#画家

彼はいつも泣きそうだった。

なぜなら彼は

もう二度と、この美しい景色を見れないからだ。

彼氏の夢は画家になること
彼氏の就いてる職業は福祉関係
だけど彼女の私は彼氏の君が
その夢を諦めきれていないこと
ちゃんと知ってるよ。君自身が
わかっていなくても、毎日
君のことを考えている私は
わかってるよ。だから初デート
はスケッチデートにすると
私は決めたんだ。これを
知ったとき、君がどう反応
するか楽しみな私はやはり
隠れSだ笑

"絵"というのは
日常にそんなに無くてもいいもの

"写真"も
毎日必要なものでもない

けど私の描きたい風景画
私の撮りたい風景写真で

心に傷を負った人などに

世の中にはこんな綺麗な景色がある

そう感じてもらう事が
今の私の夢

「君はなんで絵を描くの？」

＿この世界に名前を、自分が生きた証拠を残すため

筆を持ったまま彼は言う。

そして私の方を見ないまま彼は
付け足した。

＿あと、自分が見れなかった世界を見るため



彼の絵は平和を表した絵だった。



その絵を描いた彼は今戦争に行っている。



彼が見たくても見れなかったのは
【何の変哲もない平和な世界】

絵の道を諦めた自分が

今更絵を描いていいのか

悩んでずっと辞めてたけど

授業中気づいたらノートの端に

夢中に落書きをしていた

別に上手くはないんだけど

あーやっぱまだ好きなんだなって

あの頃の自分を思い出した

お皿に垂らした醤油に指つけて

お絵描きしていたあの頃を。