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#誰かさんシリーズ

読んでると、
思わず胸がギュッとしめつけられる、
そんなポエムを集めました。

全15作品・

「テスト何点だった?」

恥ずかしくて普段話せない私が

唯一話しかけることが出来る

魔法の言葉

いあ・2021-05-13
最近起きた嬉しかった事
タグお借りしました
誰かさんシリーズ
世界は私に笑いかけてくれない
ଘ(੭ˊ꒳​ˋ)੭
(_˘꒳˘)
(งˆ̑‵̮ˆ̑)ว゛

互いに一瞬視線が絡む

これは私たちだけの愛言葉

いあ・2021-05-11
世界は私に笑いかけてくれない
捨てたい気持ち。
誰かさんシリーズ
ଘ(੭ˊ꒳​ˋ)੭
(_˘꒳˘)
(งˆ̑‵̮ˆ̑)ว゛

短編小説









届かぬ聲を宙に向けて













テスト週間は普段の3倍ほど

1日が長く感じる。

















私は勉強机に向かいながら

思いに耽けていた




















NOTE15を始めて1年、彼氏が出来たんだ














恥ずかしがり屋さんなのに

2人の時は凄い甘えてくる


かっこいいと可愛いを備えたカワメンさん
















あぁ毎日楽しいなって思っていた















無茶なお願いをしては

画面の先にいる彼の反応を

思い浮かべて少し笑みが零れて















お母さんに「何にやにやしてるの?」って

聞かれたこともあった。
















お母さんには内緒の事

だってお母さんに言ったら

面倒な気がしたから














画面越しの恋は凄く不安で

もしかしたら学校で付き合ってないかな

とか結構不安になる。


















でも、重い女って思われたくないから

必死に気持ちを隠す日々
















そんな生活にも少し慣れてきた頃

















ごめん、また逢おう
 ̄ ̄)/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
















突然の別れを告げられた。















私何か悪いことしちゃったかな?

度が過ぎた嫉妬とかしたかな?
















考えても考えても見つからない私の落ち度














急にどうしたの?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\( ̄ ̄

















そう聞いても返信が来ることは無かった























7月4日 七夕まであと3日















あれから2ヶ月梅雨が明け

蝉の音が耳に障ると感じてきたこの頃















明日から期末テストが始まる。














私は友達の杏奈と電話を

繋ぎながらテスト勉強に励んでいた。

















「ねぇ3日後の7月7日は七夕祭りだよ!!

華、良かったら一緒に行かない?」



















七夕祭り...?もうそんな季節なのか

確か7日にテストが終わるから

まぁ行ってもいいよね。














しかし杏奈には祭りのことを考えずに

勉強のことを考えて欲しいと切に願う
















そんなことを考えながら

「いいよ、テストが終わったらね」

と小さく無愛想に呟いた。













"さっさと勉強に戻れ"という意味を込めて

















「やったあああああああぁぁぁ」と

電話越しで叫ぶ杏奈はまるで5歳児のよう

















「今携帯をスピーカーにしてる

から叫ばないでよっ」と


軽く杏奈に注意して

目の前の問題に気を向けた。
















すると杏奈は突然爆弾発言を落とす















「一ノ瀬と三条もいるから皆で行こう」
 ・・・
















はぁ...!? 一ノ瀬!?















一ノ瀬は昔好きだった人で、

1度好きになった人だから

一緒にお祭りは結構心臓に悪い
















しかも三条ってあんなの彼氏なんじゃ...?
















「ねぇあんなぁぁ!! はめたでしょ!!」

そう強く聞いても杏奈は

















「なんの事かな?んじゃ勉強しよっと」

と言って黙り始めた。

















いつも勉強全くしない癖に。


















そう思いながら明日のテストに備えた。


















7月5日 七夕まであと2日















テストを終えた杏奈の顔はとても悲惨で

一瞬で全てを察することが出来た。















そんな杏奈を引っ張って

一ノ瀬と三条のところに向かう

















お祭り行くなら集合場所決めないと

















廊下に出ると一ノ瀬と三条がいて

2人も同じことを考えていたらしく

そのままみんなで中庭に向かった


















杏奈は三条に

「テスト絶対悪いよぉおお」

と言って泣きつく。















昨日勉強してなかったんでしょ

と言いたいところを抑えて

「お祭りどうする?」と一ノ瀬に話を振った





















そこに杏奈が

「ゆうたは絶対点数悪そうだね」と大声で

大変紛らわしい発言をしたことにより















一ノ瀬と三条が「あ"?」と

怒りのオーラを杏奈に向ける。


















杏奈も懲りないよな...

