ハルユー・2022-11-21
彩時季
あなたがくれた
ありがとう…が
明日への道に光を射す
貴方のくれた
言葉の世界は
寄せては返す波のよう
優しく強く
足元を攫うように
わたしを深く広い
刻の彩りの世界へ
誘って行くんだ
いっそ
この黄昏に攫われて
深く沈んで行けたなら…
音も無い 光も無い
閑かの國
なのに…聴こえてくるのは
ワタシを呼ぶ聲
黄昏は空の鏡に
あなたを映す
雪が降ってきたよ
もうすぐ街は
白に染まる
六花の舞う夜空の下では
恋の詩さえ白く煌めく
ホラ 雪が降ってきたよ
風の香りが
光の彩が
キミに少しだけときめいて
ワタシの世界が動き出した
春…
泣き言も恨み言も
白い世界に眠らせて
静かに宇宙の聲を訊く
そんな時間をあたためながら
弱い心を 哀しい記憶を
癒しておこう
鮮やかに生まれ変わる季節まで
雨が雪に変わった…
せめてもの優しさ
少しだけ
暖かく感じる銀色の風の中
少し早い鈴の音に
見上げた空に青い星
寒くなんてないもん…
ひとり呟く私に
イルミネーションの瞬き
あなたとの思い出だけ
時が流れるほどに
美化されてゆく…
ラブストーリーにときめいて
この手のひらに
落ちては消える
雪の華
キミと歩く
青い光りの中で
私の好きが煌めいている
望んでも望んでも
得られない
安らぎを
遠く虹を見るように
憧れだけで
追い求める
疲れてしまったココロに
涙の雨
なのに…
春の陽射しが煌めくのは
なぜ?
小春日和の空を映し
水面を彩る森の賑わい
幼な子の手のように
パッと開いて陽を受ける
無邪気な木の葉に何故か
ナミダが…
時季の彩り
澄み渡る空
真白き大地
新しき歳の始まりに
福を呼ぶ朱赤(あか)
おやすみ
ナミダ…
おやすみ
ワタシの哀しい心
散り落ちた彩りの記憶に抱かれ
寂しさを温めながら
目を閉じて春を待とう
もうすぐ白い花が舞う
もうすぐ無垢が覆い尽くす
優しくララバイを奏でながら
色はいろいろ
キミだけの色を
求めて今日も歩く
キャンバスに重ねてのせて
深く鮮やかに
心の聲を描く
悲しみを
自分の彩に塗り替えて
強がりを抱きしめて歩く
そんな時間も
いつかは
キミのいる場所へと導いてくれる
苦しみも歓びも
それぞれ色が違うように…