7ー6
でもそれならば
居残りでかきとりを
するはずがありません
きっとたまたま
馬という漢字を
知っていただけと思います
そう言えば鳥と馬は
よく似ているよね
キミは不思議そうです
馬は空を飛べないし
鳥は大地を走れません
だから間違えようがありません
鳥と馬に通じるもの
ボクたちは考えます
だけどあまりにも
違う生き物なので
何も思い浮かびません
キミは何か気づいたようで
手をたたきました
同じ夕焼けを・2026-02-28 #お子様ランチな恋 #伝えたい想い
7ー7
キミがあまりにも
おいしそうに食べるので
ボクもマネをして
左手にアンコのおはぎを
手に取ってかぶりついたら
キミの言うとおり
アンコとキナコが
口の中で混じって
とてもおいしかったです
だからなんだね
キナコのおはぎに
中にアンコが入っているのは
ひとつでふたつの味が
楽しめるからなんだね
ボクがそう言ったら
そうなんだよ
もじワタシたちがおはぎなら
ワタシがアンコで
アンタがキナコなんだよ
そう言ってキミは
キナコのついた左手で
ボクの頬をやさしくつねります
同じ夕焼けを・2026-02-21 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー4
確かにお行儀は悪いけど
手でつまんで食べる方が
おいしそうです
キミは瞬く間に
おはぎをひとつ食べたら
指についたアンコを
ねぶりながら
やっぱりおはぎは
アンコに限るんだよ
そう言って
ふたつめのおはぎを
手に取ります
あんなにキナコのおはぎに
こだわっていたのに
キミにはもう
アンコのおはぎしか
目に映らないみたいです
同じ夕焼けを・2026-02-18 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー6
ボクがおいしそうに
食べていると
アンタだけキナコのおはぎを
食べるなんてズルいんだよ
キミは怒って
左手にキナコのおはぎを
手に取ったら
すぐさまかじりつきます
そしてアンコのおはぎと
キナコのおはぎを
交互に食べます
勢いよくたべるので
キミのまわりは
キナコが散らばっています
こうやって交互に食べると
スゴくおいしいんだよ
口の中でアンコとキナコが
混ざり合って
何ともいえない
おいしさなんだよ
同じ夕焼けを・2026-02-20 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー5
じゃあ何を考えていたの
キミにたずねたら
風船がどうなったか
気になったんだよ
キミは答えます
風船は食べられないよ
ボクがそう言ったら
キミはまた
ボクの頬をつねって
そんなこと分かっているよと
怒鳴ります
じゃあ風船がなくても
別に良いじゃない
そう言ったらキミは
せっかく去年の夏に
縁日でおじいちゃんが
風船を買ってくれたのに
空に逃がしてしまったんだよ
キミは悔しそうです
同じ夕焼けを・2026-02-12 #お子様ランチな恋 #想い出の欠片
7ー2
おはぎは大皿に
山のように盛られています
キミはこんなにたくさん
食べられるなんて
夢みたいだよ
そう言ってボクの頬を
力いっぱいつねります
ボクは痛いよと叫んだら
夢じゃなかったんだよ
とても安心したんだよ
これが夢なら
もう生きていく希望が
なくなるんだよ
キミはスゴく
大げさなことを言います
こんなおはぎの山が
見られるなんて
長生きはするもんだね
キミはしみじみと言います
まるでおじいさんみたいです
同じ夕焼けを・2026-02-17 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー5
たしかに鳥には
足は四本ありません
もしかしたら
下の点々は
足ではないかもしれません
それをキミに言ったら
下にあるのは足なんだよ
それ以外に考えつかないよ
キミはもっともなことを言います
それに馬という漢字も
下に点々が四つあるよ
キミがそう言ったので
馬という漢字を書けるの
キミにたずねたら
ボクの頬をつねって
当たり前なんだよ
漢字なんか
お茶の子さいさいなんだよ
キミは鼻を高くしています
同じ夕焼けを・2026-02-26 #お子様ランチな恋 #伝えたい想い
7ー7
今もまだ空を飛んでいるのかな
空をながめて呟いたら
もしかしたら月に
着いているかもしれないよ
キミはそう答えます
ウサギさんが
ビックリしているかもね
ボクがそう言ったら
キミは少し考えて
何かを思いついたようです
そしたらウサギがついた餅で
おはぎを作って
風船にくくりつけて
地球に向けて飛ばすんだよ
だから空からおはぎが
降ってくるかもしれないんだよ
同じ夕焼けを・2026-02-14 #お子様ランチな恋 #想い出の欠片
7ー3
せめて午前中にして欲しいよ
マラソン大会は午後からなので
給食がおいしくないんだよ
ボクの泣き言は続きます
給食がおいしくないなら
ワタシが代わりに
食べてあげるんだよ
それに午前中だったら
お腹がすいて
走るのがツラいんだよ
給食を食べて
幸せな気分で走るのが
マラソン大会の醍醐味なんだよ
キミはこころの底から
マラソン大会を楽しんでいます
同じ夕焼けを・2026-03-04 #お子様ランチな恋 #どんな未来が待とうとも
7ー2
ビリは覚悟しているんだよ
仕方がないんだよ
恥ずかしいとは思わないよ
ボクがそう言ったら
じゃあ何も
怖れることはないんだよ
キミはもっともなことを
言っています
マラソンは苦しいから
イヤなんだよ
長い時間走り続けて
ビリでもゴールまで
走らなくてはいけなくて
ツラいだけなんだよ
ボクが泣き言を言ったら
それをセイシュンというんだよ
苦しいからこそ
ドラマがあるんだよ
キミは変な慰めをします
同じ夕焼けを・2026-03-02 #お子様ランチな恋 #どんな未来が待とうとも
7ー3
鳥が地面に降りているよ
そんな風に見えるよ
ボクがそう言ったら
なんで鳥が地面にいるんだよ
鳥は空を飛んでいるんだよ
キミは文句を言います
確かにキミの言うとおり
鳥は空にいます
中という漢字が
ピッタリなんだよ
キミはそう言います
キミの言うとおりだけど
何か理由があるはずなので
少し考えてみたら
あることに思いつきました
同じ夕焼けを・2026-02-26 #お子様ランチな恋 #伝えたい想い
7ー3
おじいちゃんの子どもの頃は
お彼岸になると
たくさんおはぎを作って
みんなで食べていたんだよ
キミは楽しそうに言って
アンコのおはぎを
ひとつ手に取って
一口食べました
おはしもお皿もあるよ
ボクがそう言ったら
おはぎは手で食べるのが
通なんだよ
おはしで食べるのは
おにぎりをおはしで
食べるようなもんなんだよ
キミはそう言って
二口目を食べます
同じ夕焼けを・2026-02-17 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー4
ボクは頬をさすりながら
キミが前に
おはぎが給食に出ないことを
とても残念がっていたから
そんなことを考えるのは
当然のことなんだよ
そう言ったら
おはぎは空から
落ちてこないよ
おはぎは棚から
落ちてくるんだよ
おじいちゃんが言っていたよ
キミは自信満々だけど
棚から落ちてきたおはぎは
ホコリまみれで
食べられそうにありません
同じ夕焼けを・2026-02-11 #お子様ランチな恋 #想い出の欠片