千華・2023-06-05
ストロベリームーン
真夜中の物語
こひうた
甘い夜の記憶は
薄紅色の月だけが知っている
何気ない日常の
ふとした瞬間
あなたへの思いが
溢れる午後
あなたの傍で咲いていたいの
たとえあなたが気づかなくても
どれほど手を伸ばせば
あなたに届くの
どれほど願えば
この想いがかなうの
希望はいともたやすく
絶望に変わる
たくさんの人に届かなくてもいい
たったひとりの人に
あなたに伝えたい言葉があるの
聞いてくれますか
ただ堕ちてゆく
あなたの愛で
私を包み込んで
いくら毛布を重ねても
寒いのよ
だって
あなたが隣にいないから
繋いだ手
嬉しくて
いとしくて
幸せすぎて
怖くなる
あなたによく似た人はいる
あなたより素敵な人もいる
だけど
誰もあなたにはなれないから
あなたと過ごした時間が
私にとっての永遠なの
時を重ね
愛を重ね
優しさを重ね
命を重ねて
いつか来る終焉まで
貴方と生きたい
貴方の中に
まだ私はいますか?
あなたと私
背中合わせでも
心が繋がっていれば
あったかいよ
花びらをむしるのはやめて
大事に大事にそっと包んで
誰にも見えないように
ずっと隠してきたのに
今さらそれを知りたいと言うの?
君影草
その名前
その姿
可憐な花に
想い重ねて
涙あふれて
言葉が追いつかないの
気持ちを伝える術(すべ)が
見つからなくて