はじめる

#第4話

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全49作品・




『現代っ子の神楽くん』第4話です( '-' )!!!



金曜日がやって来ました...



神楽くんのお時間です( '-' )✨




今回、かなり短めになってしまった事を先にお詫びしておきます...💦




理由は色々ありまして...


家の介護事情や、長くするとお話の区切りが悪くなってしまう等、本当に言い訳にしかならない勝手な理由でございます((



申し訳無いです( ;​; )



その代わり、次は頑張って長く書けるよう努力致しますのでお許し下さいませ( . .)"




まだまだ発展途上なこの小説を、少しでも楽しんで下さると嬉しいでございます( '-' )ノ✨




では、長くなりましたが本編をどうぞ__





 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


前回
 ̄ ̄ ̄


神楽が首を傾げていると、神主が優しくこう言った


神主『参道の真ん中はね、〝神様〟が通る道なのさ_』



___________________






〝SFファンタジー小説(仮)〟




作者 : 紅李夜 律花
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



『現代っ子の神楽くん』





第4話


不思議な子
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄







神楽『神、様...』








神主『そう。だから参道の道を通る時は端を歩くのが礼儀なのさ』









神楽はそうなんですねと頷き、神主の話を真剣に聞いていた








神主『えぇと...神楽君、かな?さっきから気にはなっていたんだが、、』








神楽『...?』








神主は少し戸惑った様に問い掛ける









神主『顔の横に垂れ下がったその布作面はどうしたんだい?』









神楽『布作面...』










神楽は確かめるかの様に顔の横に括り付けていた布にそっと触れると








少し驚いて『気付かなかった』と呟いた










だが、変わった点はその布に限った事では無い









神楽はこの地球で見るとかなり浮世離れな風貌をしていたのだ









端麗な顔立ちに透き通った薄茶色の髪







生白い肌に薄らとした綺麗な口をしていて







何処か清潔さのある真っ白な和装を纏い、洗練されたその姿はまさに美少年そのもので








直ぐにでも儚く消えてしまいそうな







不思議な雰囲気を纏っている子だった











神主『その布作面はこの神社の祭り事でも良く使われているんだが、、神楽君は神様の真似事でもしていたのかい?』









神主は、子供のする遊びだったのだろうと思い、








微笑ましそうに神楽へ問い掛ける









神楽は何の事なのか分からずに首を傾げていたが








神主はあまり気にしていないかの様に優しく微笑んだ後








少し悩んだ様子で話を続けた










神主『うーん...そうか、、とにかく神楽くんには親御さんが居ないんだねぇ...』










孤児なのだろうと察した神主は少し考えてから










神主『そうだ神楽くん、私の知り合いに身寄りの無い子供を預かる孤児院を開いている人がいるんだ。個人でやっているらしいんだが、とても優しい人だから安心していいと思うよ』









と、神楽に信頼ある知り合いの孤児院へ行ってみないかと提案を投げ掛けた









神楽『迷惑、、とか、なったりしないですかね...?』










神主『何を言ってるんだ、あの人は好きで孤児院を開いてるのさ。必ず歓迎してくれるよ。それに、子供が大人の心配なんてするものじゃないよ、神楽くん。』










子供らしく無い心配をする神楽に









行きたいか行きたくないかで良いのだと








神主は優しく笑って頭を撫でた











神楽『じ、じゃぁ俺、行ってもいいですか...っ!』










神楽が出した精一杯の頼る声に神主は








あぁ、勿論だ。と頷いた











そうして神楽は神主と共に







美しい桜が舞う春の並木道を、他愛もない話をしながら








その知り合いが開く孤児院へと向かって歩き出したのだ









続く___






【終わりに】



今回のお話で神楽の容姿について少し書けたので



どんな子なのか想像がしやすくなって良かったかなぁと思います



という事で次からは水鈴sideのお話を進めようと思います



今後の神楽の地球ライフに期待ですね



ではでは、また金曜日に~( '-' )ノ))