そう思いながら杏奈を見てみると















焦った様子で

「一ノ瀬じゃないよ!! 三条の方」と

弁解をすると三条が軽くあんなを叩いた























一ノ瀬と三条は同じ"ゆうた"って名前だから

2人を呼ぶ時はみんな苗字になる















でも漢字は"一ノ瀬 優太"と"三条 裕太"

少しだけ違う。
















杏奈と三条が騒いでいる間に一ノ瀬が私に

「テストどうだった?」と聞いてくる。
















私は「全然だめだった」と言うと

















「嘘つけ、華は頭いい癖に」と

即答で返してきた。













私も「一ノ瀬の方が頭いいよ?」と

必死に弁解する。
















直接話すの久しぶりだな

少しだけドキドキしちゃう。
















そんな事を考えていると杏奈が

「お祭り早く決めよーよ」と一言















その直後ダブルゆうたが、

「お前のせいで遅れてんだ!!」と

雷を落としたのは言うまでもない。














そして、みんなで集合場所と

時間を決めて帰路に着いた。





















7月6日 七夕まであと1日
















今日のテストは比較的簡単で

杏奈も今日はとてもご機嫌だった
   ・・・











「テスト終了と七夕祭りが同時に訪れる

明日は今までで1番幸せかもしれない」

















真面目な顔で言っている杏奈が可笑しくて

思わず私は吹き出してしまった。
















帰り道に杏奈がふと

「今年は晴れるかな?」と呟いた。












私は眉を少し下げながら

「今年は曇りらしいよ」と小さく呟いた。











すると杏奈は

「織姫と彦星が会えないよ!」と

切羽詰まった声で私に言う











考えていることと行動してることが

まるで小学低学年ではないか、?











そう思いながら私は杏奈に向けて

静かに低い声で口を開いた。











「たとえ空に雲がかかっても

それは私たち地球から見たものであって

実際雲の上は晴れてるんだから

2人は会えるんじゃないかな?」















そう言うと、途端に杏奈の顔が

明るくなって「華は天才だね!」と

無邪気に笑いながら言った。





















家に帰って携帯を開くと1件の通知















それはNOTE15の通知で

零斗という人から無言招待が来ていた














無言招待は普段無視するはずなのに

何故か私は承認をした。












しなければいけない気がしたんだ。












そのままトークを除くとたった2言














最期に彼に君を会わせたい
 ̄ ̄)/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


明日東京まで来てくれないか?
 ̄ ̄)/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄









えっ...?

東京なんて普通に県外なんだけど

この人は誰なの?彼って誰?










私は一言だけ送信欄に打ち込む


彼って誰ですか?
 ̄ ̄)/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄










私は返信を見た途端携帯を落とした。










そこには

貴方の彼氏の翔のことです
 ̄ ̄)/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
















翔...くん?

別れたと思っていた大好きな人が

突然知らない人を通して連絡がきた























なんで2ヶ月居なかった貴方が

こんな突然に全く知らない人を通して

連絡してくるの?



















彼はそのまま、

明日のお昼3時東京駅で待ってます。
 ̄ ̄)/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄















と、連絡が来て終わった。

















明日行くべきかな?

















