#高校生になった先輩

貴方との距離を縮めたくて

一歩だけ近付いてみると、

貴方が近くなって、

貴方の声もすぐそこで、

貴方の香りもして。


そうなるのは当たり前のこと
なのにすごく緊張して、

頭が真っ白になって、

鼓動がうるさくなって。


それでも、「もっと」って
望んでしまう。

後悔ばかりの人生で、

貴方に出逢えたこと。

貴方を好きになれたこと。

貴方との日々を、
かけがえのない宝物にできた
こと。


これだけは後悔なんてしたくないから。

もう、前に進むよ。

どれくらい大きな声で

貴方の名前を呼べば、

貴方の想いを叫べば、

貴方の心に届きますか。

心の傷も、

貴方の魔法で治してください。

私のこと好きにさせたくせに、

その責任も取らないままさよなら
なんて

ひどいじゃないですか。





自分勝手だって分かってるけど、

そう思わないと

勇気を出して告白したのに

ちゃんと伝えられなかった

あのときの私が

惨めになる。

決して声にはできないけど、


「貴方が好きでした。」


一方通行の恋でした。

数えられないほどの気持ちと

ドキドキをもらいました。

ときには、好きにならなきゃ

よかったって思うことも

あったけど、

結局は好きな気持ちに

嘘はつけませんでした。



貴方の音が聞けなくなった今、

一足先に飛び立った貴方を

想いながら、

今日も一人心の中で。

贅沢は言わないから、

貴方に会いたい。


忘れられててもいい。

気まずそうな笑顔を向けられたっていい。


いつか、私と貴方が
一緒に話して、
笑って、
助け合ったことを

私は覚えてるから。

貴方といた過去は無くならない
から。

この世は大抵地獄だ。

苦しみもがき息をする。


けれど、ときどき天国でもある。


貴方と出逢えたこと。

貴方を想えたこと。

貴方の人生の一欠片になれた
こと。


それは間違いなく人生の天国
だった。

言葉を交わす手段があれば、

こんなにも苦しくなんて、

会いたいだなんて思わなかった
のかな。





今は、「ただそれだけで」

そう思っているけれど、

実際それが叶ったとき、

もっと欲張りになってしまうんだ。

それが恋なんだ。

あの日々の中の私は、

もう貴方の過去に

溶けてしまったのでしょうか。

貴方に好きと伝えるには、

まだ経験値が足らなかった
みたい。

貴方と同じ道を歩んでも、

貴方と結ばれるとは

限らない。


貴方との未来を、

願うだけで終わるかもしれない。


けど、それでも、

一秒でも長く貴方といたい。

一度でも多く貴方の笑顔を
みたい。

貴方の運命の人って、

どんな人なんだろう。


きっと私には程遠い、

素敵な人なんだろうな。

貴方に会えないと知っていても、

期待してしまう夜。


どうせ会えっこないと

ため息をつく朝。


もし何かの偶然で会えたらなんて

妄想してしまう授業中。


ふとしたことで

貴方の話題が出てくる部活中。


意外とみんなに好かれてた

私がずっと片想いしてた先輩。


もう会うことはないと思う
けれど、

最後に一言だけ。



貴方のことをずっと

想っていました。

どうせ会えないのだから。

貴方の声も、香りも、笑顔も

忘れてしまったのだから。

大事にしていたはずの想い出も、

欠片だけになってしまったの
だから。

もうどうだっていい。


もう、どうだっていいはず
なのに。


貴方に会いたくて仕方なくて。

貴方のことをどうしても思い出したくて。

あの頃の想い出をもう一度鮮明にしたくて。


諦めたいのに、

叶わない恋なんて意味ないと
思っていたはずなのに、

ずっと変わらず恋してる。