天沢・2021-11-07
片隅の物語
"彼"は上手くしゃべれない
人前では緊張しちゃって
いつもみんなの笑い者
それでも"彼"は気にしなかった
夢を持っていたから
馬鹿にされても
後ろ指を指されても
人生をより良く生きようと
努力した
どうだい?
" 君 " はいつもこう応える
" 最高だよ "
明日もきっと" 君 " のものさ
雨が想像(つくる)
霧(幻想)の世界
浮かび上がる
無数の " 光 "
どれも霞(かす)んで
夜露と化し
「もし」
違った
世界線(パラレルワールド)
があったとしても
今の
" 物語 "
をどこか求めて
紅葉が
" 目 " に
" 胸 " に
降り注ぐ
見上げた先の
青空が
新たな道(未知)を
教えてくれた
「家では感情を出さないで、大人として」
そんなことを言われたのは
今朝だった
昨日は怒りで今日は哀しみ
言葉にならない叫びが
首を締め付ける
僕に " 大人 " は無理そうだ
悲しいかな
心が砕けても
身体と頭は動く
感情をなくした物体が
" 自分 " を探し続けている
「家では感情を出さないで、大人として」
そんなことを言われたのは
ショックだった
これまで信じて過ごした日々は
僕が望んだ夢だったか
誰かに教えてほしい
僕に " 大人 " は無理そうだ
悲しいかな
心が砕けても
身体と頭は動く
感情をなくした物体が
" 自分 " を探し続けている
椿の絨毯(じゅうたん)
に腰掛け
辺りを見渡す
" 翠(みどり) " はかすかに揺れ
" 黄 " は緩やかに
" 木 " は静かに
落ちる
雲間から日が差し
優しい時が
流れていた
登り
下り
橋を渡り
小路を通って
雨宿りをしながら
石畳を歩きながら
" 世界 " を
救おう
過去と
未来を
" 圧縮 " したら
" 今 " は
耀(かがや)く?
秋を
悲しい
寂しい
儚(はかな)い
と思うのは
きっと
秋の愉(たの)しみを
忘れてしまった
のでしょう
" あれから僕らは
どれだけ歩いてきただろう
通り過ぎたものには
大切なものもあった
君との出逢いが
単調な毎日を変えた
運が良ければ明日も同じ
希望を抱いた
現実は甘くない
雨も嵐の日もある
だけどそんなときは
思い出すんだ
月の光の下で交わした
永遠を
あれから僕らは
どれだけ失ってきただろう
君がいなくてひとり
祈ることもあった
君との出逢いが
僕の人生を変えた
たとえ明日が最期だとしても
希望を抱いた
現実は甘くない
雨も嵐の日もある
だけどそんなときは
思い出すんだ
月の光の下で交わした
永遠を
かつて
天(空)を見上げていた
時代
" あっち "
が動いていると
信じて(決めつけて)
いた
でも
本物は
あなたの
" 内 "
だった
僕は何を求めているのだろう
進む先に望むものはある?
何も見つからず
傷ついて
落胆して
むせび泣くかも
" 信じる " は
" 祈る "
なのかな
" あの " 日
の記憶
呼び起こす
傍らに
" 水の戯れ " と
コーヒーの
苦味(痛み)
静けさに
朝日が照す
夜露は
幻となり
ロッキングチェア
に座り
ローズヒップを添える
森の生活の
" 豊かさ " よ
" 本当 "
のことって?
いつかみた
" 夢 " を
まだ覚えている
信じてる
きっとそういうこと
なんでしょう