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#この空の片隅で

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全27作品・

【この空の片隅で】 15話

「…………え、お兄ちゃん!?」

お兄ちゃんは数年前に
東京に出て、ほとんど会って
いなかった。

《おいおい、泣くなよっ》

だってぇ、と私は溢れる涙を
拭きながら喜びを噛み締めた
母親もあんな態度だったので
私はほんとに独りぼっちだと
思っていた

「わざわざごめんね?
倒れたからだよね、
ただの過呼吸だったから
気にしないでいいのに…」

《でも星莉は苦しかっただろ?》

お兄ちゃんは優しく頭を
撫でてくれた
それだけで充分に幸せだった

《少しの間、こっちに
泊まることなったから
明日からも見舞い行くからな
……で、さっき泣いてたのって
病気の事だけじゃないよな?》

お兄ちゃんはエスパーだ。
いつも分かってくれている

「…私にはもう居場所が
無いんだよ…」

ポツリと呟くとお兄ちゃんは
辛そうに抱きしめてくれた
その間も私は泣き続けた

声が枯れてしまうくらいに

Lime・2019-03-28
この空の片隅で
唯一の温かい場所

【この空の片隅で】 14話

少し昔の夢を見ていた

.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*

『星莉、学校辞めるの…?』

「ごめん、聖星、、、
もう、行くのが辛い…」

『あんなやつらに
負けちゃダメだよ!
頑張ろうよ!星莉!!』

「…嫌なの!!
病気だけでも充分苦しいのに!」

『星莉…』

私は病気を理由にして
学校へ行くのを辞めた

それなのに、聖星は毎日
病室に来てくれた
だから安心してたんだ
私たちは大丈夫だって、
ずっと一緒だって

これからも聖星は私に
笑いかけてくれるって…

.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*

目を覚めると私は泣いていた
もう、聖星と一緒に
笑えないのかな
凄い後悔が押し寄せた

「み、ほ……お願い…
戻ってきてよ…」

涙は吹いても拭いても
溢れ出してきた

カタン

病気のドアが開いた
すると、聞きなれた声が
耳に入ってきた

《なーに、泣いてんだよ》

ぱっと前を向くと
病室のドアの所に誰か立っていた
私はその人を2度見した

「…え!!」

新しい風が吹いた

Lime・2019-03-27
この空の片隅で
濁った過去

【この空の片隅で】 13話

ご、め、ん、な、さ、い
聖星にメールを送ったものの
やはり返事は返ってこなかった
…私って迷惑しか、
かけれないんだなと悲しくなった
ゆっくり目をつぶると
昔の記憶が蘇(よみがえ)った

.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*

「…聖星ちゃん、いつもごめんね
車椅子、押すのしんどいよね」

『何言ってんの!星莉!
私がやりたくてやってんの!』

2人でいつものように
笑いあってると純恋が現れた

〈うわぁ、聖星まだこいつと
いるの?こんなロボットみたいな
不気味なやつとさぁwww〉

何も言えず俯(うつむ)くと、

『あなたに何が分かるの?
星莉は私の大切な
友達だから!!』

と、言ってくれた
私はとても嬉しかった

そう、私には聖星がいた
いたのに、学校という所が
耐えきれなくて

逃げてしまったんだ

Lime・2019-03-26
この空の片隅で
私にはあなたしかいない

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

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【この空の片隅で】 1話

私は体が動かなくなる病気らしい

今は歩けはしないけど
喋れるし手も少しは動かせれる
でもいつか1人では何もできなく
なってしまうと思うと少し怖い

「誰か来ないかな…」

親は忙しく
病院には夜しか来れない
お見舞いに来てくれていた
クラスメイトも今では誰も
来なくなってしまった
だいたい私は病室で1人で
過ごしている

「独り言も多くなったな…」

私はただひたすらに
窓から見える空を眺めていた

Lime・2019-02-04
この空の片隅で

【この空の片隅で】 8話

コンコン!乱暴なノックが響いた
…聖星?でもさっき出ていった
ばかりだし…おかしい

「え、聖星早くな…」

そう言いかけたとたんドアが
勢いよく開いた

〔あっれー?
普通に元気そうじゃん〕

入ってきた者は私を見るなり
口の端をつり上げ、
ニヤニヤしていた

「な、んで…」

一瞬吐き気が襲った
私の目の前にいる人は
かつて私をイジメていた
"純愛”(すみれ)だった。

〔あんたのことだから泣いて
絶望してんのかと思ってたわ〕

純愛はくすくすと笑いながら
こちらを見ていた
それと同時に
私は純愛の言葉に疑問を感じた

「なんで絶望してるって
思ったの…?」

私は病気のことを聖星以外に
詳しく話したことがない
妙に胸騒ぎがした

〔はぁ?それは…〕

私は言葉を失った

"聖星が言ってたから”

