語りしてたら、またどっかに頭ぶつけるよー』

…ゴメンナサイ

[すみれねぇ!つばきねぇ!沙紅ね!お豆のね!パンケーキをね!食べたい!]

沙紅羅も起きてきたか。

よし、朝から張り切って作るぞぉぉ!

[『おぉ!!!』]


こうして、雪代家の立春が始まった







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





「兄貴、福来起きろ!」

全く…

俺は霜天漆治

春の区の由緒正しいか知らんがかなり古くからこの区に住むらしい

御先祖様は御家人だったとかどうだとか

ホントこのまちはEarthの国に支配されているな

不思議なまち

今日は春の始まりだと言うのに霜天だ

霜ホントに降ってたら寒いことありゃしねぇ

あ、俺らの苗字、霜天は冬の霜が降りそうな空ってこと

立春はまだまだ寒いからな

けどたまにもうここは暖かいだろうとこの区にくる阿呆がいるんだ

兄貴と福来みたいななぁぁ

だから、俺らの苗字で冬の空もあるよって示しているらしい

全く。

立春だって定めるからもう少し暖かくなってからにしろよな

『しょうがないよ、漆治。
ここは、Earthの日にちと旧暦という暦を使っている
旧って、つくんだ
古くて当たり前だし季節もズレる』

そうだけどね〜って兄貴!

起きてるなら早く言え!

俺らは家の家事済ましたら寿実麗達と一緒に畑仕事始めるんだから!

『本当は寿実ちゃんに会いたいだけのくせに』

違う!煩い!そんなこと言ってる場合があったら着替えてくれぇ!

『はーい♪』

[ねぇねぇ漆治。
僕はな、寿実麗姉ちゃんと漆治お似合いだと思うぞ
てなわけで朝御飯食べてこよ!]

………今、桜桃より顔赤いかも。

福来も生意気になりやがって…








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








寿「おはよ!漆治!福来!菜瑞成!」

漆「やっほ、寿実麗、沙紅羅、海石榴。」

寿「相変わらず塩対応ですなぁ
私達幼馴染でしょ!
もっと明るく!」

漆「めんどい」

寿「もぉ」

他4人《そこ、いちゃつかない!ニヤニヤ》

寿&漆「世間話しかしてない!」

こうして春の仕事が始まる































いやー、楽しい。
書きたい欲を発散出来て楽しい。
キャラやまちの特徴不思議な設定等は、
また投稿していきますね。
取り敢えず明日はキャラを!
そして、ポエムも!
…皆さん面白くしますからね。
しますからね!!!!

紫月花蘭 🌈 🎈🎶🎼🌉 テストのため好き返し後回し&小説休止・2021-02-03
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              ウグイスナク
四季のまち第1話『立春』Part2黄鶯睍睆



























はぁ、作業始まりか

相変わらずここのまちは不思議すぎる

春の区って名前なのに四季はある

なのに咲く花や作れる作物は春が見頃や旬の物だけ

これは、夏の区や秋の区、冬の区も同じだって聞いてるけど

如何せんここと四季のまちしか行ったことないからな

寿「漆治
何ボーっとしてんの?
転けるし躓くよ?
だって何もしなくても転けるんだもん」

漆「運動神経皆無の寿実麗に言われても」

寿「酷いよ、漆治」

漆「事実だ」

菜『おやおや
2人のやり取りが可愛いことで』

海『いや、なずにぃ
うぶ過ぎていい加減見てるのキツい』

菜『おや、ヤキモチ妬いてるのかい?』

海『いや、全く』

菜『可愛げがないな〜』

海『全部お姉ちゃんが持っていきました
さ、なずにぃ
あの二人はほっといて、沙紅羅と福来と4人で先に種蒔と田植えしちゃお』

菜『だね〜』

沙&福[やるやる!]

