#盾ごしの声

別に泣いてなんかない

ひこうき雲が揺れただけ

枯れたら終わりだよ

修復可能な花はないもの

辛いのに笑ってしまうのは

自己防衛だと片付けましょう

夜が更けたら明けるだけ

この苦しさも癒えぬままに

強がって我慢するのは痛いけど

一番楽な事の済ませ方

傘を綴じれば痛さ増すくらい

降り注ぐ雨に隠れて忘れたふり

夕焼けにそっと気持ちを隠すの

バレたらきっと愛想尽かされるから

何回分の想いが溢れても

一回分しか見えないんだね

幸せになることより先に

楽になることを望んだの

死にたい明日を僕は

いつまで引き摺れば

楽に呼吸ができるの

孤独と不眠を飼い慣らして

頭痛と怠さを共にして笑う

誰にも触れず枯れることを

愛だと呼んで咲っていた

見上げた空は青いのに

全部仕舞って鍵を掛けた

死にたいって呟きながら

寒いって暖をとるくせに

素直さを捨てるより先に

不信さを育ててしまった