#星

思い出した君の笑顔の煌めき

瞬く星を集めても足りなくて

貴方は私の事が好きでなくなっても

私は貴方がずっと好きだよ

海の水の味が支配して夜空には

月も星も見えず暗い雲が全てを

覆い尽くしていた七下がりの雨

ガラス玉の中の夜空のひとひらを集めて

彗星が流れて静かな願いを心に締まって

銀色の風が吹き抜けた刹那と眩い星座と

スマホで音を消した音楽の響きは

昼間の星になって私の中で静かに

積み重なるそれは虚笑みたいでさ

夜空に映える花火と君の浴衣姿

袖からこぼれた笑顔が星みたいに

夏祭りの空を漂っていた

星屑を集めて瓶に詰めたら私だけの世界が

広がってその中では彗星や流れ星が瞬いて

ずっと見ていても飽きない万華鏡のようで

夜の涙、落ちた奇跡、消えていく希望

大切なものを失った日の一瞬の煌めき

願いが叶う前に星は静かに堕ちていった

お星様はきっと願いを聞いてくれる

でも叶うかは教えてはくれないのね

夜の旅人は歩きながら空を照らす

数え切れない星は誰かの泣いた跡

泣きたい星が安心して泣けるように

流れ星にお願いをしてみましょうか

君に会えたから今夜は

世界が少し明るいのね

今宵は星たちによる演奏会

聴衆席で私の心は賑わうの

誰かの願いを叶えられなかった星は

「ごめんね」の代わりに涙を流した

私を選んでくれないのならせめて

私が星になったら願い事で頼って