一応お金を確認すると往復のお金は

持っていた。


















私は杏奈に電話を掛けてみる。














3コール以内に電話に出る彼女は

恐らく明日のテストの事など眼中に無いのだろう













「はなぁ?どうしたん?」

寝ぼけたような声で話す杏奈










あっ寝てたなこれは













そう思いながら私は尋ねる

「明日東京に行こうと思うんだけど」













「...なんかあったの?」

ギャーギャー叫ぶと思ってたから

意外な反応にびっくりした。















私は杏奈に全部話した。















画面越しの彼氏がいたこと

ある日突然音信不通になったこと

昨日連絡が来たこと















杏奈は全部聞いた後たったの一言

「はなのしたい事をしなよ」と言った















てっきり引き留めると思っていたから

正直びっくりした。
















「はなはどうしたいの?」

そう聞いてくる杏奈















私は会いに行きたい、

せっかくの機会だから

















「会いに行ってもいい...かな?」

控えめに聞いてみる。













「当たり前だよっ」

電話越しに笑って話す杏奈













杏奈が友達で良かったな














そう思いながら電話を切って

明日の東京に向かう準備をした。













翔くん...待っててねっ
















私はこの時見落としていたんだ。

零斗さんが初めに送った

最期に彼に君を会わせたい
 ̄ ̄)/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

の言葉の意味を。





















7月7日 七夕当日

















テストが終わり急いで家に帰って

荷物を持って近くの駅に向かった


















新幹線で1時間ほど揺られ

東京駅に着いてNOTE15を開くと

















改札口付近にいます

と書いてあった。















近くを見回していると後ろから

「君って華さん?」と声が聞こえた

















振り向いてみるとそこには

高校生ぐらいの男性が立っていた
















「僕は翔の友人の零斗、時間が無いんだ

早く彼のところに向かおう」
















タクシー乗り場に向かいながら

色々な話を聞こうと思ったが

零斗さんはただ一言しか言わなかった














「心の準備をしてください」












そう言ってタクシーに乗り込み

「文京区の総合病院に向かってください」










ただそう運転手に伝えた。










総合病院...?

なんで総合病院にむかうの、?









聞きたかったのに、

怖くて聞けなかった










着くや否や、零斗さんは

急いで病院の中に入った。










私も見失わないように急いで

着いて行った。











零斗さんさんは1つの病室の前で

足を止めて蚊の鳴くような声で呟く










「覚悟だけ決めて。」










えっ...? 何を?










聞こうと思ったのに

遠くから急いで走ってくる

医者と看護師によって遮られた










何処に向かうのだろう、

と思って見ていると、













「そこどいてくださいっ...!!」











切羽詰まった声で私たちに告げ、

翔くんの部屋に入っていった











零斗さんが急いで部屋に入ると

そこには沢山の管に繋がれながら荒く息をしている












翔くんがいたんだ。











えっ...?











「翔くん...?」零れ出たような声は

微かに翔くんに届いていたようで










「はな...?」掠れるような愛おしい人の声が

私の耳の裏に焼き付く















何が...どうなってるの?













「最期に逢えて良かったよ...」

そう言って虚ろな目で微笑む。













ねぇ最期って何?











「最期ってなんなの?ねぇ!!」










翔くんの肩を揺らしながら声をかけると














「七夕の願いが叶って良かった...」
















そう言って瞳を閉じる翔くん...










ねぇ...やめて...










七夕の願いってなによ?










「ねぇ翔くん?起きて?目を開けてよっ...」










規則的な機械音が止まり

一定の機械音が病室に響く。



















会って1分足らずで私の前から消えた

私の愛おしい人、






















ねぇ今日七夕でしょう?

目を開けてよ...天の川一緒に見ようよ

















気がついたら翔くんの

寝ていたベットから彼は消えた。

















ぽっかり空いた心から

透明な雫が溢れ出すのに



















目からは一滴も出てこなかったよ。

信じられなくて、信じたくなくて


















物語というのは大半がハッピーエンドで

主人公とヒロインは結ばれるはずなのに

現実という名の物語は理不尽極まりない


















ねぇ神さま、彼が何をしたというのですか?

皆と同じように過ごしていただけなのに



















居るかどうかも定かでない神を恨んだ

いや、私は世界を恨んでいると思う



















どうして生きたいと願う人が消えて

今日も誰かを消す極悪人が生きてるの?
















言い表せない感情の波が私を揺さぶる


















帰り際とぼとぼと歩いていると声を掛けられ

振り向くと、1冊のノートを抱えた零斗さんが

息を切らして立っていた。




















「これを受け取ってやって欲しい」

そう言って持っているノートを私に差し出した














これは...なに?















「これは...?」














「彼奴の日記帳だよ、彼奴がもしもの時は

華さんに受け取って欲しいって」












そう言って私は零斗さんから

1冊のノートを受け取り、帰路に就いた。














私は心に穴が空いたような虚無感と

何も救うことが出来なかった罪悪感
















帰りの新幹線はとても静かで

その静かな空間さえも私を蝕んだ。















そういえばノートまだ見てないな
















そう思いながらバックからノートを取り出す















ゆっくりとページを開けるとたった4文字を

視界に映しては1度ノートを閉じた。

















"闘病日記"















どうしよ、公共の場所なのに

零れそうな涙を抑えないと

















そう思いながら私はページを進めた

















5月4日

余命宣告をされた。末期の癌だって。

もっと早く気づいていれば助かったのかな

これから日記を書いていこうと思う

3日坊主ですらないけど最期まで頑張る


















あっ...これ泣いちゃうやつだ

でも読まなきゃと思ってページを進める


















5月8日

入院生活になるから高校を辞めた

籠の中の鳥のような生活が幕を開ける
















5月12日

華、との関係が終わった

俺が死んだことを知ったら泣いてしまうから

もういいんだ、華からは沢山の思い出を

貰ったからさ、















5月15日

華の様子が知りたくて

NOTEをアンストしてもう1回インストした。

めそめそしている華はらしくないよ

あの日見せてくれた笑顔をまた見せて欲しいと

願う俺は、罪でしょうか?



















