浅黄・2025-06-04
推し
ないものねだり
手に入らないって
分かっているから
安心して欲しがれる
行動を起こさないと始まらない
成功する君は失敗をも恐れないから
思い切りがとても良いの
愛に始まり憎悪を得、そして愛に終わったあの人は幸せだったのだろうか。
貴方に届けと願う。
神なんて信じていないが、この時ばかりはどうかと思ってしまう俺のなんと傲慢で愚かしいことか。
それでも伝えたい。
俺を救ってくれたあの人に、たくさんの愛と感謝を。
泣いている子供がいる。
もうそいつは随分と大きくなったから、子供なんて呼べる歳ではないのだけれど、俺にとってそいつはいつまで経っても可愛いクソガキだ。
泣いている子供はそのまろい頬を涙でびしょびしょにして、琥珀色の瞳も涙で溶けてしまいそうで。
その頭を白い帽子ごと撫でるのだが、子供はそれに気づかない。
だって俺はとっくの昔に死んでいて、所謂幽霊のようなものなのだ。
気づいたらこいつの後ろで浮いていて、俺が死んだ後のこいつの人生をずっと見ているわけで。
あの日こいつに命をかけたことになんの後悔もない。
それでも、生身の体でこいつの涙を拭ってやれないこと。
抱きしめてやれないことが少しだけ悔しい。
沈む、沈む。
俺の宝箱。 宝物たち。
真っ二つに割れた俺たちの“帰る家"。
ぼんやりとそれを見る。
俺は、いつも自分の大切なもの一つ守れない。
君の隣に立てる人間になりたかった。
お前を超えれる存在になりたかった。
私は/俺は
勝手に失望して望んで、手を出してはいけないものに手を伸ばした。
自分の為だけに走った先にあったのは、世界を破滅に導く船頭役。
そうやってみんなに迷惑をかけて。
それでも泣きながら、或いは笑って手を伸ばしてくれた。
そんなみんなの為に。
これ以上、ただの1人だって殺させてなるものか。
『俺のこと、忘れないでね』
そう言って、風船が割れるように消えたあいつの居場所は未だにしれない。
「死体をまだ見てないんだ」
言い訳のようにそういう俺を、彼らは好きにさせてくれている。
それが何よりありがたい。
これは、俺があいつの死を認めたくないだけだとわかっている。
それでもーー。
推しとして好きだったけど
今は恋愛的になのかも
とか思ってしまって
でも怖いから推し
って事にして
逃げてる自分がいる。
空を翔ける翼を持っていた。
それはあいつがとてもとても気に入ってくれていたもので、俺はそれが誇らしかった。
深紫の翼を持っていた。
見た目に反して意外と柔らかいらしいそこに顔を埋めるのが、あいつは好きだった。
誰かを守るために使おうと心に決めた翼を持っていた。
俺の腕の中で眠るように気絶するあいつを、自分ごと翼で包む。
一拍置いて地面に叩きつけられるような衝撃に息を詰める。
翼に激痛が走る。 硝煙と焦げ臭い匂いが鼻を付く。
ゆるゆると目を開けると、至る所が焦げてボロボロになった翼と、気絶したままのあいつが目に映る。
ああ、お前が無事ならば、それでーーーー。
今日 推しくんが死ぬ夢を見た
Xには
『僕が最期まで想ってたのは 君のことだった』
みたいな 文言だけが残っていた
目覚めて Xを見て
「おはよう」の投稿を見たとき
推しくんが 生きていることを実感して
もっと 愛おしくおもった
燕が幸せを運んでくれる鳥ならば、あの人の幸せの全てを詰め込んでいたあの黄色の燕が壊れてしまった今、誰があの人の幸せを運んでくれるんだろう。
でも、きっと彼らのことだから燕がなくてもあの人の元へ戻るのだろう。
燕の意思を心に秘めて、愛するあの人のところに。
今日の夜、推しが 配信で
「高校生の頃、
ビッグマックが好きだった」
と 言ってた
偶然にも 今日の昼
私(現役高校生)
初めてビッグマックを食べた
幸せ
新曲のMVで
推しくんが食べていた
グレープ味のシャーベットは
私の 今年の夏の証
担降りするなら 静かに降りて欲しい
わざわざ「担降りします」とか
本人が見えるところで 言わないで欲しい
推しに気づかれないうちに
静かに去って欲しい