夜白妖 律双・2021-01-29
旧/現代っ子の神楽くん
第4話
小説
感想頂けたら嬉s((
200人突破❁⃘*.゚

「着いたぞ」

それはものの数秒だった

目を瞑って3秒も

数えなかったかもしれない




「え…ここ…」


目の前には懐かしい景色


「…親孝行すんだろ」

「え…」

「行ってこい」


クレハはそう言うと

私の背をトンッと押した



目頭が熱くなる

仕事で数年帰れずにいた我が家


ずっと、帰ってきたかった



なんて粋なことをしてくれる死神だろう

そう思うと、胸の中が

あたたかくなってくる



「美織?」


買い物袋片手に

声を掛けたのは母だった


「お母さん…」

「どうしたの、突然帰ってくるなんて

何かあった?」


心配そうに母が顔を覗き込む


私が入院中であることは

両親にも言えていない



「…ううん、何も無いよ」

「そう?」

「うん」

「じゃあほら、夕飯作るの手伝って」


母に促され家の中に入ると

父も私が帰ってきたことに

喜んでくれた



三人で囲む食卓は

優しくて懐かしい


「お父さん、お母さん…」

「うん?どうした?」

「……私、全然

親孝行してこれなかったね」


2人は顔を見合わせて笑う

「何言ってんだ」

「そうよ、これからでしょ」


言いようのない寂しさが押し寄せた

"これから"…は、私には無いのだから



私は、お酒は呑まずに

父の晩酌に付き合い


母がいつもやってくれる

洗い片付けを買って出る



少しでも、両親に恩返しをしたくて

少しでも、両親に笑ってほしくて



その時

どこに居たのやら

クレハが私のそばに立ち呟いた


「…時間だ」


嫌だよ


本当はそう叫びたい



奥歯を一度噛み締め

私は両親に向き直る


「ねぇ、私もう行かなきゃ」

「えぇ?泊まっていかないの?」

「あ…明日も、仕事だから」


母は残念そうに肩を落とし

父は「しっかりやれよ」と励ましてくれた



玄関まで見送ってくれる

2人の顔を見れば

寂しさは一層掻き立てられた


「お父さん」

「おぉ」

「お母さん…」

「うん」


ありったけの想いを込める

「ありがとう」


震えそうになる声を

必死で抑えた


「なぁに、お別れみたいなこと言って」

「えへへ、たまには言っておかなきゃ」


これ以上は

我慢が出来ない


「じゃあ、行くね」

そう言って、飛び出すように

私は玄関を出た



玄関の外で待っていたクレハは

私に気付くと

「帰るぞ」とまた腰を引き寄せる



雨上がりの匂いが切なくて

振り払うように目を瞑った




暗い病室に降り立つと

我慢していたものが

込み上げてくる


「今日…は、ありがとう、クレハ」

離れようとするが

なぜだかクレハは

腰を抱いたままだ


「泣かずに耐えた褒美だ

しばらくこのままで居てやる」


思わぬ優しさに

涙は溢れ出る



産んでくれた両親への感謝を

死ぬ間際に

こんなにも感じるなんて…


こんなにも

誰かのぬくもりに

救われるなんて…

Mari・2020-02-14
物語&小説/from:Mari
小説
死神のクレハ
第4話
死神シリーズ
独り言
ポエム
好きなだけなのに


桜)顔怖いよ?なんで?
男の子)それ言っちゃダメ!!
桜)えっ?
男の子)陸人は俺たち雷鳥の総長だからそんなこと言うと殺されるよ!
この人怖すぎだよー
陸人)なんでなりたくねぇの?
桜)私は向いてない!他の子当たった方がいいと思うよ!
そう言ってその場を後にした。

帰り道

コンビニに寄って莉愛(友達)の大好物のアイスを誕生日プレゼントとして買って外に出ると
目の前にいかにもやばそうな人達が立っていた。
男1)お前かわいいじゃねーか、俺たちの姫にならないか?
桜)いやです。
男2)そーか。じゃあ無理矢理にでもなってもらおうか。
そう言ってひとりの男が私の腕を掴んで車に無理矢理乗せようとした。
私はできる限りの抵抗をした。
だけど、後ろからハンカチでを鼻に当てられ、ハンカチに染み込んでいた睡眠薬を吸ってしまった。
目がさめると男達に囲まれていた。
手は縛られていた。
偉そうな男が私の制服のボタンを外して、
私はアッと言う間にキャミソール姿になってしまった。
誰か助けて!!!
心の中で何回も何回も叫んだ。
男が私の胸に触れようとした時

ガンッッ!!!

?)お前らこんなことしてどうなるかわかってる?

〈次回に続く〉

長くなってごめんね!
これからも読んでくれると嬉しいです!

結衣☆♡🌸小説読んでね!・2020-03-21
暴走族の総長が恋をした!?
第4話

これらの作品は
アプリ『NOTE15』で作られました。

他に49作品あります

アプリでもっとみる

「100日間の年月」


幼い頃に両親は離婚していて、私はずっと母と二人で暮らしていた。
はっきり言えば母も父もだらしのない人だった。定職につかずギャンブルばかりと、父に対する母の愚痴をよく耳にした。
そんな母は彼氏と思われる人がコロコロと変わっていた。
父と離婚してから母は、ますます私のことが邪魔になってきたようだった。
離婚する前から子供がいなければいいのにと、私のことを負担に思っていたことは幼いながらに気づいてたし、戸籍上では親子だけど私は一度も母から愛情を感じたことはなかった。
『これを持って沙智おばさんのところに行きなさい』
あの日、唐突に渡されたのはすでに用意されていたリュックとバス代と、細長くて白い封筒に入れられた手紙だけ。私のことを捨てた母がいまどこにいるのか、それは誰も知らない。生きているのかも、わからない。でも正直私は、興味がない。
いつもイライラしていた人という認識しかなくて、母親だと思ったことは一度もなかったから。
「ねえ、花怜。今日三年の先輩に花怜の連絡先知りたいって言われたよ。本当にモテすぎ。これで何人目よ?」
ホームルームが終わった教室はまた一気にうるさくなった。自分から席を立たなくても花怜の周りには人が集まってくる。
「えー、教えてないよ」
花怜はモテる。というか、モテるために自分をかわいく見せる方法をわかってると言ったほうが正しい。家でもつねにスマホを手放さないし、メッセージアプリの通知もひっきりなしに届く。
スマホを目覚まし時計としか思ってない私とは大違い。
「ねえ、水野さんこっち見てるよ」
花怜を取り巻いている女子に見つかってしまい、私はあわてて視線を逸らした。
「花怜と友達になりたいんじゃない?」
「同じ名字だから親近感わいたりして?」
「はは、超勘違い。ってか、花怜と同じ名字とか運がないよね。地味な左藤さんと一緒だったら比較されることもないのに。」