Lime・2019-02-24
この空の片隅で
私の知らない世界。

【この空の片隅で】 10話

"あんたは生きていることに
絶望している”

そんな…ハズはない…
聖星に言ったはずだ。
死にたいなんて思ってないって
あれは本音だった…

〔まぁ、せいぜい頑張ってねー〕

キャハハと笑いながら純愛は
出ていってしまった。

「私は、、絶望なんかしてない
私は…
もう昔みたいに弱くない…」

ぎゅっと唇を噛み締めた
…ていうか、、聖星、
なんで病気のこと言ったの?
約束したのに…

『星莉!おまたせー!
ケーキ買ってき…』

パン!!!

タイミング悪く聖星が
帰ってきてしまった。

私は無意識に、、、

抱きつこうとしてきた聖星の
手を叩いてしまった。

Lime・2019-03-13
この空の片隅で
色々混ざった苦い味

【この空の片隅で】 11話

パン!!
私はとっさに聖星を
叩いてしまった。

『……え?』

私は我に返り、
「聖星!!ごめん!!」

そう言ったけれど聖星は
困惑の目をしていた

「ほんとにごめん、
こんなことするつもりは
無かったのにっ」

必死に聖星手をさすろうと
するけど腕に力が入らなかった
…さっきは叩けたのに…

『ごめん、星莉…
私…何かした…?』

してない、聖星は
何もしてないと
言いたかったが…言えなかった

「み、聖星が…純愛に
病気のこと言ったって…
それで、つい…ごめんなさい」

聖星はザッと顔を青ざめた
『な、なんでそのこと…』

聖星は持っていたケーキの
入った袋を床に落した

『…だって…
許せなかったもの…!!!』

聖星はそう叫び、病室から
飛び出してしまった。

「待って!!!」


私はかけがえのない存在を
失ってしまった

Lime・2019-03-18
この空の片隅で
光る一番星

【この空の片隅で】 6話

うぅっ…えぐっ…っ…
聖星の鳴き声が木霊(こだま)して
私の耳に嫌にこびりついた

「聖星、、泣かないで」

ビクッと聖星はこちらを向いた
私だって悲しい、苦しい…
けど、そんなの
とっくに慣れてしまった

「聖星、大丈夫だよ…
私、死にたいって思ってないよ」

聖星は優しく笑った
いや、笑おうとしてくれた
私を安心させるために

『私には星莉の痛みは分からない
けど、諦めてほしくないの
今という人生を』

聖星はそっと呟いた

そして私の手を握った
私もその手を優しく握り返した

Lime・2019-02-21
この空の片隅で
教えてほしい、

【この空の片隅で】 9話

「…聖星が、私が病気だってこと
言ってたの…?」

純愛はニヤリと笑い、そうよ
と答えた

…嘘だ…そんなハズない
病気のことは誰にも言わないって
聖星と約束したじゃん…

〔可哀想だねぇ、あんた
運動も絵描くのも…
大好きだったもんねぇ!〕

「うるさい!!…
あんたに何が分かるの…」

必死で睨むと純愛は表情を消した

〔そうね、私には分からないわ…
でもさあんた…、変わったね…〕

え?と言うと

〔だっていじめられてた頃、
あなた必死で戦ってたじゃん?
でも今は…〕

〔生きることに絶望を感じてる〕

さっきだって
否定しなかったじゃない
と、純愛は笑った

私は大事な何かを忘れて
それを…今更気づいた

Lime・2019-03-01
この空の片隅で
分かってくれない

【この空の片隅で】 7話

聖星はひとしきり泣いたあと
またいつものように
最近の出来事を話してくれた

『…それが凄く面白くてさ、、
あ!!』

聖星は何か思い出したかのように
勢いよく立ち上がった

『最近、ここの近くに新しい
ケーキ屋さんができたの!!』

そのケーキがとても美味しいと
聖星は語った

「へぇここら辺、田舎だから
珍しいね」

『だよねー!…てことで、
星莉にも食べさしせたいし
今から買ってくる!!』

ありがとう、と言うと聖星は
急いで病室から出ていった

聖星が出てくと私は笑顔を消した
さっきの会話を思い出した
"死にたいなんて思ってないよ”
聖星に初めてついた
曖昧な嘘だった

