#時の彼方の忘れ物

温もりが欲しくて

夜を抱きしめる

静寂の中に見い出した

君の幻影とともに

億千の星が集う銀河

億千の銀河が集う宇宙

命の数だけ愛が生まれる

元気でやっていますか

君の幸せを祈っています

未来の僕から

親愛なる過去の僕へ

気まぐれな秋の空と心模様

青く澄みきった

愁いなき明日を待ちわびる

お元気ですか

僕の心を映したこの青い花を

未来のあなたに贈ります

書きかけの日記

なにを綴ろうとしていたのか

今となっては知る由もない

僕にできることは

走馬灯のように巡る想い出を

ただ辿るだけ

無限の大空を思うがままに翔ぶ

自由を手に入れた僕には

もうなにも怖いものはない

封じこめた記憶は

たとえ時がたっても

消えることはない

ただ朽ちていくだけ

歌うことを忘れてしまったのは

何時のことだろう

今の僕には紺碧の空と海が

あまりに眩し過ぎて

落日の空と真紅のバラ

奇跡の競演は

忘れかけていた情熱に

火を点ける

机の上に丁寧に広げられた便箋

そこにはありがとうの五文字に

清楚な白い花が添えられていた

錯綜する時と空間

きらびやかな大都会も

あでやかに咲き誇る花も

刹那の賜だからこそ美しい

声なき鳥が音もなく羽ばたく

うつろな空に溶けこむように

黒き点はみるみる小さくなり

やがて跡形もなく消えさった

他の曲は忘れた

いま僕が弾けるのは

君へのバラードだけさ

僕がここに在るかぎり

けっして忘れはしない

あの日の美しかった輝きを

君と過ごすこの時を