7ー6
でもそれならば
居残りでかきとりを
するはずがありません
きっとたまたま
馬という漢字を
知っていただけと思います
そう言えば鳥と馬は
よく似ているよね
キミは不思議そうです
馬は空を飛べないし
鳥は大地を走れません
だから間違えようがありません
鳥と馬に通じるもの
ボクたちは考えます
だけどあまりにも
違う生き物なので
何も思い浮かびません
キミは何か気づいたようで
手をたたきました
同じ夕焼けを・2026-02-28 #お子様ランチな恋 #伝えたい想い
7ー3
もしかしたら
空からおはぎが
落ちてくるのを
待っているの
キミが前に給食で
おはぎが出てこないことを
不満に思っていたので
せめて空から落ちてこないか
待っていると思ったのです
キミはボクの頬をつねって
そんなことが
起こるはずないんだよと
怒鳴りました
同じ夕焼けを・2026-02-11 #お子様ランチな恋 #想い出の欠片
7ー7
キミがあまりにも
おいしそうに食べるので
ボクもマネをして
左手にアンコのおはぎを
手に取ってかぶりついたら
キミの言うとおり
アンコとキナコが
口の中で混じって
とてもおいしかったです
だからなんだね
キナコのおはぎに
中にアンコが入っているのは
ひとつでふたつの味が
楽しめるからなんだね
ボクがそう言ったら
そうなんだよ
もじワタシたちがおはぎなら
ワタシがアンコで
アンタがキナコなんだよ
そう言ってキミは
キナコのついた左手で
ボクの頬をやさしくつねります
同じ夕焼けを・2026-02-21 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー2
ボクたちは放課後
公園でかくれんぼをしたけど
オニを決めないで
ふたりとも隠れたので
当然誰も探しにきません
だけどそんなことに
気づかなかったボクたちは
見つからないように
一生懸命に隠れていました
だけどいつまでたっても
キミは見つけにきません
それどころか
キミの声も聞こえません
同じ夕焼けを・2026-02-02 #お子様ランチな恋 #一人になると
7ー1
学校の帰り道
キミは空を見上げています
たまにこういうことは
あるのだけど
その理由はどうせ
たいしたことないはずです
だから黙っていることに
していたのです
ところがキミは
どうして何もたずねないと
不機嫌そうにボクにたずねます
同じ夕焼けを・2026-02-08 #お子様ランチな恋 #想い出の欠片
7ー3
スゴく気になったけど
どうすることもできずに
じっとガマンしていました
キミはとうとう
たえられなくなって
ボクを見つけ出して
なんでアンタは
隠れているんだよと叫んで
思いっきり頬をつねりました
とても強くつねったので
まだ頬がヒリヒリしています
同じ夕焼けを・2026-02-04 #お子様ランチな恋 #一人になると
7ー4
確かにお行儀は悪いけど
手でつまんで食べる方が
おいしそうです
キミは瞬く間に
おはぎをひとつ食べたら
指についたアンコを
ねぶりながら
やっぱりおはぎは
アンコに限るんだよ
そう言って
ふたつめのおはぎを
手に取ります
あんなにキナコのおはぎに
こだわっていたのに
キミにはもう
アンコのおはぎしか
目に映らないみたいです
同じ夕焼けを・2026-02-18 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー6
ボクがおいしそうに
食べていると
アンタだけキナコのおはぎを
食べるなんてズルいんだよ
キミは怒って
左手にキナコのおはぎを
手に取ったら
すぐさまかじりつきます
そしてアンコのおはぎと
キナコのおはぎを
交互に食べます
勢いよくたべるので
キミのまわりは
キナコが散らばっています
こうやって交互に食べると
スゴくおいしいんだよ
口の中でアンコとキナコが
混ざり合って
何ともいえない
おいしさなんだよ
同じ夕焼けを・2026-02-20 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー5
じゃあ何を考えていたの
キミにたずねたら
風船がどうなったか
気になったんだよ
キミは答えます
風船は食べられないよ
ボクがそう言ったら
キミはまた
ボクの頬をつねって
そんなこと分かっているよと
怒鳴ります
じゃあ風船がなくても
別に良いじゃない
そう言ったらキミは
せっかく去年の夏に
縁日でおじいちゃんが
風船を買ってくれたのに
空に逃がしてしまったんだよ
キミは悔しそうです
同じ夕焼けを・2026-02-12 #お子様ランチな恋 #想い出の欠片
7ー6
ボクがそう言ったら
キミはアゴに手を当てて
少し考えています
そして何か思いついたように
それだったらワタシも
マラソン大会で
ぶっちぎりで一番の時も
淋しくはなかったよ
やっぱりアンタの気持ちは
分かる気もするよ
キミはなんだか
自慢話をしています
同じ夕焼けを・2026-02-06 #お子様ランチな恋 #一人になると
7ー7
ボクは悔しかったので
キミもひとりで居残り勉強を
させられた時は
ボクの気持ちが良く分かるよ
とてもこころ細いんだよ
キミにそう言ったら
そんなことは絶対させないんだよ
居残り勉強はアンタも
道連れにしてやるんだよ
キミはいつものように
勝手なことを言って
喜んでいます
同じ夕焼けを・2026-02-07 #お子様ランチな恋 #一人になると
7ー2
おはぎは大皿に
山のように盛られています
キミはこんなにたくさん
食べられるなんて
夢みたいだよ
そう言ってボクの頬を
力いっぱいつねります
ボクは痛いよと叫んだら
夢じゃなかったんだよ
とても安心したんだよ
これが夢なら
もう生きていく希望が
なくなるんだよ
キミはスゴく
大げさなことを言います
こんなおはぎの山が
見られるなんて
長生きはするもんだね
キミはしみじみと言います
まるでおじいさんみたいです
同じ夕焼けを・2026-02-17 #お子様ランチな恋 #ほっと一息
7ー5
たしかに鳥には
足は四本ありません
もしかしたら
下の点々は
足ではないかもしれません
それをキミに言ったら
下にあるのは足なんだよ
それ以外に考えつかないよ
キミはもっともなことを言います
それに馬という漢字も
下に点々が四つあるよ
キミがそう言ったので
馬という漢字を書けるの
キミにたずねたら
ボクの頬をつねって
当たり前なんだよ
漢字なんか
お茶の子さいさいなんだよ
キミは鼻を高くしています
同じ夕焼けを・2026-02-26 #お子様ランチな恋 #伝えたい想い