漆&寿「おいてかないで!!」































よいしょ、よいしょ

パッパッパッ

チョロチョロ

よーし

6人『「[種蒔と田植え終了!]」』

いや〜疲れた

腰痛い

漆「それは、年だ」

私は思わず漆治を睨みつけた

寿「同い年でしょ!」

そうしたら漆治は呆れたようにいった

漆「そんな目するなよ」

ムウ


菜『ねぇねぇ、海石榴』

海『何?なずにぃ』

菜『君は人を好きになったことある?』

海『いや?
可愛いなとは思うけど好きにはなんない』

菜『だよね〜
流石海石榴』

はぁ

やっぱりか


福[なぁ、沙紅羅]

沙[なぁに?ふきくん]

福[何か俺らさ、精神年齢と兄弟姉妹の年あってなくないか?]

沙[え?
えっと、なずなにぃが14歳でしょ
すみれねぇとつつじにぃが13歳でしょ
つばきねぇが12歳で
沙紅は11歳でふきくんが10歳!]

絶対そう思われてないよな、俺ら

福[なぁ、沙紅羅]

沙[なぁに?ふきくん]

福[別の区行ってみたいな]

沙[沙紅は、ふきくんが行くところどこでもついてく!]




その目は信じていいよな沙紅羅




























少し明かされてくるぅ♪

紫月花蘭 🌈 🎈🎶🎼🌉 テストのため好き返し後回し&小説休止・2021-02-08
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《わけわかめ小説》


























[月ノ依神ー上ー]





夜より出て


陽に堕ちる


月より輝き

その名を問う














『うっふふふふふ』

『これで完璧ね』














チュンチュン チュンチュん




小鳥が囀る。

今日も朝が来たのかと

カーテンを勢いよく開け


『はぁぁぁぁぁぁ』

『今日は雨じゃないのか』


そう 朝から常人じゃ考えられない

言葉を発するこの男

ゲッコウ アメ
月神 雨

ただのクラスの陰キャだ


特に家系も普通だし

友達も普通に居るし


ただ 平凡な人生を送ってきた


そう、、ただ















キーンコーンカーンコーン


先生 『はい。さようなら』

生徒 『さよーなら』



やっと学校が終わった

友達とは別のクラスだし

部活も違う


毎日1人で帰ってる

寂しいなんて  いつしかそんな感情

捨てていた


小さい頃から両親が居ないのは当然

無愛想な俺と来たら

友達も出来やしない

5歳くらいから空気しか読んでなかった



『あ、、帰らねぇと』



急いで校内を出て

走って帰った


俺の家の途中

明らかに何かしらは居るだろ

みたいな草の茂みがある


そこがどうしたって?














『暇だし、、行ってもいいか』


小さい頃からそこは入っちゃ

ダメだとか言われてた


月ノ神が居るらしい、、

俺は信じてないけど

その場に入れるのは

神社の人か月に導かれた者


まぁ、、入っていいですよ

オーラしてるし、、

入るか






ザザッ  ザザッ


草の茂みを抜けると

一つの大きな池があった


『めっちゃ、、綺麗』


その池は絵に描いたような色を

していて


俺はその場にずっと居られると感じた


ボーッとしている時だった




『何をしているんだい?』

『え?』


気配も何も感じず

近寄ってくる音もしなかった


『君は、、誰だい?』


影に隠れていてよく見えないが

神社の人なのだろうか、、


『聴こえてないのかな?』


バレたなら仕方がない

誠心誠意込めて謝ろう

許されないなら別にいい


『あ、、すいませんでした』

『ん?』

『え?』


『僕は君の名前を尋ねているのだけど』

『月神 雨、、です』


神社の人、、ではなさそうだな、、

良かった、、


『先に名乗らせてすまない』


パァッと辺り一体が輝く

その人の周りだけ風が吹く



『どうも。月ノ神.月依最高神』

『月神 風  よろしく。子孫くん』


『は?』

『んふふふふっ』

『はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?』

続かない


[月ノ依神ー上ー]

そろ・2021-02-21
わけわかめ小説
今日で二つ投稿した!
すごい、、そろさん、、褒めてェェェ(調子乗んな
ファンタジー
長編小説
月ノ依神ー上編ー
小説
続かない