だから、聖星が…私に生きてと
言うのなら 私は生きたいと思う

Lime・2019-02-22
この空の片隅で
ほんとは苦しいと思う

【この空の片隅で】 2話

病室のドアが開いた
『こんにちわー!』
元気よく入ってきたのは

私の幼なじみで
親友の聖星(ミホ)だ

「今日、学校どうだった?」

『んー?
今日はさぁ、先生がー』

聖星はほぼ毎日、
病室に来てくれる
この時間だけが私のすべてだ
だけど、私のせいで聖星の
普通の生活を奪っていると思うと
少し申し訳ない

「もうすぐ、冬だね…」
外を見て、そう呟いた

『そうだね…
もうすぐ高校3年生かぁ』

そうか、もうすぐ3年生なのか
いつか卒業 してしまうんだな

『私は…何があっても
星莉(せり)の味方だよ』

ありがとう聖星
そして、ごめん

Lime・2019-02-05
この空の片隅で
変わらぬ日々

【この空の片隅で】 12話

"行かないで!!”
そう叫ぼうとした瞬間
胸が痛くなって、

「はぁ、はぁはぁ…」

息が苦しくなって
震えがとまらなくなった
たまたま通りかかった
看護師さんが駆けつけた
それに安心して私は
静かにまぶたを閉じた

気がつくと辺りは夜に
なっていた。
ベットの周りにはお医者さんや
看護師さんそれに母親がいた
…急いで仕事から帰ってきた
のかな…。申し訳なかった

〈大丈夫かい?さっきのは
過呼吸だよ〉
と、お医者さんは説明してくれた
きっと、聖星のことで
混乱したのだろうと
私は自分で解釈した
ぼーっと自分の手を
見つめていると
お母さんが怪訝そうな顔をして

〈大丈夫なら心配させないで
ちょうだい…〉

と、ため息をつきながら言った

悲しさなんて1ミリも
感じなかった。
ただ、
「…ごめんなさい…」

としか言えなかった

Lime・2019-03-21
この空の片隅で
涙は風となった

【この空の片隅で】 3話

聖星にさよならを言い、
また独りになった

独りになるとつい
寂しくなってしまうから
絵でも描こうと思った
絵は辛いことを忘れさせて
くれる 私の唯一の趣味だ

スケッチブックを取ろうと
机の上に手を"伸ばそうとした”

「あ、れ…?」

動かそうとした手は
机にとどくこともなく
だらりとベットの上に落ちた

「う、嘘…まさか手まで
動かなくなってしまったの!?」

最近、手に力が入らない
ことがあり、
おかしいと思っていた

信じたくなかった
こんな事実に

静かに絶望がやってきた

Lime・2019-02-08
この空の片隅で
絶望はやってきた

【この空の片隅で】 5話

コンコン。
病室のドアがなった
はい、と返事をすると

『星莉…大丈夫…?』

入ってきたのは聖星だった。
昨日、私が
面会を断わっていたから
心配したのだろう

「聖星…ごめんね。私、怖くて…」

聖星は悲しそうに眉を下げた

『さっき、看護師さんに聞いた…
腕…動かなく
なっちゃったんだよね…』

コクりと頷くと聖星は
悔しそうに俯いた
私は胸がチクリとして
申し訳ないと感じた

『星莉はさ…
今死にたいって思う?』

視線を上げると聖星と目があった
その瞳は少し潤んでいた

『星莉の苦しみを
私にも分けて欲しいよ…
悲しみも、嬉しさも…』

聖星は声をあげて泣いた
泣き声だけが
病室に木霊(こだま)していた

Lime・2019-02-16
この空の片隅で
ココロにノックする

君のいない明日を

どう生きろというのですか


君のいた昨日を

どう忘れろというのですか

麗薇・8時間前
この空の片隅で
飛べない鳥は闇の中で
生きる意味は何処に
宙を舞った君と地に縛られた僕
拝啓、僕の心臓さん
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大切な人
いかないで
独りにしないで
独りぼっち
君のいない明日なんて
思い出が僕を縛るから
忘れられない人
辛い
会いたい
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