#箱庭

いつか、月へ行く。

この醜い世界を綺麗だと思えるように、

彼処からこの青い地球を見るんだ。


僕は、月へ行った。

嘘だと思う？

さぁ？ 案外、本当かもしれないよ？

世界は、こんなにも儚くて

世界は、こんなにも美しくて

そして、こんなにも理不尽で

そして、こんなにも悲しい

世界が案外広くないのは

そこが心の箱庭だからでしょう

小さな世界で、君とふたりぼっち


大人には見えない箱庭で
ふたりの世界を築こうよ

箱庭の世界。

どこにも行けないし、景色は枯れるだけ。


スノードームの世界。

世界に振り回されて、そうして美しくなる。

この小さな箱庭で

君に永遠を誓おう______

箱庭のような世界

君のいない世界


ハリボテやレプリカだらけの視界

君の触れていた全てが僕の全て

いつの間にか閉じ込められた

この【箱庭】から出れば

まだ見ぬ景色に

出会えるのだろうか。

この世界は小さな箱庭だ


遠くへ行ったと思っても
宇宙に比べるとほんの少しのことだ

なにかに喜びを覚えても
自分より幸せになる人がいて
なにかに哀しみをおぼえても
自分より哀しくなっている人がいる

自分が誰かに恋をしていても
自分以上に相手を愛している人が
いるかもしれない
その前に好きな人にはもう好きな人が
できたのかもしれない
自分は手も足も出ないかもしれない

大切な人と離れても距離が違う
kmで表せる距離なのか
永遠に近づけなさそうな距離なのか

自分が考えていることは
誰かがもっと深くまで考えたことがあると思う
それに遠く及ばない

自分に何があったらいいのか
自分に何が足りないのか

よく分からなくなってしまう

ー友人と愚かな自分の話ー

「この世界が
本物であることの証明が見たい」

そう言って君は自分の目で
世界を確かめに旅立った

僕は箱庭の中
君のそんな行動力と勇気に
すごく憧れた

でも僕は
な に も で き な か っ た

僕の体の重過ぎてにげられ
やしないや僕の頭は軽過ぎ
て考えられないや…

一体誰が僕のこと人間とし
て見てくれたありのままの
姿を笑ってBaby 僕は強なる
Baby 僕をやり返す…
落ちこぼれもここでは英雄さ

Baby 君と待ち合わせBaby ボク
と箱庭でここではもうひとり
じゃないんだBaby 邪魔はさせ
ないよBaby もう戻らないよ
生きているそう感じられる場所
ここは僕がボクでいられる場所

"…きっと、此処から出してあげるから"


貴方の運命の人が私でなくとも

私の運命の人が貴方でなくとも

私は変わらず貴方の傍で守り続けよう



＿＿死すべき其の時まで貴方を守り続けた、父のように

子供を生んで死んだ母と

守るべき者を守って死んだ父


国も思考も違う二人が出会った事が運命なら

箱庭を抜け出して死んだのもまた運命？

移りゆく小さな箱庭で
君の瞳に映る空を見ていた
-寂しくなるね-
君はそう言って空に手を伸ばした
【そうだね】
なんて言えずに僕は手を隠した

まだ素直になれない僕の瞳には君以外映ることなんてなかった

君の瞳に映るのは淡く霞む空ばかり

1度でも映れたならどれだけ幸せだろう

もう二度と僕を移すことの出来ない瞳は今日も淡い空を移し輝く

あの空になれたなら
君の瞳は僕だけを映してくれたのだろうか

今日もまた移り変わりゆく箱庭で君の横顔が淡く霞む

箱庭で生まれた少女
人々の娯楽の為に幾千もの時を得て
仮面の男は少女を箱庭へと幽閉する


"貴女には期待しているんですよ"


男は嗤いながら少女の姿を画面越しに眺め
少女の他に連れ出した三人の男の名を口にした


一人は少女を育てた銀糸の男
一人は紫水晶の瞳を持つ金糸の男
一人は褐色肌の緋色の王子


"…さあ、愉しませて下さいね…＿＿"


耳障りな声音
音漏れするスピーカー
三人の男に掛けられた賭け金…


"遊戯"によって生まれた少女は箱庭へと舞い戻り
人工的に作られた不気味な箱庭で
初めて両親の運命を知る…＿＿