#ベルサイユのばら

草むらに 名もしれず
咲いている 花ならば
ただ風を 受けながら
そよいでいれば いいけれど
私はバラのさだめに生まれた
情熱を燃やして生きろと生まれた
バラはバラは 気高く咲いて
バラはバラは 美しく散る

白き薔薇ひとつ
清らかに咲く
静かに白く慎ましく
香り咲く
誰が姿の面影か
密かに堪える白き薔薇
清らな人の姿にも似て
白き香りの薔薇ひとつ

振り向けば心の荒野に
優しく微笑む
愛の面影

紅き薔薇ひとつ
誇らかに咲く
華やかに香しく 香り咲く
誰が姿の面影か
燃ゆる思いの
紅き薔薇

私を呼ぶ瞳がある
私を呼ぶ声がある
それは岩間を抜く
清水のように
涼やかに激しく私を誘い
諭し続ける
愛に帰れ愛に帰れ
愛に帰れと

面影は今も熱くこの胸に刻まれ
面影を慕い続け
あてどなくさまよう
その人と出会った瞬間から
世界は姿を変えた

C’est la vie Adieu
忘れ難き人
忘れ難き日々
さよならだけが人生と
思い知る時人は愛を
抱き締めるのか
C’est la vie Adieu
私の中に
貴女は生き続ける

夕風に細いうなじを
見せながら
ひとり静かに歩む人
沈む夕陽にしのび泣く
忘れえぬ人と恋慕う
白い香りの芳しく
オスカル　オスカル…
君は心の白ばらか

愛が苦しみなら
いつまでも苦しもう
それが君の心に
いつか届くまで
苦しめば苦しむほど
愛は深まる
この胸を傷つけて
愛は深まる

愛が苦しみなら いくらでも苦しもう
それが君の心に いつか届くまで
君は光 僕は影
離れられない 二人のきずな
苦しめば苦しむほど 愛は深まる
この胸を傷つけて 愛は 愛は深まる

(愛しても 愛と呼べない
僕の目は もう君を見ることが
できなくなる…オスカル)

君が死ぬ時には この僕も死ぬ時だ
永遠の愛を捧げる 君にいつの日も
思いおこせ 剣を置いて
君を抱くのは 一人の男
哀しめば哀しむほど 愛は深まる
うすれゆく星を見て 愛は 愛は深まる

君は命 僕の命
誰が切ろうと 切れないきずな
苦しめば苦しむほど 愛は 深まる
この胸を傷つけて 愛は 愛は深まる

（オスカル!)

ああ 愛あればこそ
生きる喜び
ああ 愛あればこそ
世界はひとつ
愛故に人は美し

朝風に 揺れる後れ毛
見せながら
凛々しい姿 遠ざかる
何故か愁いの影秘めて

オスカルのように強く
ばあやのように優しく
ロザリーのように強い意志を持ち
アンドレのように愛するものを守れるように




そんな人に私はなりたい