《わけわかめ長編小説》















[裏社会を生きる僕ら]





















カタカタカタッ カタッ















2011.2.19.任務報告

・任務中、襲撃により一名死亡
 "任務失敗" 報告、無気






























一つ大きな物を求めれば




















一つ大きな物を失くす

















俺は大きな物を求めた


その代償がここまで大きくなるとは


数年前の自分は思ってもないだろう






大切な者は亡くし


地位・愛は貰い


プラマイゼロ、、、


















あぁ   今度こそ死ねる



死ねる理由を作れた





大丈夫だ   もう泣くな







すぐそっちに逝く__。





















とある路地裏、、、














プルルルルルルル   プルルルル

















?? 『はいーもしもしー』

無気 『喜崎 俺 死ぬ』

喜崎 『え?どう言う事ですか?』

無気 『言葉の通りだ じゃぁな』

喜崎 『お気を付けて』

無気 『………』














ぷつッ  プープー










































ー喜崎目線ー









無気先輩から今さっき

電話がかかってきた


まぁ、、死ぬって言っても

首吊り手前で辞めちゃうから

意味ないけど、、、
















『ひっ た、、たすけてku』


ゴンッ  バンッ




『五月蝿い 任務遂行出来なかったら
  どうすんだっての』


『先輩も既読付けないし、、』

『今日は不運続きだなぁー』




パッパッと服に着いた

返り血を拭く。




路地裏から出て

歩き出す___。




























ー歩き始めて数十分ー














(着いた 着いたっと)














その男の目の前には


草で生い茂った 小さな家が一つ
















喜崎 『只今戻りました!』

?? 『春斗くん!いい所に!』

喜崎 『ど、、どうしたんですか?
     楽野さん?』

楽野 『こらッ ここでは
      主と呼びなさい』

喜崎 『すいません、、あのー
     急用がないなら、、』

楽野 『大至急!大至急!
洸くんと涼太くんが』

楽野 『_______行方不明だ』










喜崎 『え?』















[裏社会を生きる僕らー一話終ー]








えーと  かなり短く終わった一話

何話続くと思う?

二話かなッ☆(最後までやれッッッ


取り敢えず 頑張りまーーする

そろ・2021-02-19
わけわかめ小説
裏社会を生きる僕ら
長編小説
小説
ガンバリュ

《わけわかめ小説の説明》


次書くわけわかめ小説の長編
頭の中では大半出来ているンゴ、、
だがしかぁぁぁぁし
そろさんは語彙力が幼稚園児並みなので
ここで説明させてくっさい(土下座

















ーあらすじィィィー

かなり昔?それ程昔?そんな昔?
まぁ いいや(ダメだろ

その時 神をも仕える少年が居ました

その神を仕える少年は

"最高神様"と称えられ生きていました

生物には必ず寿命は付き物

その少年は18歳で亡くなってしまいました

神を仕える代償か、、はたまた

ただの"寿命"か

その少年は死ぬ寸前に自分自身の力を

分け与えました。

"神" "神妖" 神魔" "神霊" "四季神"

その力をそれぞれこの村にいる者に

分け与え亡くなりました

その後 分け与えられた力を見つける為

市民は探しに探し 見つけた途端

地下へ幽閉しました。

"全ての力を持っていなければ化け物だ"

"最高神な訳ねぇだろ!"

そんな事があり 戦争になり

結局 神の力を持った少年少女が勝利

そして普通に過ごす事を契約し

今でもその血は薄くなる事なく 生きてる

時は数千年変わり未だにその血筋は

途絶えていない。

そして現代進行形 数千年前の

最高神と崇められた少年の生まれ変わり

として生まれた 嫌われ者の少年の物語















お前がいなくなっても!

過去でも未来でも現在でも探してやる!

だから  だから


また 太陽の光みたいに笑ってくれよ__。

そろ・2021-01-31
長編小説
予告編
いやーー、、ファンタジー作品になりますね
初めて書きますわーー
途中飽きた時は許してくっさい
おはよッ
わけわかめ小説

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