※この話には実話もあります
感想とかくれると嬉しいです(贈り物で)

Ryo🍧おばあちゃんの家へGO・2019-08-03
100日間の年月
小説
本文
第4話
恋愛

土砂降りの雨が

容赦なく地面に打ち付ける


山には雨水が溜まり

ズズ…ズズッと斜面は

岩を巻き込み一気に崩れ落ちた



夜空に響き渡るのは

爆発でも起きたかのような

恐ろしい音





死神の世界に

また、花が散る


枯れた花びらが

ひらひらと悲しく舞った



「さて…行きますか」

夕凪の声を合図に

私たちは人間界へと降り立つ



土砂と岩、崩れたトンネル


下敷きになった車は

既にその原型を留めていない



「…こりゃ酷いね」

そうロクが呟けば

「天界でまた笑えるさ」

漣が眉を下げて答える



私たちは互いに顔を見合わせ

無言で頷くと

四方八方に分かれた




さぁ、空へ舞い上がれ

命の花よ


再び種をこの地に宿すまで…




一人、二人、三人と

私はいつものように

魂を切り離していく



「…最後は」


私の目に映ったのは

制服を着た女の子の魂



「…17歳って、書いてたっけ」


リストの情報を思い出す

途端に、鈴音の顔が

頭に浮かんだ



身体が、動かない


目の前の女の子が

鈴音と重なって見える


それを振り払うように

私は首を振った



「…なんとも、ない」

自分に言い聞かすように

言葉を吐き出す


ジリ…と足を踏み込み

その魂を見つめた



それなのに

手が震えて

腕にも、足にも力が入らない



「涼風っ」

「あ…っ、さ、ざなみ…」

「お前…」


私の様子に気付いた漣は

眉を顰める



その時、ザッと土砂に

降り立つ夕凪の姿が飛び込んだ


「涼風、目を瞑ってろ!」


夕凪の言葉と共に

私の身体は視界ごと漣に覆われる



ザンッと鳴り響く音は

耳の奥まで届くようだった


頬を伝う涙が

降り続く雨に紛れて零れ落ちる



「…涼風」

「……」

「お前、何があったわけ?」

「…まぁまぁ夕凪

涼風自身も戸惑ってんだ」

「だから放っておけと?」



これは、何の涙だろう


自分の任務を

遂行出来なかったことへの

悔しさなのか

それとも

鈴音と背格好が似た子の死に対する

悲しみなのか…



戸惑いは、胸を締め付けた


「ごめん…」

やるせない想いが

そんな言葉に変わる


「…涼風、暫く任務から離れろ」

「っ…」

「夕凪、それは

言い過ぎなんじゃねぇの?」

「そんな震えながら

どうやって魂狩るのさ」

「……」



夕凪の言う通りだ


躊躇いは、邪魔なだけ

私情を挟んでしまえばそれは

任務に支障をきたす


分かっているからこそ

私は何も言い返せなかった

Mari・2020-04-21
物語&小説/from:Mari
小説
涼風に揺られて
第4話
死神シリーズ
独り言
ポエム
あの日に戻りたい
好きな人

那緒「その事件とは...」
海李「交通事故でした。」
那緒「しかもある病を患っていました。」
海李「数日後、彼女の元へ行くため看護師さんに部屋を教えてもらいました。」
那緒「私からすると急にあなたが入ってきてびっくりしました。」
海李「だって事故だなんて言うから慌てて来たからさ。」
那緒「でも嬉しかったです。あなたに打ち明けないといけないことがあったので来てくれてありがとうございます。」


海李「なぁ、あなたって言うのやめてくれない?」
那緒「だって名前知らないですもん。そこまで言うなら教えれますよ下さいよ。」
海李「(小さい声で)...海李」
那緒「なんですか?聞こえません。」
海李「海李だ。」
那緒「下の名前ですか?」
海李「あぁ、そうだ。」
那緒「素敵ですね。私は那緒です。」
海李「那緒?」
那緒「はい!呼び捨てで呼んでもらえると嬉しいです。」
海李「はいはい。」
那緒「では物語に戻りますよ。」

那緒「そして私は海李さんにたくさんお話をしました。病気のこと、家族のこと、学校のこと。何時間も話しました。」
続く

実桜・2020-04-07
君と僕の作り話
第4話

第4話

メ)お前とおなじだから
ドキッ
えっ?今なんて?
メ)あと強いし〇〇中学校
私)あーたしかにー
最初のは違うよね
メ)お前話聞いてた?
私)うん
メ)じゃあなんで気づかないの?
私)?
メ)最初の言葉うそじゃないから
私)えっ?
どういうこと?
メガネの顔が赤くなった
メ)最初言ったこと覚えてる?
私)うん、ジョーダンじゃないの?
私はドキドキしながら聞いた
メ)、、、
メガネはだまってしまった
私)ねぇー答えて
私はメガネの肩を軽く叩いた
メ)どっちだと思う?
私)教えてー
メ)〇〇〇〇

感想待ってるよ!
トークも募集中です!

