#⊿100

薫琉

学生

夜空/洋楽/空手/月/愛

贈り物待ってる

手首から流れた涙も

手首にあるこの跡も

僕が精一杯生きた証

会いたいと叫んでも

寂しいと呟いても

届くことのない僕らは

今日も画面越しで愛を綴る

辞める

戻ってこない

今までありがとう

この世界は住みやすく生きにくい

生きる理由もなければ

死ぬ理由もなくて

幸せかと聞かれても

ろくに答えなんか出さずに＿

君の隣には行けないから

せめて君と繋がっている

空を見て僕は微笑む。

目に見えないものと闘った1年は

目に見えないものに支えられた1年でした。

もしかしたら

明日死ぬかもしれない。

もしかしたら

世界が滅びるかもしれない。

いつ、今の当たり前がなくなるか分からない

そんな中で僕達は

人を愛し、人に愛され

“今”を生きる

天使が住むには汚すぎる世界だった

1回はまったら

抜けられない

君の沼

強く抱き締めて

もう僕を離さないで

叶うはずのない願いは

君に届くことなく

輝く夜空へ消えていった

君という食材に

僕という調味料

甘さ控えめな愛に

隠し味の涙を少々

僕らの恋レシピの完成＿

君との想い出が美化されて

あの頃の僕達を

忘れさせてくれない＿

｢約束｣


























－ずっと一緒だと思ってた－


先日僕の恋人が死んだ

3年記念日だった

僕はいつも通り彩を待っていた

待ち合わせから1時間待っても

彩は来なかった

心配になりLINEをしてみた

｢彩大丈夫？なんかあった？｣

既読がつかなかったから

電話をしようとした時

突然、彩のお母さんから電話がかかってきた

｢斗希くん、彩がひかれて、。｣

その言葉を聞いた俺は

急いで言われた病院へ向かった

僕が病院に着いた頃には

彼女は寝ているかのように息を引き取っていた

その隣で彼女の両親が泣いていた

僕はなんのことが起きているのか分からなかった

美しい鼻立ちに白い肌まつ毛の長い天使のような子だった

きっと彩は寝ているんだろうな

疲れているんだろうな、きっと

そう思いながら次の日お通夜に行った

ドアが開いたらもうそこには彩が居なかった

昨日送ったLINE

未読のままだった

君は今どこかへ隠れているんだろう？

また僕を驚かせるんだろう？

もう出てきていいよ

送信ボタンを押した

それから2ヶ月経った

LINEは未読のままだった

履歴を見返したり

写真を見返りたり

その後見る未読のままのLINE

君はもうこの世にはいないんだと実感した

その日は一日中泣いた

涙が出なくなるまで泣いた

君は口癖のように言っていた

｢私と斗希はずーっと一緒！来世でもね！｣

その言葉が未だに忘れられなかった

それからまた2年という月日が経った

僕は大人になり就職した

部屋の写真立てに飾っている君との写真

スマホにある君との写真

消すことが出来ないLINE

就職決まったこと彩が喜ぶかなと思って

僕は2年ぶりに君へラインを打った

｢彩、君は元気にしてますか

僕就職決まったよ

少しは大人になれたかな笑

僕彩が居なくなってからも

ちゃんと前に進めたんだよ

彩が向こうから見守ってくれてたからかな笑

彩が生きれなかった分

僕が彩の代わりに生きるよ

だから最後に僕からのお願い聞いてください

向こうで元気にしててください

向こうで笑っていてください

君の笑顔は太陽よりも眩しいから

いつか僕がおじいちゃんになっても

見つけやすいように輝いていてください

最後に僕は君が大好きです。｣
既読

ありがとう。彩





完