#強い君

君の言葉を聞いたとたん

君の声を聞いたとたん

君が今すぐに消えてしまいそうで

君の声がもう2度と聞けないような気がして

ふいに抱き締めたくなったんだ

僕から去ってゆく君は泣きもせず

花咲く春に僕の手をふりほどいて

さよならの時さえも振り返らない

あのとき､俺が助ければよかった
周りが怖くて､話に乗って､一緒になった
そのせいで､あの子は転校した
俺が助けていれば転校しなかったはずなのに

｢ねえ､あいつのことどう思う？｣
聞かれた

そのとき､俺は一軍だった
この学年になってしばらくは､
トップの女王と1番仲のいい。
でも､それはみんなから見た俺
ほんとはトップの女王のことが
大大大大大嫌いだった
話せば愚痴か悪口ばっかり
いばっていて､性格が悪くて､嫌いだった｡

ヲタクもいない腐女子も腐男子も居ない
一軍のみんなと一緒に帰って、
趣味がひとつも合わなくて
つまらなかったのに､一軍だから
このままがいい､底辺に落ちるのは嫌だ
だから｢結構好きだなー｣本音を隠して
｢あんま好きじゃなーいw｣って言った
嘘だ｡ほんとは好きなのに仲良しなのに
いつも一緒にいるのに､一緒に居て楽しいのに

一軍に残りたいから嘘ついて
一緒になって後ろから中指を指したり
悪口や陰口を言ったり、避けたり､
一緒に居ないようにしたり
俺はいじめられたくなくて
一軍でいたくて周りが怖くて
結局自分のことしか考えてなくて

人に流された､怖かった
そんなの言い訳にならない
いじめたには変わりないんだから
逃げることはできない
今すぐ謝りたい､会いたい

今考えれば､一軍になって
いいことなんか無い
俺の学校の一軍は､クズしかいなかった
他人を落として上に上がる奴ばっかり
そんな性格の悪い奴になんてならない
そう決めたのに､自分だけのために
他人を落として生きていこうとする
バカになっちゃって

――――――――――――

結局俺よりスペックの高い人が出てきて
どんどん俺は落ちた
ついに底辺になってあの子の位置を代わった
こんなに辛い思いしてたんだ
いじめられるのは辛い｡それは分かってた
でも､自分なら我慢できるだろ｡そう思ってた
あの子の気持ちが分かって
｢俺､何してんだろ｣｢俺なんか4ねばいいのに｣
あとから後悔しても遅いのに

ごめん､ほんとにごめん､ごめんなさい
自己中な事をして､君を傷つけて
加害者なのに被害者ぶって
ほんとにごめんなさい
弱くてごめんなさい

ごめんなさい

ごめんなさい

1人、

強く

生きてる君が

眩しくて＿

過去の思い出ばかりに

縋っている私なんかじゃ

未来へと進む君の隣には

一生掛けても立てないね

『かわいそう』
そう思うことに嘘はない
でも
もし仮に身代わりになれるとして
代われる勇気がない事が
ほんとに悔しい。