ゆみ(๑•᎑•๑)🌈 💕🎶・2020-02-20
第4話
ドキドキの質問


目を開けていられない程の

眩しさに包まれた次の瞬間

そこに見えたのは

庭付きの大きな一軒家だった



「君が生まれ育った家だよ」

「え…」



夕凪は口元に人差し指を当て

「しーっ」と口を閉ざすよう促す


すると玄関から女性が出てくるのが

見えた




「お母さんっ、待って!

この家を売ったって、どういうこと!?」


そう言って

女性の後を追って出てきたのは

私だった



「うるさいわね、あんたももう

子どもじゃないんだから

どこでだって生きていけるでしょ」

「だって、お父さん亡くなったばかりで

なんでこんなこと出来るのっ」


母の腕を掴んだ私は

振り払われると同時に

その場に突き飛ばされる


「死んでしまえば、あんな人

用無しよ

もちろん、あんたもね!」

「や、待って…、おか、お母さんっ!」





目の前の光景に

鈍器で殴られたような痛みが

脳内を走った


涙がぽたぽたと溢れ出す


「…っ、ぁ…っ」

息が苦しく、声にならない



「思い出したようだね

君が死ぬ二週間前のことだよ」



父は、この街では指折りの

企業の経営者だった


ところがある日突然

心筋梗塞に倒れ、この世を去り

母は経営を任されたものの

三ヶ月も経たずに倒産



あぁ、そうだ


母は、この日

若い男と蒸発したんだっけ



「私…、母に捨てられたんだ…」

「つらい想いしたのは

この時だけじゃなかったはずだよ?」



知ってる


本当はずっと

幼い頃から気付いてた


〝母に愛されていないんじゃないか〟


そんな想いを

必死で考えないようにして

過ごしていたことを思い出す



参観日も、運動会も

卒業式でさえ

母が見に来てくれたことはない



「お母さん」と触れれば

手を振り払われ


笑顔を向けてくれた記憶も

なかった



「君の母親は

女の子である君を産んだことで

跡取りを産めなかった嫁だと

散々責められたようだね」



夕凪から伝えられる母の苦しみ


だけど、それでも血を分けた娘だよ

苦しみを分かち合うことだって

出来たはずなのに


ただ、愛されたかっただけなのに




私はバイトで貯めたお金で

古びたアパートの一室を借りた



母が男と蒸発したことで

私まで白い目で見られ

親戚にも祖父母にも縁を切られ…


本当に惨めだった



涙は、止まらない


悲しみなのか、寂しさなのか

悔しさからなのか

それさえ分からない程

苦しかった

Mari・2020-03-21
物語&小説/from:Mari
小説
夕凪の空
第4話
死神シリーズ
独り言
ポエム
あの時伝えたかったこと


「ねぇ、君さ」


その声に振り向くと

そこには暁と同じ格好をした

女が立っていた



「うっ、わぁぁっ!」

「……その反応、ちょっとひどくない?」


女は僅かにムッとした表情を浮かべると

僕の足先から頭の先まで

視線を這わす



「な、……何?」

「ふーん……」

「なん、だよ」

「ううん、何でもないわ」

「……君、も……死神?」

「イエス」



暁とはまた少し雰囲気の違う死神


緩やかにウェーブのかかったくせっ毛が

風に揺れれば花の香りがした



「私、花月」

「……花月」

「ねぇ、君は佐々木拓真とどういう関係?」

「え……」


ドクンと波打つ鼓動が

一瞬にして不安を掻き立てる



「どう、して……?」


にっこりと目を細めて笑う花月は

次の瞬間、とんでもない言葉を放った



「佐々木拓真の死に君が

関係してるからかな?」



時が止まったかのように

僕の全身を衝撃が走る



今、花月はなんて言った……?



