月見 想・2024-06-29
片想い
後輩くん
好きです、なんて言えない
好きって思っちゃだめなの、わかってるの
青色の傘の中ふたり、その距離10センチ。
傘を持つ貴方の表情が見えないように、
赤く染った私の頬は、見えてないはず。
歩幅を合わせてくれる貴方が好き、って。
伝えてしまいたい。この雨音なら、
貴方に聞こえないようにしてくれると思うの。
君のことを想って流した涙
その涙が余計君を想い出させるの
君は私の特別で
私も君の特別
私だけが知ってる君
私だけのものにしたい。
優しい貴方が大好きで
大嫌いでした
バレンタイン渡したいって前日に連絡した
どうやって渡すかいろいろ考えた
友達と飲み物買って部室に戻ったら
貴方が来てた
ちゃんと来てくれた
さらっと直ぐに渡す事ができた
ちゃんと手紙入れたよね…?
その後他の後輩達には違うの配ってたの
気づいてたと思うけど
どう思ったかな
手紙読んでくれたかな
気がつくと君のことばっか考えてる
休みの日にもずーっと考えてる
責任とってよ、ちゃんと
君のこと信じてるよ。
貴方は幻なのかもしれない
私が会いたいと願っても
そう簡単には会えない、
自由な妖精さん
君が同級生だったらよかったのにな
クラスの子とか
しゃべったことない先輩とか
後輩くんとか
推すのって、おかしいですか?
後輩に一目惚れして早1年。
私はもう卒業してしまった。
叶わないのに今日もどこかで想ってしまう。
ばかだなあ、ほんと
現地集合かと思ってたら
駅で待っててくれたり
私の方が歩くの早いと思ったけど
「歩くの早いですか?」
て気を使ってきたり
食事は前と同じになって
苦手なのにマナー良く食べようと頑張ってたり
怖いの苦手って言ってたくせに
「怖いのでも大丈夫ですよ」
て私が見たい映画見させてくれたり
別で頼むのかと思ったら
注文とかしてくれたり
映画見終わったら
「めっちゃ怖かったですね」
てこっち見て笑ってきたり
帰りは改札前で解散かと思ったら
ホームまで来て一緒に待ってくれたり
別れ際電車乗る時
「気をつけてくださいね」
て言ってくれたり
ベンチに座ってたのにこっちに向き直して
「やっぱり“先輩”なんです」
て言われたのも
全部大嫌い
結局「両思いなのかも」って時が1番楽しい。
「あぁ、もう」って曲がわかんないけど
1つだけわかることがあるの、
それは私への曲じゃないってこと。