#お雛様は問題児様📍✂

吐く息が白く染まる季節、

ちらついた雪と街灯が照らした

灰色な僕ら


君は僕の方を向いて微笑んで

静かにそのまま消えちゃって

褒められたいだけ

愛されたいだけ

泣きたくないだけ

ただ、それだけ

それだけを追い求めて

生きてきたはずなのにな

君のぶんのチョコだけ

自分で買って

君のぶんのチョコだけ

バッグに入れて


まだ、来ない君を待つ。

甘酸っぱい恋じゃなくて

柔らかく流れる“友達の時間”

それが一番心地良いって

きっと君は朗らかに笑って

取り合ってくれないのかもね

君の好きな人なんて

聞いたところで傷付くだけ


そんな分かりきったようなこと

言うまでもなく聞かなきゃいいのに

私は君に「好きな人誰？」と問う

「死にたいなんて言わないで」

「俺はずっと味方だからね」

「本当に出会えて良かった」

「負担かけてくれていいよ」

「俺にできることがあったら言って」


君を頼ってもいいのかな

辛いの、って泣いていいのかな


「可愛い、大好き」

その言葉だけを頼りに今日も息をするの

「自分を愛せたら」

変わる世界はありましたか


「あの子を愛せたら」

報われる自分はいましたか

君のいない教室は空虚で

君のいない授業は退屈で

君のいない行事は憂鬱で


君のいない僕も空っぽで


嗚呼、君の存在の大きさが身に沁みて。

君が笑顔で他の子と話してるとき

話しかけても私にかまってくれないとき

気付いたら口を尖らせてる私


ねぇ、そろそろ想いを

溢れさせてもいいですか？

私が想う、君が渡す。

「これに俺の好きな人が書いてある。」


君の見る、私が言う。

「こんなの全然分かんないよ。」


私が想う、君が言う。

「好きな人は、縦読みしたら分かる。」


首を傾げて、家に帰って。

部屋でそっと、紙を開く。


ふと思い出す、縦に読む。

書かれた文字は「きみだ」


鏡に映る、自分の顔が紅く染まる。


色付いた世界は、彩度を増して。

君のいる世界を、望んだままで。

「あの人のシャツを着た」

「あの人の匂いがした」


わざと君に聞こえるように言った言葉

全部全部気付いてほしかったんだよ

少しくらい、嫉妬してくれても良くない？

「お前の話をしているあいつが

一番楽しそうだよ」


そうやって言われちゃ

もう好きしか溢れてこないよ

「あいつの好きな人、お前だよ。」


その言葉を聞いた途端溢れた感情は

留まるところを知らなくて。


ずっとずっと好きでよかった。

それでもまだ、君に想いを伝える

勇気の出ないチキンが一匹、ここに___。

「俺が死んだらお前泣いちゃうから」

たとえ冗談でも、そういった君の笑顔が

脳裏にこびりついたまま、離れない。

好きって言ってよ

ぎゅーってしてよ


あの時みたいに、愛してよ


君の一番で居たいんだよ

居たくて、痛くて、
堪らないんだよ


私はこんなに君を想うのに

一方通行な愛ほど辛いものはないのに