#雨

この感情に名前を付けずに居るのは

降り続く雨に止まないでと願い込め

君が差し出す傘を待っているから。

雨が降り続いた君の心が

暁に繋がることを願った

雨の呼吸を聴いていた

ため息ホロリ零れ落ち

また明日が近付いた。

僕に傘を差し出してくれたように

君が君の為に傘を使えますように

雨が僕の涙を隠してくれるのなら

今は傘を閉じておくことにしよう

弾いた水たまりは涙の雫のようだ

雨はもう降り始めていたんだよな

僕の傘が間に合わなかったから

君は土砂降りになったんだよな

いつかは雨が止むような

そんな歌を届けたかった

雨が降る前に傘を広げていたら

少しは雨を凌げていただろうか

今日も雨だの曇りだの

お空も情緒不安定です

雨に打たれてしまった貴方の心に

傘を差し出す人に僕はなりたいよ

夏色に表情を変えている空が曇り始めた

雨が眩しさを緩和してくれたようだった

夜の雨は涙を誘ってしまうから

私に気づかれずに泣いてくれよ

雨音は空の叫びなのかもしれないね

言葉にできない痛みを零してるのね

ぶっかけられた水を身体中に浴びせられる

温かさはないが冷たさも不思議と感じない

感じるのは痛みに似た寂しさ

別れ際、君を何とか引き止めたくて

立ち尽くしながら水に打たれる君と僕

今日は君を帰したくない

今日は君を一人にしたくない

今日は僕が独りになりたくない

灰色のような色をした水は

僕を後押しでもするつもりかい

やめてくれ、やめてくれよ

口にできる程、器用じゃない

素直になれる程、単純でもない


君の寂しさは雨が止んでも降り続くだろう

僕の寂しさも似たようなものさ

まだ一緒にいたいんだ

まだ一緒にいさせてくれよ

雨が上がる前に二人で

温かな場所へ行こうよ

付き合ってよ

付き添うよ


君が隣にいてくれるなら

雨が止まなくてもいいから

僕の雨と君の雨に

お互いに傘を差し合おうよ

雨は止まなくても凌げるだろう？


僕の傘は君だ

君の傘は僕だ