《わけわかめ小説》
(感想よろ☆)
ただ生きたい
2月16日 午前10時46分
余命宣告された
残りの命 7日
最初は絶望なんてなかった
どうせ死ぬって分かってたから
だからその日はとても清々しく
"生きてるんだ"と実感できた
家庭環境にも友達にも運命にも
恵まれてた筈だったのに
約1年前 病気が発覚した
親は泣いた とても悲しんでいた
それに対して私は
何故か笑っていた____。
自分でも分からない程の笑顔
込み上げてくる"死"に対する
嬉しさ
そんな事を思っていた
その日から闘病生活が始まった
カゲナ
6月4日___ 影奈
・今日から入院する事になった。
親はとても忙しそうだった
私に出来る事はあるだろうか?
毎日日記をつける事にした
死んだら見てもらう為に
この世界がどれだけ腐ってるのか
気付いてもらう為に
7月28日__影奈
・最近吐き気や頭痛が多くなった
とうとう死に近づく感覚がする
楽しみだ
この日からかなり嘔吐をする様になった
ただただ苦しい 痛い
早く 解放されたい
8月14日___影奈
・症状がかなり重くなった
それに加えて月経もきた
冗談がキツい 早く楽になって
あの人に会いに逝きたい
毎日毎日打たれる注射
いつも隣にいる点滴
月経とも被りもっと楽になりたいと
願う
次生まれる時は性別がない
世界に生まれたい
9月2日___影奈
・昨日から夏休みが終わったらしい
いいな 勉強したいな、、
ダメだ 早く楽にならないと
そんな事願ったって意味がない事を
知ってるんだから願うな
私の頭の隅っこに友達がいた
学校でふざけあった友達
会いたいな 願うな忘れろ
そんな事を思って毎日ベットに寝ている
また 吐いてしまった
楽にられるなら こんなの、、
10月19日___影奈
・今日は私の誕生日だった
今年で15歳。ホントは今年受験を
していたと思うと心が痛くなる
もう、、、こんな事を思いたくない
早く楽にさせてください 神様
誕生日なんて意味がない
死のカウントダウン
その為だけに喜んでいた私
プレゼントもケーキもお祝いの言葉も
いらない だから
楽に逝かせて
11月8日___影奈
・そろそろ楽になりたい
こんな辛いなんて思いもしなかった
生きたいな、、そんな事を思ってしまった
そんな1日だった。
日が経つにつれ症状は重くなった
"逝きたい"じゃなくて"生きたい"
と いつのまにか願っていた
頭の中はもうぐちゃぐちゃだ
早く楽にさせてくれ
12月16日___影奈
・明日手術が決まった
これで治らなかったら 死を待つのみ
親は成功する事を願っているけど
自分の体だから分かる
もう 限界だ
その日の夜は何故か眠れなかった
眠い筈なのに 寝たいのに
寝たら楽になるのに
もう ここ最近
変な声が聞こえる
『諦めないで』
『君はまだ生きれる』
そんな綺麗事しかないけど
生きれないよもう、、
12月18日___影奈
・手術は失敗した。知ってた
知ってたからこそ絶望はしなかった
楽になるまでもう少し
君はまだ待っててくれるかな?
もう少しだけ待ってて
親は泣き叫んでいた
何故そこまで泣けるのか
よく分からなかった
やった やった やった やった
やっと楽になれる やっとやっとだ
心はルンルンだった
1月29日___影奈
・あれから進展はなくいつものように
注射を打ち点滴をする
そんな日々を送っていた
体はもうボロボロだった。
悲鳴を上げていた
手術が終わった後から
生きたいという願いが強くなった
何で?何で?何で?
もう十分頑張ったんだから
生きなくていいよ
そんな事を自問自答していた
2月16日___影奈
・今さっき余命宣告をされた
やっとだ やっとされた
この半年間よく頑張った。
けれども何故か1人になった時
涙が出てきた こんな感情
捨てた筈なのに
約7日の命
尊くもないただの命
その命が7日後亡くなる
ゾクッとした
とても楽しみだ
ー君は僕より長生きしてくれ
僕の分までしっかり後悔なくー
そんなん無理だよ
12月23日___影奈
・やっと明日 楽になる
けど 心の中で何か突っかかっている
この霧がかかったような感じ
気持ちが悪い 最悪だ
あの言葉がグルグル頭の中で
回る 回る 回る
早く寝よう 寝ないと辛くなる
お願い神様 明日 逝かせてください
2月23日 とうとうこの日がきた
珍しく体調は良く
とても気持ちが良い 最高だ
久し振りに病室を出て病院の最上階へ
屋上に行くととても綺麗な景色だった
楽になる前に見れてよかったと、、
そう感じた
もうすぐ春がくるのかな?
冬風はまだ吹いているが少し涼しい
陽がてっぺんに昇る
あぁ 今日死ぬんだな
ツーー
何で今泣くんだよ
生きたいってら認めてんだよ
やめてよ やめてよ
私は死にたいんだよ 楽になりたいんだ
早く君に会いたいんだ
そしてこの世界がどれだけ腐ってるか
見せつけてやるんだ
だから 生きる訳にはいかないんだ
『君は強い』
弱いよ 私は
『君はこの世界を変えられる』
ヨウカ
それは陽花のやる事
だから私には関係ないよ?
『最後まで愛してくれてありがとう』
そりゃ 愛すに決まってるじゃん
『いつまでも生きたいって願ってね』
願うよ 陽花 けど
もう遅いや 私諦めちゃた
ごめん陽花の約束破る事になっちゃった
『ぁ、、あぁ ようかぁーようかぁぁ』
生きたいよ 私 死にたくない
陽花の為に生きたい
お願い お願いです
神様 生かせてください お願い
こんな我儘な私をお許しください
意識がなくなる感覚がする
そして気が付いた
死ぬんだなって
やだやだやだやだやだやだ
生きたいよ お願い
生かせてよ もう何でもいいから
生きた、、、いよ
少し体の感覚が戻る
お母さんとお父さんとお兄ちゃんが
私の手を握っているのが分かった
幼い妹はワンワン泣き叫んでいた
名前を呼ばれているが
返す気力もない
あぁ 生きたいな 生きたい
陽花 ずっと愛してた
ずっと 貴方が亡くなってからも
貴方しか愛せなかった
ごめん こんな大切な約束忘れてて
『お疲れ様 影奈』
『私もずっと愛してたよ』
あぁ 死ぬんだな
最後くらいにこんな腐って世界に
『ありがとう 生きてね』
『おいで影奈』
『逝くよ陽花』
皆さんは考えた事があるでしょうか
自分の性をしっかり理解してますか?
この世界には性で苦しんでる人が
星の数ほどいます
性別の壁というものは薄く見えて
とても厚いです
それを理解してこその平等な世界です
『一生愛すよ 陽花』
『私もっ』
ただの純愛が穢れてしまう時がある
理解ある者は見守り
理解なき者は批判する
そんな世界を創り変えたい___。