千華・2022-05-09
せんなきこと
冷たい雨
連休明けの月曜日
冷たい雨が
心まで濡らす
こんな日は
貴方がいてくれたら
大きな傘のように
私を雨から
守ってほしい
叶わぬ願い
灰色の空に消えてゆく
もうすぐ父の日
だけど…
贈る相手が
誰もいなくなってしまった
今なら分かる
伝えたい想いが
確かにあったと
だけど
伝えたいひとは
もういない
あの日
あなたに
届けたかった
言の葉は
空の向こうに
消えていく
立ち尽くす足元に
散らばるのは
砕け散った私の心
思い出の欠片を
拾い集めても
元には戻らない
どんなに願っても
手の届かないことがある
自分自身なら
努力することもできるけど
他人の心は変えられない
どうしようもない
それでも人は
叶わぬ恋に手を伸ばす
いつかは…きっと
そう信じて
儚い夢に身をこがして
きれいな花を目にするたび
鮮やかな景色を見るたびに
貴方とふたりで
見たかったなと思うのです
海で生まれた命が
海に還る
それだけのこと…と
思い切るなんてできない
せめて
北の海に沈んだ
多くの人たちの魂が
ただ安らかでありますようにと
祈らずにはいられない
こんな気持ち
さっさと海に流して
何もかも
忘れてしまえれば
いいのにね
会いたいなあ…。
呟いてから
誰に会いたいんだろうって
途方にくれた
本当に会いたいひとは
もういないんだ
いつの時代も
人間は
愚かな過ちを
繰り返す
感情が溢れて
滝のように
流れ落ちて
自分では
どうしようもない
そんな時ってあるよね
昨夜は涼しくて
久々に
エアコンを消して眠れた
今日は
連れ合いの命日
もう3年も経ったんだなあ…
貴方はあの日のままで
私はどんどん
年をとっていく
仕方ないことだけど
ちょっぴりやるせない
とても悲しい夢を見て
夢の中で泣いていた
目が覚めて
どんな夢だったかも
思い出せないのに
それでも
悲しくて泣いた
今もまだ胸が痛い
訳も分からず
夢を見たこと
ただそれだけが
悲しくて…
Twitterを見ていると
世の中には
色々な考え方の人がいるんだなと
あらためて思い知らされる
もちろん何が正しくて
何が間違っているかなんて
私には断言できないけど
どこまでも相容れないことは分かる
ああ、そういうことなんだ
私個人でさえこうなのだから
人と人が、ましてや国同士が
お互いに理解しあうなんて
とても難しいことなんだろう
こんなふうに
寄り添って咲けたら…
今はもう
望んでもせんないこと
深まる秋の
独り寝の夜の寂しさ