#色の無い世界

君の居なくなった
モノクロの世界で
私は独り漂結い生きる

キミの色は黒だと

あの人は言った

私達はよく似ていた



深い水の底で

誰にも染まれず

誰にも染められず

誰にも汚せはしない


だから私達は溶け合わない

溶け合えなかった


黒が黒を飲み込んだって

意味なんてないでしょ？


キレイな色を汚して

真っ黒にする事が楽しいんだもの

世界が青に染まればいいのにと

青を吐く



感受性が豊かだという言葉に

傷付いていた

青い季節

お前は不吉なんだと


私に似ている

紅い紅い毒の花

味のない雨が

降り続く


何色の夢を

一緒に見てくれる？

キミは白の上を歩く人



僕は白を踏まない様に歩く人

夜が燃える


秒針の音と心臓の音が重なって

やっとの想いで青い夢を見る


目をさませば

灰のような朝だ


君の空は群青

私の空は勿忘草


同じ様で 違う


奥底に沈んだ錆びを

誰にも言えずに大人になった


赤を飲み込んで

この黒を焼き尽くして

私は雲の上で咲きたい


そして地上へと毒を降り注ぐ

君の住む街には

雪が降りますか


雪は見た事がありますか


空の色は青ですか


落ちて来るものは

美しい筈なのです


僕は銃で撃たれる痛みを知りません

遙か遠くで鳴る銃声は

僕のところまでは届かない


身体が焦げ付いた臭いは

僕の想像を遙かに超えるのだろう


助けてと すがるように

伸ばす手に

どんなに手を伸ばしても

届かない

届かないんだ



同じ赤い血が流れているコトなんて

見なくても分かるだろう

ロストワンの不協和音


左回りの時計

空を落として


赤を飲み込めば

灰色に染まる


青を吐き出せば

世界はピンク色


耳元であなたの心音を響かせて


残った黒い傷跡が

自分を見失わない為の小さな印

信号は青だったのに

分かっていたのに

進まなかった私

進めなかった私

キミが 内側に隠し持っている

赤を知っているよ

静寂の中の騒音


水の中の熱


赤の中の青



見えるモノが全てじゃないと


正しい事だけが 常識ではないと


みんなと同じ道は歩けなかった



何だってサマになったあの頃は

汚れて行く事さえ

美しいと賞賛された



ねぇ

星が綺麗だ

星が綺麗よ


何もない空を見上げて笑った



君の瞳の中の涙が

綺麗だったから

灰色の雨が降る


七色の虹は見た事がないと

目を逸らした



あなたの人生は何色なのだろう


聞いておけば良かった



私と居てしあわせでしたか

雨上がりの朝が好きだ


音のない音が好きだ


僕の胸のずっと奥の方を


ぎゅっと掴む



頭には悪魔がいて


心には神様が住んでいる



あの日

真っ黒な虹を描いて

あの人を失望させた


僕にはとても美しいものだったのに


欠けてしまった心の天秤ばかりは

いつも正しい方が選べない



真っ白なツツジが咲く丘で

僕はポツリ 赤く咲くツツジだった


薄い青と

深い青の狭間で

サクラ色の空と

サクラ色の君