#殺処分

もう動かなくなった犬の横で



痩せ細った犬は吠え続けた



仲間の死を理解したくなくて



まだ生きていると信じたくて



これは数時間前のこと



一週間ほど何も食べていなかった二匹



パルとマルは



食料を求めて町を彷徨った



もちろんそこに野良犬の居場所は無くて



誰もが邪魔者のように扱った



もう諦めかけていたその時



一人の男がおにぎりを落とした



パルは”今だ”と思い走り出した



マルは足を怪我していて走れない



パルを引き止める気力もない



パルがおにぎりを咥えた



マルに満面の笑みを向けてから



マルの方に戻ってこようとした



その時だ



『ふざけるなクソ犬がぁぁ！！』



おにぎりを取られた男が



パルに向かって思い切り蹴りを入れた



パルは悲鳴を上げた



そしてその場に倒れ込んだ



マルはパルの元へ行こうとした



でも折れている足は上手く動かない



男が何回も何十回も蹴るうちに



パルは、動かなくなった



周りにいた人は何も言わなかった



ただ当たり前のように過ごしているだけ



マルはやっとの思いでパルに駆け寄った



パルの体から血が出ている



パルの息が荒い



マルは残った体力で



パルに近づく人に吠え続けた



でもマルにも限界が来た



吠え続ける気力が無くなってきた



パルが咥えていたおにぎりを食べた



久しぶりのご飯はとても美味しくて



とても切なかった



涙の味がした



パルの冷たくなった体に顎を乗せると



パルの匂いがした



ほんの僅かに残った温もり



最後の最後まで感じていたかった



涙でパルの体が濡れた



何度か鳴いてみた



でも、反応は無かった



周りの人間は端末をこちらに向けている



面白がるような目と共に



やがて、保健所の人が来た



端末を向ける人達を退かして



もう動かなくなったパルとマルを抱えた



”ったく､､､仕事増やすなよな”



最後の最後まで邪魔者だった



どんなに小さくても



ちゃんとした”命”なのに



___後書き___



野良犬は犬じゃありませんか？



野良犬は命がありませんか？



野良犬は､､､愛が貰えませんか？



野良犬ってだけなのに



普通の犬と変わらないのに



どんな形でも、命は命です



例えそれが小さかろうが大きかろうが



命であることに変わりはありません



日本では毎年、約8、3万頭の犬猫達が



人間達の身勝手な理由で



殺処分されています



”飼えなくなったから”



”繁殖したから”



”衰えたから”



などと、理由は様々です



そんな世界に



殺処分ゼロの日は来るのでしょうか



その日を迎えるためには



人間から変わらなくてはいけません



ペットを飼っている



もしくは



飼おうとしている方へ



”飼わないことも、愛情です”