「え、っと……」

「あれぇ?私、もしかして

言っちゃいけないこと言っちゃった?」


花月が僕の顔を覗き込むが

頭が真っ白になって言葉が出ない



「おーい」

僕の耳元で花月が呼び掛ける


分かっているけれど

花月の次の言葉を聞くのが怖い



暁も、花月も

死神だ



死した魂を身体から切り離す死神だ




「花月」

「あれ?暁、どうしたの?」

「死神界に花月の姿が見当たらないので

もしや、と思い戻ってきましたが

少し遅かったようですね」



暁は呆れたように軽く溜め息をつく

そして僕の前に立つと

ゆっくりと言葉を続けた



「今の話を聞かなかったことにも

出来ますが、どうしますか?」

「……え?」

「記憶を消すことも出来ますよ」



無表情の暁の顔からは

その感情が何も読み取れない


まるで、薄情な奴だと

責められているようにも感じた



「拓真は……、死ぬの?」

「……ええ」

「いつ?」

「あなたより、一週間早く」

「え……」



僕の脳裏には

拓真の弾けるような笑顔が浮かぶ


受け入れられない現実と

冗談であってほしいという願望とが

重なり合う



「どうして……拓真が?」

「聞いてどうするんですか?」

「だって……、拓真の死が

僕と関係してるなんて言われたら……」


言葉が詰まって

何を言いたいのか分からない


暁の言う通り

聞いてどうするんだ



きっと、傷つくだけじゃないか



「……あなたにはまだ

受け止めることは出来ませんよ」

「っ……」


何も言い返せない


自分の心の弱さが

胸に刺さるようだった

Mari・2021-02-26
物語&小説/from:Mari
小説
暁に輝く星
第4話
死神シリーズ
独り言
ポエム
友達
好きな人
寂しい理由
辛い


大切に育んできた日々が

ある日突然途切れてしまった絶望感や

大好きな人を失った喪失感を

人はどのようにして払拭出来るだろう



それまでには

計り知れない悲しみがあり

生きる意味すら

見えなくなってしまうのかもしれない



立ち上がる為に

懸命に心を奮い立たせ

前を向く為に

涙を隠して笑うのかもしれない




どんな想いで

祥太郎はあのポエムを

手にしていたのだろう



「……だめだ、切な過ぎる」


夕飯の支度をしていても

数学の復習をしていても

頭の中はそのことでいっぱいだった



「咲桜、ちぃと見てくれるかい?」

「なぁに?おばあちゃん」

「こんなもんでいいかねぇ?」



祖母は大事そうに抱えてきた包みを

丁寧に広げていく



そこに包まれていたのは

藤色の生地に

桜の花が描かれた着物だった



「うわぁ……、綺麗」

「古い着物だが、質は落ちとらん」

「これ、持っていってもいいの?」

「咲桜が着てくれたら

この着物も喜ぶじゃろう」


にこやかな祖母の表情に

私も大きく頷く



「ところで、今日送ってくれた子は

名は祥太郎と言ったねぇ」

「うん」

「今度また連れて来んさい」

「あ、いや、今日はたまたま

帰りが一緒になっただけで」


何か変な勘違いをされている気がして

私は慌てて首を振った



「おや、そうかい?」


祖母はからかうように笑う



「て、転校初日だよ?

佐倉くんも気を遣ってくれただけだよ」

「そうかいそうかい

なかなかの好青年だねぇ」



不意に、祥太郎の涙が頭を過った

それは、椿を想う祥太郎の心の痛みだ



「……どうしたんだい?」

「佐倉くんね、亡くなった彼女のことを

きっと、ずっと好きなの」

「そうかい……」



季節は巡る

たとえ大切な人の道が途切れようと

待ってはくれない



だからこそ、悲しみは

ずっと先まで続くのだ



「人の縁というものはねぇ

出逢うべくして出逢うものなんだよ」


祖母はそう言って

窓の外に目を向ける



「死しても尚、人の魂は生き続ける」

「死しても……?」

「魂は、生きる者をどんな時も

見守っておるでな

彼女の死を、悲しみだけにしてはならん」



窓の外には辺りを照らす月が

優しく輝いていた



「出逢えた意味を、その縁を

大事にするんじゃよ」

「うん……」

「彼女のことも、忘れる必要などあらん

想いを通わせ合った仲じゃからな」

「そうだね……」



忘れようとするから

きっと、苦しい



椿が生きていた日々を

残した想いを

語り継いでいくためにも

忘れてはならないのだ



「あぁ、咲桜

庭に咲いた花を

枯れる前にと思って摘んだんじゃが

持って行くかい?」

「貰っていいの?」

「押し花にでもすると綺麗じゃよ」

「ありがとう、おばあちゃん」



新聞紙に包まれた色とりどりの花の香りが

不意に私の鼻をくすぐる



祥太郎も椿も

共に春を迎えたかったはずだ



「……あ、そうだ」


私はスマホ片手にノートを取り出し

その日遅くまで、ペンを走らせた

Mari・2021-04-27
物語&小説/from:Mari
小説
SakuraWish
第4話
独り言
ポエム
夢を見させて
好きな人
このままずっと

※第1話~第3話を見てない人は
見て下さい。

#共同作品
#君の記憶の中に眠る物語
#第4話
#再開


え…!?
涼太…君??

私は驚いた。

まさか、初恋の相手が
同じ病室にいたなんて…。

…そう、同じ病室。

私以外、
ダウン症や記憶喪失の人が
入院している
この病室。


私は息をひそめて
会話をこっそり聞いた。



私『…!?嘘…。』

私は驚きのあまり、
うっかり声を出してしまった。

だってしょうがないでしょ?


10年振りに会った初恋の人が
“記憶喪失”だったんだもん。



初恋の人に出会えて嬉しかった。

けれど、私はショックで

話しかけることなんて出来なかった。

「きっと私のことも覚えてないんだ」

そんな考えが何度も頭をよぎったから。



📌ある日

私『あの…』

涼『??』

私『…私のこと、覚えてますか?』

涼『?…すいません、誰ですか?』

私『!?!?』

私『ごめんなさい。なんでも…無いです…。』

涼『!?…あの、大丈夫ですか?』

私『え?』

涼『…泣いてますよ?』


気がつくと私は泣いていた。

私のことは覚えてない。
そんなの分かってた。

だけど、やっぱり

悲しかった。




📌涙がおさまり…

涼『……あの。僕じゃ頼りないかもですけど…』

涼『話、聞きますよ。』

私(一人称が僕になってる…。)

