#眠れぬ心が目を覚ます

星が一斉に泣き始めた

零した涙は未来の流れ星

見上げた先には満月の笑顔

泣けない僕への贈り物ですか

夜の闇よ、僕を連れ去ってくれないか


朝の光よりも僕は

夜の闇の傍にいたいんだ


せめて今夜だけでもいいから

夜の闇の傍にいさせて

眠れぬ夜は眠れぬ二人で一緒にいようよ

朝が目を覚ます時間になるでは

寂しさには眠っててもらおうよ

流離いの鳴き声は

新しい季節を伝える声か

僕を闇夜へ誘う声か

明けない夜を望んでしまうのは

夜の時間が泣くことを

許してくれるんじゃないかって

昼間の景色が眩しすぎるから

夜間の景色は優しく感じるの

出番を待っていた夜

顔を出した真ん丸のお月さま

優しく光る姿は今宵の主人公

君と語り明かして迎えた朝

朝帰りには朝日のお出迎え

君の「またね」の挨拶は

私にとって子守唄

夜に流れる時間が短いのか

朝を迎える時間が早いのか


“夜が終わることが怖い”

“朝が始まることが怖い”


時間は僕の気持ちを置き去りにして

静かに歩いて行くんだよな

日が沈み始めた頃

今日はもう君とお別れの時間


まだ一緒にいたくて

私は君と繋いだ手を離せずにいる


夜が怖い私を抱きしめて欲しくて

「またね」の一言が言えなくて

言葉の代わりに零れたのは涙だった

近づいてくる闇夜

暗闇が遠慮気味に顔を出す


僕は迷うことなく両手を広げて

暗闇を抱きしめた

明日は必ず笑顔になるから

明日は必ず笑顔になってみせるから


だから、どうか、どうか、

今夜だけは涙の僕を許して欲しい

今夜だけは涙の僕でいさせて欲しい