夜戯・2023-03-09
ニゲラの眠り唄
ドッペルゲンガー。
嫋やかに生きる少女は
口を滑らせないように
「大丈夫」を連呼した
遅咲きの花を眺めて
どれほど経っても咲かない私を
どうか笑ってくれる?
舌を噛んだら
笑顔も涙も消えるから
痛みを引き換える分
綺麗に仕上がるのよ
言葉に表せない感情と
静かに耐えた痛みを
言葉にしようと必死なの
心には
愛が入る容器も機能もないから
満たされることもないのよ
漫画を想像して
飛び降りたって
誰も止めてくれないのよ
終わり方を何回想像するの
何度さよならごっこをするの
どうせ明日も生きてるくせに
一生自分に取り憑かれて
這いつくばって生きていくといい
灰色を言葉に出来たら
思いを吐き出せたら
どんなに楽なんだろうね
君の胸を締め付けてる錨は
一旦横に置いといて
僕と肉まんでも食べないか?
溢れ出す躁
挙句の自傷
笑って朽ち果てる
孤独を飼い
慣らせもしない
痛いの痛いの飛んでいけ
いつも
ベランダの淵に座るあの子
天使にはなれないよ
人を信じる事と
自分を強く魅せる事
見えない癖に体力使う割に
期限を決められないから苦しいの
手を繋いで一緒に堕ちても
床に触れた時には
きっとひとりなんだよ
一瞬の勇気があれば
情も忘れられるかな