私(小学生の頃は俺って言ってたのに…)

私『……ありがとう。』


涼太君は私を心配して
ずっとそばに居てくれた。

その時、私は過去のことを話した。

そしたら、涼太君も
事故について話してくれた。


記憶喪失で
私のことを覚えてないのは
悲しいけど

一緒に居られて嬉しかった。


もしも、君が事故にあっていなかったら

もしも、私が事故にあっていなかったら

私達は再開することは
出来なかったかもしれない。

“事故にあってくれてありがとう”

心のどこかでそう思う私がいた。


私は記憶喪失の君に2度目の恋をした。



次回、第5話は
🐙たこまん🐙さんが担当します。

ぜひ見てください(*^^*)

幸呼愛・2019-08-17
君の記憶の中に眠る物語
幸呼愛、🐙たこまん🐙
共同作品
第4話
NOTE文庫


黄金色の西陽が

休憩室の窓から差し込んでいた



この世界には

こんなにも美しい光が

在るというのに

何故、地獄送りにされる人間は

減らないのか……



近頃の俺は

そんなことばかり

考えている



飽き飽きしていたのかもしれない


私利私欲のままに

他人を傷つける人間の

愚かさというものに



「幽鬼、時間だぞ」

「おお」


俺と空海は

また日常業務へ戻るべく

制裁の場の門前へと戻る



「なぁ、幽鬼」

「なんだ」

「あいつ、見てみろよ」


空海の視線を追うと

神の前で

ふてぶてしく

どっかりと胡座をかき

腕を組んだ爺さんが見えた



「浜野喜八郎」

「……」

「お前は〝強さ〟というものを

己の観点で人に押し付け

子や孫に虐待を繰り返した」

「俺は躾をしたまでであって

虐待と決めつけられるのは

納得いかねぇな」


フンっと鼻息を鳴らし

喜八郎は顔を逸らす



「ほう、そうか

子や孫に暴力を振るい

わいせつ行為を繰り返すことも

躾だと?」

「……」

「それによって

どれだけ子や孫の心が

死を考える程に

傷ついたか

お前には分からぬか」



喜八郎は神のその言葉に

まさかの舌打ちをすると

ダンっと床を叩き

大声を張り上げた



「俺のやり方に文句言うんじゃねぇ!

どいつもこいつも、言うこと

聞かねぇからやったまでだ!」



なんと、醜い者よ


世の中、自分中心に

回っているとでも

思っているのだろうか



「喜八郎、家族は

お前の奴隷ではない」

「俺が居なかったら

生まれても来なかった奴らだ

好き勝手して何が悪い」



神の眉がピクリと動く


さぁ、喜八郎

神の制裁を受けるがいい



「自惚れるな、喜八郎

お前が居ぬとも

生まれていた命だ」



続けて神は言葉を続ける



「お前には家族など要らぬな」

「ああ?なんだと?」

「お前は、同じ想いをせねば

分からぬだろう」

「どういうことだ」

「よって喜八郎、地獄で永久に

奴隷のように処罰を受けよ」

「なんだとっ?貴様!」



神に向けて暴言を吐きながら

喜八郎は今にも玉座へと

走っていく勢いだった



身の程知らずとは

この事だ



番人に取り押さえられた喜八郎は

身体を捩り、抵抗を見せる



人は、我が身に降り掛かって初めて

気付くこともあるだろうが

喜八郎のこの様子じゃ

何千年かかろうと

相手を思いやる心は

分かるまい



切っても切れぬ血の繋がりは

人間に与えられた宝物

だからこそ

大事にすべきものなのだ



家族だからといって

我がもののように

心や身体を傷めつける権利は

誰にも無いのだから




「ありゃあ、地獄でも大暴れだな」

「だろうな」

「だよね」



……ん?


…………〝だよね〟?




俺と空海の会話に

突如入ってきた声の主は

天界に帰したはずの女だった



「うわっ、お、お前

なんでまたここに!」

「父上に呼ばれたの」

「……父上?」

「そう」

「父上とは、誰のことだ」


女は、地獄の神を指差すと

表情を変えないまま告げる



「地獄の神、尚眞海よ」

「っ!?」

「父上って言っても

遠い昔の前世の父上だけどねぇ?」



俺と空海は驚きのあまり

言葉が出なかった



地獄の神はその昔

人間界で

とある小さな島の王だったと

耳にしたことがある


その時の一人娘に

ゆくゆくは

地獄の神を継がせるのだと……



この女が、その一人娘なのか!?



「お前……地獄の神を継ぐ者か」

「絶対継がない」

「……何故」

「だってあんな人間ばっかり

相手にしてたらストレスでしょ?」

「しかしだな……」

「ああ、喉乾いちゃった」


女は俺の話も聞かず

飲み物を求めて休憩室へと向かう



「あの子に制裁は……」

「出来ねぇだろうな」


俺と空海はそう言って

苦笑いを零した



と、その時


一旦休憩を挟んだ神が

女のところへとやってくる



「結華(ゆいか)」

「父上」

「交代だ、お前がやりなさい」


そう告げる神に

結華と呼ばれた女は

眉を顰めた


「父上、おサボりはいけません」

「結華、そんなことを言わずに

引き受けてくれ

な?頼む、結華」

「い・や・だ」



……ん?


