花屋たんぽぽの綿毛・2025-03-20
花屋のひとりごと
ポエム
悠久の時の流れの先を
見つめるあなたの瞳は
誰も映していない
そこに見ているモノを
私も見てみたいと
目を凝らしても
見えない
永遠に交わることない瞬間は
あなたは存在していて
同時に何処にもいない
雨の朝
落ちる水滴が心地いい
穏やかな春の雨とも
別れがやってくる
夏の荒々しい雨が
今日の雨の記憶を
消してしまうだろう
そしてまた
次の春に再会する
穏やかな春の雨に
挨拶をするだろう
『はじめまして』 と
これからの生き方を考える
何度も、何度も、、、
機会があるごとに考えてきた
また今回も
少し前にも考えたことが
また変わる
打ち寄せる波が
心の揺らぎなら
風景もまた
変わっていく
その先に
ゆっくりと
穏やかな時間を
感じて生きている
自分を
描いてみる
悪くないかも知れない
これからの生き方
10年、11年、
これからも
共に過ごしてゆくであろう
庭の木々たちの
逞しい今日の姿に
我が友よ、と語りかける
変わらぬ日々は
心地よく
アゲハ蝶を今年初めて見た
南方から燕がやってきて
昨年に続き
一羽の燕が我が家のベランダで
夜を過ごす
どちら様にも
素敵な出会いがありますように。
自分は自分でいい
強いところもあれば
弱いところもある
だから人間らしくていい
優しく微笑んで
そんな素ぶりを見せていなくても
そっと瞳を見つめてごらん
たくさんの
悲しみと辛さ苦しさを
知っていると語っているから
微笑みの奥の
たくさんの想いが
優しい微笑みを
作り出している
君は独りじゃ無いよ
季節は移ろいを続け
ゆっくりと
春夏秋冬を
幾度も繰り返し
一年、また一年と
時は進んでゆく
変わらない景色の中に
違いを感じた時、
新しい発見をする
今までとは
色合いも輝き方も変わる
歳を重ねたからこそ
見える
新しい景色が
心を躍らせてくれるなら
明日という日も
悪くない
抜こうか、残そうか
迷い悩む植栽に
一番厄介な虫が
何故か付く
抜いて構わないよ、
良いんだよ、
そう言わんばかりの様子
植物が
悩むわたしの背中を押してくれる
切ない気持ちと有り難さと
共に過ごした時間が楽しかったと
気持ちが入り乱れる
それでも、
新しい植物を入れて
楽しい庭になるのなら
その気持ちを受け止めて
お別れをしよう
幸せを、ありがとう
春の香りに思いを馳せ
過ぎた日々の温かさに
消えゆく我が身を重ね
時の流れゆくさまを
静かに見守る
我もまた、
過去の人となりけり
庭の木々が優しく語りかけてくる
君と一緒に過ごせることが
うれしいと
いつの間にか増えていった植栽は
わたしの友達になっていた
庭の植物との触れ合いが
楽しいと気付いた瞬間は
喜びに満ちていた
春が来て
慌て過ぎて
初夏になって
急に止まったら
冷たい風を呼んでしまう
三寒四温?
三寒高温?
新しい四字熟語を
作ってしまおうか
そう思うこの頃。
深呼吸をして
朝の澄んだ空気を吸い込む
夜の涙にさよならを告げて
朝の笑顔を迎える
春の草花も
次第に初夏の草花へと
移り変わっていく
草花たちの営みは
変わらずにそこにある
目まぐるしく
変わっていくのは
ヒトの営みだけなのだろうか
自然の緩やかな歩みに合わせて
生きてみたいと思うこの頃
昨日
今日
明日
・
・
・
連続していると錯覚を起こす
日々の習慣が
そう思わせている
窮屈な世界に居続けた理由は
なんだったのだろう
今日、ゆっくり過ごしているのは
現在(いま)の私ではなく
遠い過去の中で疲弊していた
あの日の私がここに居る
過去の私の心は
未来の今日に癒されている
7年前に
虹の橋を渡った小鳥ちゃんのことを
今も忘れることができない
共に過ごした年月が
温かく心地よくて
見返りのない愛情の温かさを
教えてくれた小鳥ちゃん
どれほど支えてもらっていたか
今ならよくわかる
次の子を迎える気持ちにならないほど
私も愛していたのだと思うと
言葉にならないほど
嬉しくて切なくて
涙がこぼれそうになる