#霞む

今宵は誰がために
踊るのでしょう
霞む 私は朧月

手繰り寄せる 朱殷の糸口よ
貴方に続けと願う

千切れぬ明日に
契りなどない

薄月の色

　曖昧な記憶を想って笑う。

そうやって消化していく日々の中で

　いつか忘れてしまう日も来るのだろう。

寂しいを重ねても

たいして何も変わらない

ただ 見える景色だけが

霞んでく

移りゆく小さな箱庭で
君の瞳に映る空を見ていた
-寂しくなるね-
君はそう言って空に手を伸ばした
【そうだね】
なんて言えずに僕は手を隠した

まだ素直になれない僕の瞳には君以外映ることなんてなかった

君の瞳に映るのは淡く霞む空ばかり

1度でも映れたならどれだけ幸せだろう

もう二度と僕を移すことの出来ない瞳は今日も淡い空を移し輝く

あの空になれたなら
君の瞳は僕だけを映してくれたのだろうか

今日もまた移り変わりゆく箱庭で君の横顔が淡く霞む