#冬暁とアイスコーヒー

先輩のストーリー

秒で見ちゃうのは避けたいって

自分にも言い訳して

通知オンにしてるアカウントは

ひとつだけ

散りゆく花恋に月が微笑む

漂う雲に輪郭を溶かして

嫉妬は自信のなさの現れなんだって

あの子みたいに可愛く伝えられないことが

突っ立ったままの未来を描いてる

君はただの紙切れも

大切なものに変えちゃう

見返りを求めないものが

本当の愛だと言うなれば

この恋を愛だなんて

図々しい考えは持たないけど

純粋な気持ちだ、と

想い寄せてることに誇りを持って

いつか、君に伝えたい

報われても

報われなくても

もう、君は私の大切な人

これからもずっと

大人を滲ませる花の色

触れる指先は青いまま

遠くを意識させる風が

揺らす毛先は未だ柔い

君は何も悪くない

私が頑張り過ぎたんだ

私が一番仲のいい異性は

先輩がいいです

先輩じゃなきゃ嫌だ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎ ︎

相手に合わせ変わる君の

孤独な色素が欲しいや

明日だけは

大学生の春休みが長いこと

恨んじゃうね

開きかけた蕾が

再来した寒波に枯れ落ちた

嗚呼、私の時計も

止まったまま

自分の気持ちに責任を持てない私に

いつかの私が言う

「最低。」

まだ日が暮れてないからって

お互い、帰る方向に背中を向けたまま


頭の隅に置いてる引き止め文句は

長い長い太陽が溶かしちゃったみたい

知らなかった自分を知り

嫌いな自分とも出会うもの

と同時に

忘れられない想い出を

心に残してくれるもの、かな

君の性格が滲んでる

トーク履歴の方が

容姿の映る写真よりも

眺めていたいと思う