先程までの神の厳しい顔は

どこへやら



娘には弱いようである



「今日だけでもいいぞ?」

「……本当に今日だけ?」

「今日だけだ」

「今後一切言わない?」

「………………言わん」



微妙な間が気に掛かったが

結華は大きく溜め息をついて

了承したのだった

Mari・2020-07-10
物語&小説/from:Mari
小説
地獄の扉へようこそ
第4話
独り言
ポエム


「あー……ジュコ……ジュゴンー……」

「……今、またジュコンって

言おうとしたでしょ」

「……いや?そんなわけねぇだろ」

「いやいや……思いっきり言ってたし」


待てど待てど、ジュゴンは姿を見せない

優しい月明かりに照らされて

あくびさえ出てくる始末だ



「ねぇ、なんでジュゴンなんか見たいの?」

「ジュゴンなんか、だとぉ?

あんな愛くるしいジュゴンに

なんてこと言うんだ」

「……愛くるしい?ジュゴンがぁ?」

「おぅよ」


確かに、ジュゴンを実際に見たこともなく

否定するのもおかしな話か



私はゴソゴソとスカートのポケットから

スマホを取り出す


ジュゴン……ジュゴン……

ジュゴンってどんなだっけ?



……ん?



「……ドラコン」

「なんだ」

「え、……ほんとにジュゴンが

可愛いと思うの?」

「おぅよ」


私は検索したジュゴンの画像を

ドラコンの目の前に差し出した


「……なんだ?これは」

「……ジュゴン」

「…………はっ!?」

「これがジュゴンらしいよ」

「はっ!?」


ドラコンは食い入るように

目をまん丸くしてスマホの画面を凝視する



「……ブサイクじゃねぇか!」


だめだ、笑いが止まらない


「何と間違えて

愛くるしいって言ってたのよ」

「もっとほら、おめめクリクリの!」

「アザラシ?」

「アザラシも可愛いが、いや、ほら!

なんだあれは、なんて生物だ」


どうやらドラコンの見たかったものは

ジュゴンではないようだ


ドラコンは考えながらも

もう一度スマホに視線を落とす



「ブサイクじゃねぇか!」


私はというと、ドラコンの反応に

ついには爆笑だ



「仕方ねぇ、今日のところはもう帰るか」

「……てことは、龍の姿に戻るの?」

「……なんだその不服そうな顔は」

「いや、このイケメンも見納めかと……」

「……何気にそれも失礼だぞ」

「そう?」


しかし、このドラコン

事もあろうに目がとろんとしてきている


「え、眠いの?」

「……いかん、急に睡魔が……やべ」

「ちょっとぉ、寝ないでよ?」

「……だめら……むり……ねむ」


目を閉じかけてカクカクしているドラコンに

私は慌てて声を掛けるが

時すでに遅し



まさかの……


小人に戻ったし!!!



「ちょっとドラコン、起きて!」

指一本でツンツンするも

唸るだけで起きようとしない


うっそ……こんな、オーストラリアの海岸に

私一人で居るようなもんじゃん

いやいやいやいや……



少し可哀想だが

私は小さなドラコンの耳のそばで

パンッと両手を叩いて音を鳴らした


「ヒェッ!?」

「あ、起きた」

「何してくれんだっ、お・ま・え・は!!」

「それはこっちのセリフ!

いい加減家に帰りたいんだけど!」

「……あぁ、そうか」


するとドラコンは耳をグッと

押さえたかと思うと

何やら誰かと話し始める



「あー、シガ?ちぃと迎えに来てくんねぇ?

おー?ここか?オーストラリアだ

眠くなっちまって龍になれねんだ」



……眠くなると、龍になれない!?


だったらこんな夜中に龍になるな!と

突っ込みたいとこだけど

お迎えが来てくれるなら、まぁいいか



5分程経った頃だ


バサッと音が聞こえたかと思うと

目の前に羽の生えた大きな生物が降り立つ


龍と同じくらいの大きさは

あるだろうか



「……し……鹿!?……に、羽生えてる!?」

「どうも、シガです」

「いや、鹿でしょ!?」

「……シガです」



シガ曰く、ドラコンの仲間だと言う

家まで送ってくれると……



「の、乗っていいの?落ちない?」

「ドラコンさんよりは乗り心地いいと

思いますよー」



あ、ドラコン忘れてた


「ドラコン、帰るよ」

「んぉ……ねみ……」


むくっと起き上がったドラコンは

するするすると私によじ登って来ると

胸の谷間目掛けてダイブ!


