過去に、辛いことがあった。
中学3年生の12月、
親から唯一の長所だと思っていた事を
否定された。
それから、ずっと暗い気持ちが続いて、
勉強なんかする気にもなれなくて、
その事をまた親に叱られて、
学校だけしか親から離れられる場所がなくて。
でも、最終的には、
学校生活にも支障が出始めた。
体が本能的に嫌なことを遮断しようとした
のか、
苦手な科目の授業中には、何度も何度も、
眠気ではないのに記憶が途切れるように
なった。
何も悲しいことなんてないはずなのに、
授業中涙が出てきそうになった。
笑うことが少なくなった。
明日が来なければいいと願うようになった。
生き地獄だと思いながら中学3年の時間を
過ごした。
やっとのことで受験が終わり、
第一の志望校に合格したことが親に分かれば、
父は「これで落ちてくれれば面白かったのに」
と呟き、
母は「親の願う学校には行ってくれなかった」
と言った。
とうとう私は頭が追いつけなくなり、
自分を傷つけ、気を紛らわして、卒業までの
日々を過ごした。
そして私は、
左腕に数本の赤い線を残したまま、
中学校を卒業した。
あの頃の私には、どこにも居場所がなかった。
家には、安心する場所がなかった。
自分のことをただただ否定する親がいたから。
自分の部屋さえも勝手に開けられて、入られてしまうから。
学校には、楽しむ場所がなかった。
学校には "勉強をしなくてはいけない" という
雰囲気が流れていたから。
学校でも親の言葉が頭を巡ってしまうから。
授業中、ただでさえ集中できないのに、
それに加えて記憶が途切れてしまうから。
自分の出来の悪さを突きつけられている気が
してしまうから。
今
好きなことに集中出来るような時間が出来た。
親の言葉が蘇るのは変わらないが、
ほかのことで紛らわそうとする思考回路が
できるようになった。
授業中は眠気は来るものの、
記憶は飛ばなくなった。
勉強はしなくてはいけないが、
そこまで必死ではよくなった。
今、改めて振り返って、こう思う。
「私は、なんであの頃あんなに苦しい思いをしなければいけなかったのだろう」 と。
受験期、苦しいのはみんな同じだ。
かかるプレッシャーもほぼ均一だ。
だとしたら、私は多分、
余分なプレッシャーをかけられていたと思う。
あの頃の自分に言いたい。
「今は一度この場から離れよう?
大丈夫。受験なんてどうにでもなるから。
逃げよう。一緒に逃げよう」 と。
でも、こうも思う。
"あの頃の私がいるから、今の私は苦しみの
どん底を知ることが出来た" と。
成長できたとは思う。
でも、
親に感謝はしない。
感謝なんてできない。
お父さん、お母さん。
貴方たちは私の復讐の的だ。