5月28日

鳥というのは飛ぶために翼があって

同じように人間も前に進むために足がある

そんな俺の足はもう動かない

飛べない鳥も同然の命

あぁ死にたい



















6月8日

今日は華が体育大会だっけ

ハチマキを巻いた華が見たかったな























6月25日

抗がん剤で髪の量が減った

零斗がニット帽をくれて嬉しかったな

華はお坊さんのような俺でも好きだろうか

















雫が落ちてノートにシミを作った

「翔くんのばか...」思わず零れた一言
















辛い時は頼ってってあれほど言ったのに...






















7月3日

はなに逢いたい。

ただそれだけが俺の願い
















7月5日

零斗が七夕に何をお願いするのか

聞いてきたから、俺は彼女の華に

逢いたい、と言った。もう逢えないのに


















日記はそこで終わっていた。






















NOTEをパラパラめくり白紙のページを眺めていると

最後のページに沢山の文字が垣間見えた。















私は最後のページを見ると思わず息を飲んだ。

















華へ


華のことが好きだよ

昔は俺ツンデレ目指してたから

あまり言えなかったけどさ

俺はいつも華を探してるから

リアルで知り合えてたら良かったのに

大好きです、この世の中で1番

だからさ、俺のことは忘れて幸せになって?

好きだから華の幸せを願うんだ。

俺はいつまでも見てるから

来世では覚悟しておいてよね










日記の内容は初めから最後まで全部私で

他に書くことが無かったのかなって思うと

少しだけ笑みが零れる。















最初で最期のたったの数分間


















宝物のような思い出を貴方から

貰うことができたよ

















「大好きだよ」














窓から外を眺めながら

届かぬであろう聲を宙に宛てて

そっと届けた。

















最寄りの駅に着いて家に帰っていると

ふと1本の大きな笹の木と色とりどりの

綺麗な画用紙に目が止まる。


















私は立ち止まって、たった一言だけ書いて

笹のなるべく高い場所に付けて家に向かった
























彼女が立ち去った後、短冊は風によって

空高く飛ばされた。





















その紙には

"天の川に何年雲がかかってもいつかは

必ず晴れて貴方に会えますように"

と書いてあった。













Fin





































数十年後、
















「ママー!今日天の川見えるー?」
















キッチンで家事をしていると

遠くから娘の声が聞こえた

















私は料理を一時止めて

窓からどんよりと広がった雲を見ては

















「今年は雲がかかって見えないかも」

と伝えると、娘は表情を暗くして


















「織姫と彦星が会えないよ!」と

切羽詰まった声で私に言う
















すると私は困ったように

微笑みながら我が子に伝える














「雲の上で2人は会ってるんじゃない?」















そう伝えると子供の暗かった顔は明るくなり

「なら良かった!」と言って

無邪気な笑みを見せた。



















2人は会っててくれないと私が困るよ、




















中学3年の7月7日

テストが終わり、七夕祭りがあったあの日

















親友が交通事故で亡くなった















交差点を飛び出したらしい

その日に親友の彼氏さんも

亡くなったらしく、自殺だったのか

ショックによる不注意なのか













そんな事どうでもいい、

東京に行くことを止めていたら

彼女は生きていたのだろうか











変わらない過去を後悔しては

自分を責め続けて数十年


















私は空を眺めながら

「ねぇ、彼に逢えましたか?」

と誰にも届かぬであろう聲を宙に向けた


















馬鹿だな、思い出しても辛くなるだけなのに
















そう思い、キッチンに戻ろうと

ベランダから目を離した時



















"ちゃんと逢えたよ"

















どこかであの子の声が聞こえた気がしたんだ










Finale

・2021-07-04
届かぬ聲を宙に向けて
誰かさんシリーズ

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アプリ『NOTE15』で作られました。

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私の心は一喜一憂

いあ・2021-05-08
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2人巡り会えるまで_日
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