#月

いくつになってもきっと
見上げる月の愛しさを
覚えていたい

7日目

月だけはいつも私を見てくれていた

震えながら笑う君は

今にも崩れそうでさ

僕は手を伸ばしたの

辺り一面に広がる星屑

望遠鏡を覗き込んで

星彩に包まれる今宵

海の水の味が支配して夜空には

月も星も見えず暗い雲が全てを

覆い尽くしていた七下がりの雨

君を手にする為に求めたのは

月の引力か魅力か包容力か

とにかく僕は君と月に憧れた

夜空に一瞬だけ光って消えた星

願い事を唱える時間も無き刹那

底にあったのは、しし座流星群

オリオン座の煌めきと夜空の闇

その美しさを君に贈ろう

浮かぶ月になぞらえたペンダント

静寂と月が共鳴して、

空気を切り裂くは

今宵は青藍

四更の時に窓を開け、暗い景色に

身を任せ月を見ながら待宵に捧ぐ

夜縹とメロディーは届かないまま

正子の夜凪と夜陰に燦爛する心星

耿々とした月は宙独星の盈月寂寥

鼎俎に初入し傀儡を恨み夜直厭世

月が出番を求めてやってくる時

変わり始める空に僕は手を振る

夜は寂しさの出番なんだって

貴方も寂しさを抱えてるのね

今宵、貴方は一体誰に

微笑みかけるのかしら

散りゆく花恋に月が微笑む

漂う雲に輪郭を溶かして