どんなに老いても



どんな事があっても



その子のこと



愛し抜くことが出来ますか？

殺処分がなくなりますように。

私が飼い始めた動物霊のペットが

保健所で殺処分された子猫の動物霊

だったことが分かった。


動物の言葉が分かる霊に

通訳してもらったらこの子猫達は


｢2、3日間餌も水もくれなかった。｣


｢母猫の死体を投げ捨てているのを

見た途端、怖くて動けなかった。｣


｢何度鳴いても爪に血が出るほど

引っかいても何をやっても

助けてくれなくて人を恨んだ。｣


…ということを教えてもらった。

それを聞いたとたん

もらい泣きしちゃった(*ﾉД`*)･ﾟ･。



殺処分やめてくれないかな…

友達の家で犬が7匹も産まれてしまった
飼えないから殺処分するんだって…

かわいそうだから飼ってあげたいけど
誰も飼ってくれる人がいなくて…

殺されるのだけはさけたい！
せっかく産まれた大切な命なんだもの

早く飼い主が見つかりますように
さもなければ
命のタイムリミットはこくこくと
せまっているから

小説

【熱る部屋】＿＿













気がつくと知らない場所で力尽きて寝ていようだ。










起き上がろうとしても













立てない。









手や足には傷があり





目は片方見えなかった。









「なんで僕がこんな目に…」












でも思い出せなかった。










それほど長い間気を失っていた。









体力が回復し少し移動して

安全な場所に身を潜めていた。









すると知らない男が僕を上からみおろしている。













『殴られる』








『蹴られる』









そう思った。









そして思い出した。












僕は虐待を受けていた。








反抗するともっとやられたから

この男にも威嚇などできなかった。












そして男は僕の首元をそっと見てから

僕の名前を呼んだ。










「りつって言うのか。大丈夫何もしないよ。」









男はそう言いながら近ずいて
僕の首を思いっきりつかんだ。









その時 初めて男に吠えた。




1度だけ。







そして狭いゲージに入れられた。



















連れてこられた場所には













汚れた奴や

怪我した奴が



いっぱいいた。





みんな恐怖で震えている。

















僕にはその理由が分からなかった。





























でもしばらくは人間がご飯も水もくれた。









僕にご飯をくれるのはいつもこいつだ。















そいつはいつも

「大丈夫、大丈夫」

と言って頭を撫でてきた。


































すると1匹の〝汚れたやつ〟が

誰かにもらわれて行った。


















何故か羨ましくなかった。












だってここなら






殴られない







蹴られない








叩かれない














いつも大丈夫しか言わないあいつが

今日は

















「ありがとう。ごめんな。」





泣きながらそう言った。















何を言っているのかわからないまま











狭くて黒くて灰だらけの部屋に



沢山の汚れた奴らと入れられた。




















男は泣いていた。






















扉は閉められ、仲間はみんな
諦めたような、悲しいような、
そんな顔をしていた。


















理由はすぐわかった。























「熱いよ、苦しいよ。」


















もう立てなかった。














そして僕は〝ありがとう〟の意味を込め


最後の力を振り絞って 吠えた。



「ありがとうこんな僕を…」






















前のは威嚇

今のは感謝






















僕は男にその2回しか吠えなかった。














『分かってくれたかな』




『聞こえたかな』





















「さようなら」

『命の重さは同じ』なんでしょう？

だったらどうして、動物の殺処分が許されるんですか

ここに入るの？

お友達が一杯なとこ？

皆

どうしてお話ししないの？

ここは

楽しいんだよ？



ー　10分後　ー

おじさん

苦しいよ

助けて！

どうして

泣いてるの？

出して！

今日も動物達の悲痛な叫び声が聞こえる

人間はどうしてこうも身勝手なのだろう

類が違うだけで命を捨てるのは犯罪も同然だ

人間の満足のためにだけ

動物達は命を落としている

毛皮を取って用済みになったら

真っ赤な血だらけな動物達は

山ずみになり捨てられる

なぜ人間はこう残酷なのだろう

人間と動物は何が違うのだろうか

人間だって元は動物だ

あぁ、今日も動物達の悲痛な叫び声が聞こえる..

動物達にとって1番恐ろしいのは人間だ

なんで僕が
死なないといけないの？

なんで
犬達は
死なないといけないの？

捨てられたら悲しみは
　　　　どこに捨てたらいいですか？

動物にも

命がある

なのに

人間は

動物をモノとして扱って

毎年何万匹という動物が

殺処分されてゆく

最低だ

どうしてこんな事をするの？

命って

こんなに軽いものなの？

違うよね？

動物はモノじゃない

1つの命だ

なぜ人は動物を捨てるの…
自分が一生をかけて育てるって決めたのに。
大きくなったら捨ててもいいの？
可愛くなくなったら捨ててもいいの？
そんな事があるはずない。

自分が飼うって決めたからには
一生をかけて育ててほしい
可愛がってほしい
動物が命を落とす時この飼い主でよかったって…

それが出来ない人に動物を飼う資格はないと思う

人は誰でも
『人権』を持っているのなら
犬は皆
『犬権』を持っていて、
犬が『犬権』
を持っていても
必要なかったら
殺処分されるのならば
人も『人権』
を持っていても
必要と誰にも
思われなかったら
殺処分されるはずでしょう。

最後の日まできっと悲しいままだったね
ごめんねもっと生きたかったよね
ごめんね助けられなくて
ごめんね楽しい未来が待ってたのにしあわせになりたかったよね
本当にごめんね

サラブレッドの
『フロリダパンサー』
レース中に大怪我をした
もう走れないから
殺処分されてしまう所だった
他の馬のように

パンサーの目がまだ生きたいと
輝いている
馬主の林さんは諦めなかった

パンサーも諦めなかった
痛くて苦しい
でも
生きる為に頑張った

そして多くの人が力を合わせて
パンサーを救った

今は回復して
安全な放牧地で
嬉しそうに走っている姿
を見る事ができる

人間と動物の関係は
いつだって考えさせられる

せめて
どうか1頭でも多く
救われて欲しい
そして
幸せに暮らして欲しいと思う