「ちょっ!何してんの!?」

「おー、一応は谷間あんだなぁ

よかったよかった、腹まで落ちなくてぇ」

「はぁ!?」


そうしてまたドラコンは

そのまま眠ってしまう



「あ……あああ有り得ない……」

「仲良しなんすねぇ」

「いや!?それ違うよね!?」

「はいはいー、行きますよー」


ハツラツとした可愛らしい声で

シガは私たちを背に乗せて

地を蹴り大空へと羽ばたいた



不意に下を見ると、月明かりに照らされ

水面がキラキラと揺らめいている


夢でも見ているんだろうか


そう思う程、不思議な夜だった

Mari・2020-12-26
物語&小説/from:Mari
小説
ドラコンは小さな恋人
第4話
短編/Mari
コメディー
独り言
ポエム
好きな人
雪の降る夜に君と





2つ一気に投稿DA!
物語第4話。















美鈴は、いつも通りの美鈴だった。

学校のクラスメイトに
からかわれたり
同情されたりしても。

先生に慰めや
励ましの言葉を貰っても。

地域の人たちに
陰で囁かれても。

美鈴は全く
態度を変えはしなかった。

いつものように無表情で
冷淡な態度で流していった。

何故って、
美鈴は知っていたから。

同情など、励ましなど、
ただの彼らの
暇潰しだということを。

その中には、嘲笑の意も
込められているということを。

美鈴のことを本気で哀れみ、
心配してくれる人など
本当は1人もいないということを。

生まれた時からいつだって
美鈴は孤独だった。

家庭に、学校に、
美鈴の居場所など無かった。

孤独を埋めてくれるのは
小さい頃からの相棒
ー小さな男の子の人形と、
黒森神社だけ。

色の無い人生。
もはや絶望すら感じない。

その日も美鈴は
いつものように人形を撫でながら
静かな自然の音色に
耳を傾けていた。

明日は、神無月の十五夜ー。

ーああ、私が、死ぬ日だー

そうだ、明日は龍の力が
最も強くなる、満月の夜だ。

明日、龍は美鈴という生贄を
手に入れて、さらに力を
増すことになるだろう。

「ー……大丈夫よ」

人形に語りかけながら
美鈴はそっと薄笑いを浮かべる。

ーどんな形であれ、明日は
お慕いしていた龍様に
お会いすることが
できるのだもの。
きっと最期は
「お会いできて本当に良かった」
と、笑って終われるわー






次の日の夜。

十二単を身に纏い、
綺麗な髪を1つに束ねる。

頬と唇には鮮やかな色の紅。

頭に紅葉のかんざし。

準備は整い、
家の中は美鈴1人となった。

明かりの無い家の中で
美鈴はひとり、何も考えずに
いつも通り無表情で
畳に正座していた。

突然、空気が重くなる。

そして、何かが
近づいてくる気配を感じる。

ー来た……ー

美鈴は少し体をこわばらせ、
自分の懐にそっと手を当てる。

懐の中には
あの人形が入っているのだ。

着物越しに優しく撫でてから
美鈴はそっと両手を前に揃えて
体を倒し、お辞儀をする。


気配が、どんどん近づいてくるー。
























生贄の女の子が吹っ切れて
笑顔で神様を待つことにした話。

蓮・2019-09-20
小説
蓮の物語1作目
第4話

コラボ小説

ー沙織さんとー

【貴方の扉を…】

ー第4話ー

あの夜、あの日の夢を見た

私は胸が苦しかった

輝斗にバレないよう、声を抑えて泣いていた

なのに、なのに、

「やよ…い…?」

バレてしまった

とっさに誤魔化した


きっと輝斗困ったよね、

いつも、ガサツな私が泣いているなんて



-----------------------------

「やーよい!」

「花奏!どうしたの?家にくるなんて、珍しいじゃん」

「まぁね、お邪魔しまーす」

どうしたんだろう…
なぜか今日花奏がおかしい気がする

「ねぇ、優生」

「どしたー?」

「昨日さ、輝斗がさ」

「輝斗がどうかした?なに、なんでそんな暗いの?花奏らしくないよ」

「いいから聞いて」

花奏はいままでにないくらい真剣だった

「輝斗とお泊まりしたんでしょ?」

「まぁ、うん」

「その時に優生が泣いてるの見て、私になにか知ってるか聞いてきたの
もちろん、内緒っていったからね」

「そう…なんだ…」

「ねぇ、優生、あの日のこと本当に誰にも話さないの?
輝斗とは長い付き合いでしょ?
もう、話てもいいんじゃない」

「嫌だ、誰にも言わない」

「なんでよ!!もっと、うちらを頼りなよ!!」

「花奏には分かんないよ!!私の気持ちなんて」

「分かるよ!!私は優生が苦しんでるとこを今まで見てきた
だからこそ、皆にいって支え合おうって言ってんじゃん」

「ごめん、もう今日は帰って…
今は話たくない」

「分かった」




私ごときにまた人を傷つけた

まただ、あの時と同じだ…

あの時の事を触れられると、どうしてもいつもどうりの私じゃいれない

もう、嫌だよ…

花奏はなんにも悪くないのに…

私が全部悪いんだ

私のせいで、私がいるから

皆傷ついちゃうんだ

私なんて、居なくなればよかった…

「うぁぁぁーん」

私は久しぶりに声を上げて泣いた…

この後、輝斗がくる事を忘れて_

next>>>>




アトガキ

読んで下さりありがとうございます!

感想など、贈り物下さったら嬉しいですピョン⋆⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝ピョン

次は、沙織です!

沙織、私の後を上手く繋いでくれぇ

カミカゼ・2020-04-25
貴方の扉を…
コラボ小説
沙織と
第4話
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好きくださいぃぃぃ
✼̥୭*ˈリオ

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